賃貸住宅会社の物件の増減をグラフ化してみる(2012年6月発表分)

2012/11/19 12:10

賃貸住宅物件先日【メディア別賃貸住宅業者への反応の変化をグラフ化してみる(2012年6月発表分)】でも記した通り、賃貸住宅の管理会社による協会「日本賃貸住宅管理協会」が半年ごとに更新公開している【賃貸住宅景況感調査日管協短観】の最新版【賃貸住宅景況感調査日管協短観・2011年度下期(2011年10月-2012年3月、2012年6月発表)(PDF)】を元に、既存記事の更新をして昨今の賃貸住宅動向を推し量っている。今回は賃貸住宅管理会社が管理する物件における新築・既存、それぞれの増減についてグラフ化してみることにする。

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今調査は2012年4月から5月にかけて、インターネットによる日本賃貸住宅管理協会会員に対して行われたもので、有効回答数は289社。回答対象期間は2011年10月1日-2012年3月31日についてのもの。なお項目の目安としては「増えた……+10%以上」「やや増えた……+5%」「変わりなし……プラスマイナスゼロ」「やや減った……-5%」「減った……-10%以上」である。また、公開されている図版・数字の多くでは3段階評価で示されており、この場合「増えた」「やや増えた」が「増加」、「減った」「やや減った」が「減少」に該当する。

賃貸住宅の管理会社は、新築の物件、あるいは既存の物件について管理を受託し、その業務を執り行うことになる。賃貸住宅全体の需要が増えれば、既存物件だけでは足りず、新築物件を建造して管理数全体を増やし需要に応えねばならないため、一般的に「新規物件増」イコール「賃貸住宅の需要拡大」となる(老朽化などで建て替えしなければならない既存物件が急激に増える場合もあるが、一般的ではない)。

直近データにおける新築物件と既存物件の仕入れ状況の変化については次のような結果になった。全般的には「新築・既存共に増加傾向」「既存物件の増加が著しい」ということになる。前回、2年半前の記事では新築物件はむしろ減少していたこと、「増加」の回答率そのものが増えていることから、市場全体が底上げされているようすがうかがえる。

↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化(2011年10月-2012年3月における、前年同期比で)
↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化(2011年10月-2012年3月における、前年同期比で)

今回のデータでは首都圏・関西圏の動向に大きな違いは無い。強いて言えばやや関東圏で新築が、関西圏で既存がより大きく動いている雰囲気は感じられる。また既存・新築双方とも増加事例の方が多く、さらに既存物件の方がより強い増加を確認できる。

この動きは「増えた派」から「減った派」を引いたDI値を算出すると良く分かる。

↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化・DI値(2011年10月-2012年3月における、前年同期比で、増えた派-減った派)
↑ 賃貸住宅管理会社における仕入(管理受託)の変化・DI値(2011年10月-2012年3月における、前年同期比で、増えた派-減った派)

首都圏・関西圏共に双方物件種類共プラス、つまり増加傾向にある。そして既存と新築では、既存物件ははるかに大きな値を示している。元資料のコメントでは「自主管理から業者委託へのシフトが進み、かつストックの活用傾向が続く」とあり、加入者勧誘などの管理を賃貸住宅所有者自身では無く、業者に任せる動きが進み、これが既存物件数を増やしていると説明している。

首都圏・関西圏の比較としては、上記に記した通り首都圏はやや新築物件が多く、関西圏は既存物件が多い。首都圏の方が賃貸住宅の新陳代謝が活性化しているようだ。また「全国」の値を見ると首都圏・関西圏双方よりも低い。これは首都圏・関西圏「以外」の地域が、首都圏・関西圏よりも低い値であることを意味している。プラスであることに違いはないが、地方圏の賃貸住宅の業者委託の活性化度合いは、都市部と比べてゆっくりであるようだ。

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