アメリカ合衆国の飲酒状況をグラフ化してみる(CDC版)(最新)

2017/10/19 04:59

2017-1018たばこ同様に大人だけのたしなみ、し好品であると共に、身体にはマイナスの影響を与えることが多いため、昨今の健康志向を受けて飲む人が減っているといわれている「お酒」。今回はそのお酒の飲まれ具合について、アメリカ合衆国の現状を公的機関のデータを基に探ることにした。

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大人による単純飲酒率は54.0%


データ取得元はCDC(Centers for Disease Control and Prevention:米疾病予防管理センター)内の内部部局Behavioral Risk Factor Surveillance System(BRFSS)にある【BRFSS Prevalence & Trends Data】。ここから飲酒関連を確認するのには「Alcohol Consumption」を選択する。収録値は原則大人(18歳以上)のもの。なお国全体の値ではなく各属性の値に関しては、同ページでは各州の調査結果しか公開されていない。そこで属性別動向に関しては各州の値を元に加重平均法により全体値を独自に算出している。また現時点で直近値は2016年分のものとなる。

まずは調査時点で過去一か月の間にアルコールを口にしたか否か、つまり単純な「現在飲酒率」。全体では2016年時点で54.0%との値が出ている。見方を変えれば、この一か月間にお酒を口にしていない大人は46%程度。

↑ 過去一か月にアルコールを口にした(アメリカ合衆国、18歳以上、2016年、CDC・BRFSS)
↑ 過去一か月にアルコールを口にした(アメリカ合衆国、18歳以上、2016年、CDC・BRFSS)

男女別では男性の方が10%ポイント強ほど飲酒率が高い。そして年齢別では25歳から34歳が飲酒のピークとなる(アメリカ合衆国で飲酒が法的に許されるのは21歳以上のため、18歳から20歳は飲酒は禁じられている。そのため「18歳から24歳」層が少なめの値が出るのはある意味当然)。

また属性別では高年収・高学歴ほど飲酒率が高くなる。きれいな右肩上がりをしていることも合わせ、意外に思う人も多いかもしれない。付き合いの上で飲酒が必要になる場合も容易に想定できるし、ハードワークの疲れを飲酒で誤魔化しているのかもしれない。また、単純に飲酒にはコストがそれなりに必要なため、お金周りの余裕の有る無しが反映されているとの見方もできる(学歴は世帯年収と相応の相関関係があり、多分な因果関係も考えられる)。

ヘビードランカーは1ケタ%


それでは飲酒の程度はどれほどなのか。そこで「ヘビードランカーか否か」を聞いた結果をまとめたのが次のグラフ。これは男性ならば1週間で14杯、女性ならば7杯以上お酒を飲むか否かを答えてもらい、「飲まない人も合わせた全体に対する比」を算出したもの。アメリカ合衆国の大人の6.5%は「ヘビードランカー」となる(「ヘビードランカー」の定義には多種多様なものがあり、日本のイメージと少々異なる感はある)。

↑ ヘビードランカーである人の割合(男性は週14杯以上、女性は週7杯以上酒を飲む)(アメリカ合衆国、18歳以上、2016年、CDC・BRFSS)
↑ ヘビードランカーである人の割合(男性は週14杯以上、女性は週7杯以上酒を飲む)(アメリカ合衆国、18歳以上、2016年、CDC・BRFSS)

酩酊状態年齢階層別では25-34歳層が一番のヘビードランカー率で8.0%。それとほぼ同じ7.9%が18歳-24歳。この層は上記の通り年齢制限上の問題があるにも関わらず、高値を示している。実際には「飲酒できる人」の多分が結構な量を飲んでいることになる。そして大よそ歳を経るに連れて値は下がっていく。

世帯年収別、学歴別でも、単なる飲酒率同様に、高年収・高学歴ほど値は高くなるが、飲酒率よりは上がり方が穏やかで、上層部ではあまり変化が無い、むしろ下がる動きもある。

結果として「飲酒者に限定したヘビードランカー率」を計算すれば、低年収・低学歴者の方が高くなる。例えば年収5万ドル以上の人の「飲酒者におけるヘビードランカー率」は11.5%だが、1.5万ドル未満の場合は15.2%となる。また性別からはほとんど違いは見られない、むしろ女性の方が高い値を示している。

↑ 飲酒者におけるヘビードランカー率(アメリカ合衆国、18歳以上、2016年、CDC・BRFSS)
↑ 飲酒者におけるヘビードランカー率(アメリカ合衆国、18歳以上、2016年、CDC・BRFSS)

年齢はともかく、世帯年収で飲む人の飲み方が違ってくる傾向は興味深い話には違いない。



飲酒が法令で許される年齢だが、日本では20歳以上なのはご承知の通り。一方アメリカ合衆国では【MUDPC(メリーランド州未成年者飲酒防止連合)の定め(米国大使館内解説ページ)】に「法的に飲酒が認められる年齢は、21歳」(Fact sheet, Minimum drinking age laws. U.S. Department of Transportation)とある通り、21歳以上となっている。日本とは微妙なずれがあることに注意してほしい。


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