自宅通学の大学生、平均通学時間は片道1時間強(2016年)(最新)

2016/04/11 05:09

自宅から通うのが困難な距離にある大学に合格し修学するとなると、多くは学生寮に入るなりアパートなどを借り、大学の近所で一人暮らしをはじめる。そのような下宿生活にせよ、自宅から通う人にせよ、通学には少なからぬ時間を費やすことになる。それでは大学生の実態としては、どれほどの時間を通学に要しているのだろうか。独立行政法人日本学生支援機構が2016年3月29日に発表した【「平成26年度学生生活調査」】の内容を基に、大学生の通学時間事情を確認していくことにする。

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今調査の調査要項は先行記事【大学生のアルバイト事情をグラフ化してみる】を参照のこと。

大学生の修学時における生活様式は、居住空間の面で仕切ると「自宅(実家)」か「下宿(広義の意味で)」に区分できる。そして「下宿」は「学(生)寮」「下宿(狭義の意味で)」「アパート」などに分類が可能。そこで大学へ修学する回答者を「自宅通学者」「学寮通学者」「下宿やアパートその他からの就学者」に分け、それぞれの通学時間(片道)を尋ね、その平均値を算出したのが次のグラフ。自宅通いでは大よそ片道で1時間強、下宿では20分足らずの通学時間となる。

↑ 通学時間(大学昼間部、2014年度)(片道)(分)
↑ 通学時間(大学昼間部、2014年度)(片道)(分)

概して自宅通学者の通学時間が長い。全国平均で約67分。往復2時間強。東京・京阪神地域はさらに数分長く、片道72分程度。義務教育課程の小中学校、そして高校と比べて大学は数が少なく、学生が習いたい、修学したい分野で限ればさらに数は限られる。金銭的事情などで自宅から通わねばならない場合、通学時間が長くても仕方がないとの理由もあろう。今件は「平均値」であり、実際には片道1時間半、2時間、あるいはそれ以上かけて自宅から通う大学生もいることを考えると、その苦労には頭が下がるばかり。

下宿他方「学寮」「下宿、アパートその他」は平均20分以下。東京圏で長めの結果が出るのは家賃事情によるところがあると考えられる(大学そばの賃貸住宅は家賃が高く、借りることが金銭的に難しい場合も多々ある)が、それでも30分を切っている。一人暮らしを積極的に望む場合を除けば、距離的・通学時間的に自宅通学が難しいからこその下宿であり、出来る限り大学そばに住むのは自然の理(大学が自宅から遠いから一人暮らしを始めるにも関わらず、下宿先が大学から片道1時間もかかるような人は「あまり」想定できない)。

地域別に見るとどの居住形態でも東京圏が一番長く、京阪神がそれに続き、その他の地域は一番短い。これは直上でも触れた通り、大学近辺の住宅(家賃)事情が多分にあるものと考えられる。大学に近いところに住めればそれにこしたことはないが、立地条件が良い場所が多く、当然家賃も高く、お財布事情と相談すると近場の下宿は借りにくい次第ではある。

なお元データは時間の仕切り分けがされており、いずれに該当するかで答えてもらっている。今件ではその結果を加重平均の形で平均値を算出したが、元データを用いて「通学時間が片道1時間を超える人」を計算した結果が次のグラフ。

↑ 通学時間(大学昼間部、2014年度)(片道1時間超の人の割合)
↑ 通学時間(大学昼間部、2014年度)(片道1時間超の人の割合)

自宅通いは平均で5割超え、東京・京阪神では6割を超えている。他方学寮や下宿では数%でしかない。ただし東京圏に限ると5%台を計上しており、東京の家賃の高さ、集中度合が改めてうかがい知れる形となっている。



自宅通学者と下宿通学者で比較すると、毎日往復で1時間半強の差が生じることになる。通学中に何もできないわけではないが、行動が制限されることに違いはない。もっとも金銭的に下宿学生は厳しく、アルバイトに従事しなければならない場合が多いため、行動の拘束の観点では自宅通学者と大きな違いはない。

ただし大学就学中に学べること、経験できることには大きな違いが生じる。家庭事情や選ぶ大学の専攻にもよるが、大学を選択する際にはこの点にも留意をしておくべきだろう。


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