米モバイル端末でのニュース熟読事情

2012/10/31 06:50

タブレットでニュースを読むアメリカの調査機関【Pew Research Center】が同社公式サイトで2012年10月1日に公開した「アメリカにおけるモバイル端末とニュースに関する報告書」こと【Future of Mobile News】では、アメリカ国内で普及を続けるモバイルメディア、そして利用者の行動様式の変化、中でもニュース取得関連の動きを知ることができる。今回はその中から、モバイル端末でニュースを取得・閲覧する時に、流し読みでは無くじっくりと読む(熟読する)傾向について見ていくことにする。

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今調査レポートに関する調査の調査対象母集団や調査方法などについては、先日公開した記事【米スマートフォン・タブレット機所有者の利用スタイルの違いをグラフ化してみる】にて説明済み。詳しくはそちらで確認してほしい。

先の記事にもある通り、モバイル機、今件ではタブレット機・スマートフォンの保有者では、週一以上で自前の端末を使ってニュースを取得している人は6割を超えている。

↑ 週一以上利用者率(タブレット・スマートフォン個々の保有者限定)
↑ 週一以上利用者率(タブレット・スマートフォン個々の保有者限定)(再録)

この「モバイル端末でのニュース取得者」のうちタブレット機所有者に限定して、さらに「ニュースをざっと読みだけでなく、じっくりと読み進める(熟読する)ことがほとんど、あるいはしばしばある人(610人、ニュース取得者の約47%)」に対し、その「熟読」がどのような時に起きているのかについて、二つほど可能性を提示し、それに当てはまるかを答えてもらったのが次のグラフ。

↑ 次のような事例でじっくりとニュースを読むことがあるか(週一以上でタブレット機を使ってニュースを読む人のうち、ほとんど常に・しばしば、じっくりとニュースを読み進める人限定)
↑ 次のような事例でじっくりとニュースを読むことがあるか(週一以上でタブレット機を使ってニュースを読む人のうち、ほとんど常に・しばしば、じっくりとニュースを読み進める人限定)

いちどきに複数の記事をじっくりと読む人は78%。さらに最初読むつもりが無かった記事を、何らかのきっかけで熟読してしまうことがある人は72%。いずれもタブレット機によるニュース購読において、勢い良く読み進めてしまう状況が見て取れる。見方を変えれば、タブレット機によるニュース購読の心地よさを示しているともいえる。

以前【タブレット機とスマートフォン、米でのそれぞれのニュースチェック時間帯をグラフ化してみる】でも示した通り、タブレット機は自宅でじっくり読まれる傾向があるのも一因だが、タブレット機とスマートフォンとでは、タブレット機の方が「ニュース熟読」者の率は高い。ダイレクトに「(該当機種で)ニュースをじっくりと読むことがあるか」との問いには、「時々」までを含めると両者間には12ポイントもの差が生じる。

↑ じっくりと該当機でニュースを読むことがあるか(週一以上で該当機を使ってニュースを読む人限定)
↑ じっくりと該当機でニュースを読むことがあるか(週一以上で該当機を使ってニュースを読む人限定)

やはり読むときの環境に加え、画面の広さや操作のしやすさで、タブレット機はスマートフォンに勝っているのも要因だろう。

これら「熟読するニュース」の中身も気になるところだが、報告書ではタブレット機に関する傾向が示されている。それによると「自分の好奇心に触れたもの」、つまりプライベートな生活関連のニュースを熟読する場合が多数に及ぶ。ダイエット、好きなアイドルの動向、株式を所有している会社の動き、良く足を運ぶお店の特集。好奇心に応えるニュースは日々更新、提供されていく。

↑ どのようなニュースをじっくりと読むか(週一以上でタブレット機を使ってニュースを読む人のうち、ほとんど常に・しばしば、じっくりとニュースを読み進める人限定)(複数回答)
↑ どのようなニュースをじっくりと読むか(週一以上でタブレット機を使ってニュースを読む人のうち、ほとんど常に・しばしば、じっくりとニュースを読み進める人限定)(複数回答)

仕事関係は36%、友達や家族から勧められた(経由は問わない。多分にメールやソーシャルメディアを介してだろう)記事は23%。案外熟読率は低い。主に利用者自身の知識欲を満たすために、タブレット機のニュースは熟読される傾向が強いということになる。



やや余談になるが、主要タブレット機種毎の「友達や家族から勧められた記事をじっくりと読む」人の比率は大きな違いを見せている。

↑ どのようなニュースをじっくりと読むか(週一以上でタブレット機を使ってニュースを読む人のうち、ほとんど常に・しばしば、じっくりとニュースを読み進める人限定)(「友達や家族から勧められた記事」の回答)
↑ どのようなニュースをじっくりと読むか(週一以上でタブレット機を使ってニュースを読む人のうち、ほとんど常に・しばしば、じっくりとニュースを読み進める人限定)(「友達や家族から勧められた記事」の回答)

Android OS系のタブレット機保有者の方が、ニュース熟読に関しては横のつながりが密接ということになる。さらにグラフ化は略するが、iPad保有者はAndroid系タブレット機保有者よりも「数か所の特定した、信頼できる情報源から熟読する記事を得る場合が多い」との結果も出ている。iPadユーザーは概して他人からのおススメよりも、慎重に自ら「熟読すべき記事」を選んでいるのかもしれない。


■関連記事:
【タブレット機とスマートフォン、米でのそれぞれのニュースチェック時間帯をグラフ化してみる】

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