全種類で前年比マイナス…出版物の種類別売上の変化(前年比)(最新)

2023/12/07 05:59

このエントリーをはてなブックマークに追加
2023-1207昨今は「出版不況」「書籍不況」なる言葉も日常化し、紙媒体に関しては書籍に限らず新聞、そして手帳などの文房具ですら、ビジネスの上で厳しい状態が続いている。これもひとえにデジタル機器の普及に伴う、利用者側の購入・利用性向の変化によるもの。今回はその中から特に景況感の上で取り上げられることが多い出版物の売上状況について、主要種類別に関する動向を、日販の「出版物販売額の実態」最新版(2023年版)を基に確認していくことにする。

スポンサードリンク


出版物の種類別、売上高の前年比を記したのが次のグラフ。前年2021年分(今件では年度算出ではなく年算出、1月から12月の集計であることに注意)と比較するとプラス種類は皆無。すべての種類でマイナスを示している。なお分類中「実用書」は「地図旅行」も含んでおり、「学参」は「辞典」も含み、「事典」「日記」「手帳」「その他」をまとめて「総記」と呼んでいる。

↑ 分類別売上高前年比(2022年)
↑ 分類別売上高前年比(2022年)

10%以上の下げ幅を示したのは「コミック」「学参」「文芸」「ビジネス」「専門」の5種類。中でも「コミック」のマイナス17.1%が目立つ形となっている。前年における前年比はマイナス6.3%で、プラスへの反動があるにもかかわらずマイナスを示してしまった。これは多分に、2年前におけるプラス31.5%という大きな伸び(巣ごもり需要による需要拡大と、「鬼滅の刃」の大ヒット)の反動がいまだに続いているのが影響していると見た方がよさそうだ。

その「コミック」以外にも、前年2021年では前年比でプラスを示していた「児童書」や「文芸」も小さからぬマイナス幅。多少の差はあれど、2022年はどの種類が、という特定するものではなく、押しなべて売上は不調だったようだ。普段は堅調な数字を示す「児童書」ですらマイナスを示しているのは、憂慮すべき状況に違いない。



2014年分までの記事ならばこの後に、書店面積別の動向分析が入るのだが、「出版物販売額の実態」の2016年版(2015年分)からは関連値が非公開となってしまい、言及ができなくなってしまった。小規模、個人経営の書店の閉店が相次ぐ中で、状況把握には大いに役立つ内容だっただけに、残念でならない。


■関連記事:
【ローソンで「書籍」販売拡大へ…千店舗に専用商品棚を導入】
【書籍をどこで買う? トップは大型書店、そしてネット書店】
【60年あまりにわたる書籍のジャンル別出版点数動向(最新)】
【「セブン-イレブンは街の本屋」コンビニが本屋さんを名乗る時代】


(C)日販 ストアソリューション課「出版物販売額の実態2023」

スポンサードリンク


関連記事


このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|Twitter|FacebookPage|Mail|RSS