各国であまり変わらぬ「推奨商品」「紹介」、大きく異なる「映像」「政治」「宗教」…モバイルで共有するコンテンツの種類

2012/10/05 07:00

モバイル半導体メーカーのインテルは2012年9月5日、諸外国の携帯電話・インターネットの利用性向とマナーに関する調査結果を発表した。そこには主要8か国(オーストラリア、ブラジル、中国、フランス、インド、インドネシア、日本、アメリカ合衆国(アルファベット順))におけるデジタルマナーの認識の共通点、国毎の違いが見える結果が多数記載されている。今回はその中から「モバイル端末でどのような内容のコンテンツを共有しているのか」について見ていくことにする(【発表リリース】)。

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今調査は2012年3月にアメリカ合衆国(以下アメリカ)国内の18歳以上、そしてそれとは別に13-17歳の男女に対してオンラインで行われたもの。同様の調査が2012年6-8月に18歳以上、13-17歳の男女に対しオーストラリア、ブラジル、中国(18歳以上のみ)、フランス、インド、インドネシア、日本に対して行われ、統計値が用いられている(全体で大人7087人・子供1787人が回答)。また今件調査におけるモバイル(端末)とはスマートフォン、タブレットマシン、ラップトップ、ネットブック、一般携帯などを意味する。

モバイル端末を使い情報を共有(自分でコンテンツを創ってネット上にアップロードしたり、他人のコンテンツを第三者に知らしめしたり、コメントやタグ付けをするなど)する場合、その内容は多種多様。送れるデータそのものは文章や映像・画像ファイルに変わりはないものの、言及されている・描かれているものにより、政治的な意見になり、商品の紹介文になり、ペットへの愛情表現のアピールになる。

今件項目ではそれら「モバイルで共有する情報の種類(内容別、ファイルタイプ別)」について尋ねている。なお元資料には多数の項目の調査結果が記されているが、今回はそのうち上位層にある7項目を抽出した。

↑ モバイル端末を使いインターネット経由でどのようなコンテンツを共有しているか(大人)
↑ モバイル端末を使いインターネット経由でどのようなコンテンツを共有しているか(大人)

「紹介・批評」はどの国も4割程度の人が手掛けている。「商品の推奨」も多少のデコボコがあるが大体4割で国毎の差異はない。一方、内容の面では「政治的意見」「現在のイベントに関する話」「宗教関係」で大きな違いがある。「今のイベント」はブラジル、中国、インド、インドネシアが高めの値を示しているが、以前【ブラジル、中国、インドは積極的…モバイルと情報共有の関係】でも示したようにこれらの国は「モバイル端末を用いて「インターネットで」情報を共有している」人の割合も高い。必然的にイベント周りの報告なども高い値を示している。特にイベント周りでは、リアルタイムに「中継」できるメリットも後押ししているのだろう。

「政治的意見」や「宗教」に関してはその国の政治意識の高さや宗教観、法的な問題もあり、単にモバイルの情報共有性の高低だけに左右されない。特に「宗教」では日本が一番低い値(1%)を示しているが、納得のいく値ではある。

これを子供の回答者の値でグラフを構築したのが次の図。なお上記にある通り、中国では子供の回答が無いため、値はすべてゼロとなっている。

↑ モバイル端末を使いインターネット経由でどのようなコンテンツを共有しているか(子供)
↑ モバイル端末を使いインターネット経由でどのようなコンテンツを共有しているか(子供)

縦軸の区切りを大人と同じサイズにしたので、比較はしやすい(中国が無いのが残念)。ほとんどの項目では大人の方がアクティブだが、「写真」と「映像」、そして「イベント」でオーストラリアとインドネシアが、大人以上に子供が積極的に共有しているのが分かる。恰好がつくような形で文章を書くより、直接視聴覚に訴えられる画像や映像の創生(要は撮影。見栄えの良い「編集」はまた別の話)のハードルは低く、そしてそれを気軽にモバイルで共有できることに、面白さを覚えているのかもしれない。

実際、もう少し分かりやすいように、「写真」と「映像」項目を抽出して再構築したのが次のグラフ。

↑ モバイル端末を使いインターネット経由でどのようなコンテンツを共有しているか(写真)
↑ モバイル端末を使いインターネット経由でどのようなコンテンツを共有しているか(写真)

↑ モバイル端末を使いインターネット経由でどのようなコンテンツを共有しているか(映像)
↑ モバイル端末を使いインターネット経由でどのようなコンテンツを共有しているか(映像)

子供の値が無い中国は別として、「写真」「映像」共に子供は大人以上の積極さを持って共有している。子供の値が低いのは日本ぐらいなもの。

最後にこれら各項目のうち一つでも良いから該当し、とにかくモバイル端末を使ってインターネットで情報を共有している人の割合は次の通り。大人と子供でほぼ変わらず、むしろ子供の方が高い値を示している国の方が多い。

↑ 自分のネット接続可能なモバイル端末を用いて「インターネットで」情報を共有している人の割合(大人/子供)
↑ 自分のネット接続可能なモバイル端末を用いて「インターネットで」情報を共有している人の割合(大人/子供)

子供と携帯ほんの一昔前までは写真の撮影は大人独占のもので、子供はカメラに触れることすらはばかられた(日光写真やおもちゃの写真機で好奇心を補完させる人も少なくなかった)。ましてや映像の撮影機は大人でもなかなか手に入らなかった。しかし今では携帯電話をはじめとするモバイル端末があれば、誰でも自由に写真も映像も撮影でき、しかもそれをインターネットを使って第三者に披露することまでできる。子供の好奇心が刺激されないはずはない。

しかし同時に【サイバー餌付け(cyber-baiting)ってなんぞや?】のような、子供が気軽に映像を扱えるからこそ発生している問題もある。子供の興味関心に応えるモバイル端末は、同時に子供には望ましくない武器にもなる。保護者はモバイル端末の子供の利用においても、子供の創造力を伸ばすよう促しながら、同時に分別を教え説く必要が求められているといえよう。

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