減る総額、生活費を圧迫する学費…大学生の学生生活費をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/04/10 05:16

大学生ともなれば日常生活の行動も多様に及び、生活の上で必要となる費用も高校生までとは比べ物にならないほど増加する。一人暮らしなら、一般社会人と同程度の出費が必要となる人も多いだろう。実体としてはどの程度の額を大学生諸氏は生活費として費やしているのか。独立行政法人日本学生支援機構が2016年3月29日に発表した【「平成26年度学生生活調査」】などから必要となる数字を抽出し、その実態を確認していくことにする。

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今調査の調査要項は先行記事【大学生のアルバイト事情をグラフ化してみる】を参照のこと。

今調査結果によれば直近調査となる2014年度(2014年11月実施)における、大学学部昼間部での平均的な(年間)学生生活費(学費と生活費の合計。学費+生活費=学生生活費)は186万2100円、うち授業料などの学費は117万5500円、食費や住居・光熱費、娯楽費などの生活費は70万4600円となった。なお学生生活費などの詳細区分は次の通り。

・学生生活費=学費+生活費

・学費……授業料、その他学校納付金、修学費、課外活動費、通学費

・生活費……食費、住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・嗜好費、その他日常費(通信費含む)

大よそ学費が非消費支出、生活費が消費支出と見れば良いだろう。

2014年度における学生生活費に占める学費の割合は64.2%に及ぶ。大よそ2/3が該当する。

↑ 大学学部・昼間部における平均学費・生活費(年間、円)
↑ 大学学部・昼間部における平均学費・生活費(年間、円)

↑ 大学学部・昼間部における平均学費・生活費(学生生活費に占める比率)
↑ 大学学部・昼間部における平均学費・生活費(学生生活費に占める比率)

抽出可能な過去のデータも合わせ、1994年度以降の金額、そして学生生活費全体に占める学費・生活費の割合についてグラフ化してみたわけだが、

・学生生活費は2000年度以降逓減傾向にある。具体的には学生生活費の減少に加え、学費の上昇が加わり、生活費がますます圧迫されている。

・2012年度では学費はやや増加したが、生活費は2002年度以降久しぶりに増加。これを受けて学生生活費も2002年度以降減少が続いていた中で、ようやく増加に転じている。

・直近2014年度では再び学生生活費は前回調査から減少。一方で学費は増加を継続しており、結果として生活費は大きく減ることとなった。前々回調査の2010年度分までには落ち込んでいないが、その前の2008年度分より低い金額に留まっている。単純試算では月あたりの生活費は約5万5600円。

・学生生活費全体に占める学費の割合は、2000年度まではほぼ横ばい、それ以降は増加を続けて、生活費の圧迫感が見て取れた。2012年度では生活費の大幅増加に伴い、比率も上昇し、ややゆとりが生じた。しかし2014年度では再び生活費は圧迫される形に。記録が取得できる限りでは、最低値に留まっている(額面では2010年度が最低値)。

などの傾向が確認できる。学生生活費そのものが減少しているのに加え、学費が上昇・横ばいのため、生活費が二重のプレッシャーに追い詰められている状況が見て取れる。2012年度はようやく一息つけた、余裕が生じるようになったものの、直近の2014年度では再び苦境の道への歩みが進んでしまった。

もちろんこれは平均値を用いた動向確認によるもの。大学の種類(国公立・私立)や居住形態で大きく異なる。私立よりも国公立の方が、そして下宿やアパートよりも学生寮、自宅の方が学生生活費、生活費共に安くつく。

可処分所得の低迷を考えると金銭面においては、都市圏(近郊)に引っ越して下宿しながらの就学より、自宅から通える範囲での大学へ通う方が保護者にも、そして子供自身にも負担が軽そうではある。自宅からの通学者比率が増加傾向にあるのは、そのあたりも一因かもしれない。


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