大学生の学生生活費をグラフ化してみる(最新)
2020/07/16 04:35


スポンサードリンク
今調査の調査要項は先行記事【大学生のアルバイト事情をグラフ化してみる】を参照のこと。
今調査結果によれば直近調査となる2018年度(2018年11月実施)における、大学昼間部での平均的な(年間)学生生活費(学費と生活費の合計。学費+生活費=学生生活費)は191万3500円、うち授業料などの学費は120万8800円、食費や住居・光熱費、娯楽費などの生活費は70万4700円となった。なお学生生活費などの詳細区分は次の通り。
・学生生活費=学費+生活費
・学費……授業料、その他学校納付金、修学費、課外活動費、通学費
・生活費……食費、住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・嗜好費、その他日常費(通信費含む)
・学費……授業料、その他学校納付金、修学費、課外活動費、通学費
・生活費……食費、住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・嗜好費、その他日常費(通信費含む)
家計で例えればおおよそ学費が非消費支出、生活費が消費支出と見ればよいだろう。
2018年度における学生生活費に占める学費の割合は63.3%、6割強が該当する。

↑ 平均学費・生活費(大学・昼間部、年間、円)

↑ 平均学費・生活費(大学・昼間部、年間、学生生活費に占める学費・生活費の比率)
抽出可能な過去のデータも合わせて、1994年度以降の金額、そして学生生活費全体に占める学費・生活費の割合についてグラフ化したが、
・学生生活費は2000年度以降逓減傾向だった。その学生生活費の減少に加え、学費の上昇が加わり、生活費は圧迫されていた。
・2010年度で学生生活費は底を打ち、それ以降はおおよそ漸増の動き。学費が大体漸増しているのが主要因。
・直近2018年度では前回調査から学生生活費は増加、学費と生活費はともに増加を示した。単純試算では月あたりの生活費は約5万8700円。
・学生生活費全体に占める学費の割合は、2000年度まではほぼ横ばい、それ以降は増加を続けて、生活費の圧迫感が見て取れた。2008年度以降は再びほぼ横ばいを継続している。
・2010年度で学生生活費は底を打ち、それ以降はおおよそ漸増の動き。学費が大体漸増しているのが主要因。
・直近2018年度では前回調査から学生生活費は増加、学費と生活費はともに増加を示した。単純試算では月あたりの生活費は約5万8700円。
・学生生活費全体に占める学費の割合は、2000年度まではほぼ横ばい、それ以降は増加を続けて、生活費の圧迫感が見て取れた。2008年度以降は再びほぼ横ばいを継続している。
などの傾向が確認できる。学生生活費そのものが低い水準に留まっているのに加え、学費が上昇傾向にあるため、生活費が二重のプレッシャーに追い詰められている状況が見て取れる。ここ数年、生活費が増加の動きにあるのは幸いだが、それでも前世紀末の金額と比べれば2万円前後の差があるのも事実。
もちろんこれは平均値を用いた動向確認によるもの。大学の種類(国公立・私立)や居住形態で大きく異なる。私立よりも国公立の方が、そして下宿やアパートよりも学生寮、自宅の方が学生生活費、生活費ともに安くつく。
可処分所得の低迷を考えると金銭面においては、都市圏(近郊)に引っ越して下宿しながらの就学より、自宅から通える範囲での大学へ通う方が保護者にも、そして子供自身にも負担が軽そうではある。自宅からの通学者比率が増加傾向にあるのは、金銭事情が大きな要因かもしれない。
■関連記事:
【奨学金事業の推移をグラフ化してみる】
【ちょっと気になる大学の受験勉強にかかった費用、中には100万円以上も】
【子供の大学進学、増える負担、親はどうする?】
【大学初年度の平均納入金は156万円、私立はプラス20万円】
【マンガ、外食、異性との付き合い…大学生のこづかいの使い道、昔と今の変化を探る】
スポンサードリンク
関連記事
