【更新】金投資の長所は「世界共通」、では短所は?

2012/09/24 06:40

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金田中貴金属は2012年9月21日、投資に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、金(きん、ゴールド)の投資について「世界中で通用するのが良い」と考えている人が5割近くに達していることが分かった。一方、不安・問題点としては「価格変動が大きそう」「悪徳業者がいる」「品質が分からない」などが上位を占めている([発表リリース])。


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今調査は2012年6月8日から29日にかけて首都圏・京阪神・中京・札幌・広島・北九州/福岡で20-69歳の一般男女500人(男女比1対1)に対して行われたもので、調査方式は訪問面接形式。

金価格は中期的には上昇を続けており、投資用貴金属として注目を集めている。間接的に投資ができる金価格連動型のETFなども次々に上場しており、投資のハードルも下がりつつある。

↑ フジフューチャーズの東京金先物価格動向
【フジフューチャーズ】の東京金先物価格動向

今調査母体において、「金」の投資に関して長所、良いと思う点を複数回答で聞いた結果が次のグラフ。最上位には「世界中で通用する」が5割近い回答率でついている。

↑ 金の投資について良いと思う点(複数回答)
↑ 金の投資について良いと思う点(複数回答)

「世界中で通用する」を長所とする意見は圧倒的で、第二位の「値上がりの可能性」に対し2倍近い値を示している。大判・小判や多種多様な物語でも金貨の形で登場するなど、昔から使われてきた基軸通貨的な「価値ある品」として信頼も厚い。そのような状況を考えれば、今回の結果も当然といえる。また、それに関連する形で「価値の公平感」「保全性の高さ」も上位に位置している。

一方、短所、問題点としては「価格変動の大きさへの懸念」「悪徳業者の存在」が上位に挙がっている。

↑ 金の投資についての問題点(複数回答)
↑ 金の投資についての問題点(複数回答)

新興国における金の調達量の増加や金融危機以降の投資先として注目を集めたこともあり、金価格は中期的に見れば大きな上昇機運のさなかにある。「値が上がるかも」という点で注目を集めていることは、同時に「価格変動が大きいかも」という懸念にもつながる。長所の第二位は短所の第一位の裏返しとも読めるわけだ。

一方で金は昔から希少価値のある貴金属として知られていること、昨今では価格上昇で注目を集めていることから、悪徳業者も絶え間ない。取扱額・対象商品の価値が高いゆえに、万一その類の業者の被害を受けた際の損失も大きくなるため、悪徳業者への懸念も強くなる(「セールスがしつこい」も類似の問題点)。また、投資関連の情報の浸透が不十分な様子が「品質が分からない」「手続きが面倒」「どこで買えるか分からない」あたりで見て取れる。

業者側としてはこれらの「潜在的なニーズ」に応えるべく、悪徳業者に対する取り締まり強化へのアプローチを進めると共に、広報宣伝・啓蒙活動に励むことが求められよう。


■関連記事:
【金(きん)への投資をする4つの方法】


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