2012年8月度外食産業売上はプラス2.3%・前年自粛の反動でプラスに、盆休みの実質増加も影響

2012/09/26 06:35

日本フードサービス協会は2012年9月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2012年8月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス2.3%となり、先月から転じて前年同月を上回った。暑さで涼を求める客が増えたのと、自粛・節電で客足が伸び悩んだ昨年同月の反動がプラスに働いた(【発表リリース】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が226、店舗数は3万1908店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に増加している。

全業態すべてを合わせた8月度売り上げ状況は、前年同月比で102.3%と前年同月を上回った。今回月は気温が高く晴天の日が続き、ビアガーデンなどの「夏物」系店舗が特に良い動きを見せた。また日どりの上では土日を加えた「お盆期間」が昨年よりも長かったことがプラスに働いた。さらに昨年同月は震災に伴う自粛ムードがまだ根強く、イベントの中止が相次ぎそれに伴い来客数も減っていたが、今回月はその反動も影響している。

業態別ではファストフードが先月から転じてプラス。客単価の落ち込みは続くが、客数の増加で何とかカバー。牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「売上103.1%」「客数100.%」「客単価103.1%」。新メニューの展開による客単価の上昇が、売り上げを押し上げた形。

ファミリーレストラン部門も今月はプラス。焼肉部門は前年同月比でプラス14.8%と大きく躍進。客数がプラス12.8%とケタ違いに伸びているが、これは先月と同じく、昨年の風評被害の反動によるところが大きい。

全店データ
↑ 全店データ

天候良好で
利用客も増え
盆休みの実質増加も
プラスに働く。
昨年の自粛傾向の反動も。
焼肉も昨年の客足減から
大きく躍進。
東日本大地震・震災の直接的、一次的影響は、少なくとも外食産業においてはほぼ収束している。一方で消費性向における自粛・節電シフト、食品の安全に関する問題などの二次的影響(風評、扇動によるもの含む)は消費者・提供側双方の懸念材料として残り、中長期的な客数の減退が不安視される。

また「焼き肉」項目のように、震災とは別方面で、個別業態の動向を大きく揺るがす事象も発生している(厚生労働省により今年7月1日から牛の生レバーの提供を禁止したため、「牛のレバ刺し」が焼肉店では販売できなくなった)。その上これからは消費税や住民税などが家計に大きな影を差すため、消費性向、特に外食にはマイナスの動きを見せる可能性が高い(家計内の「節約」では大抵において外食が最初に対象となる)。

震災を経て、すでに各種プロモーションなどで新たな歩みを進めている企業・業態も少なくない。確実に変化を遂げた消費者の生活・消費スタイル、そして影響を及ぼし得る電力需給問題に、外食産業がどのような対策を講じていくのか。新興勢力と既存勢力のシェア争い動向も目に留まる昨今、各外食店の動向に注目していきたいところだ。

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