多数の都道府県で減少を確認…全国紙の地域別世帯シェア動向(2012年上半期版)

2012/09/20 07:00

先に【読売1000万部未達成なお継続、日経は前期比マイナス0.84%…新聞の発行部数などをグラフ化してみる(2012年前期分データ更新・半期分版)】で半期単位での全国紙における動向を確認した。今回は【読売新聞社の広告ガイドページ】でのデータ更新に合わせ、以前全国紙の地域別世帯シェアをグラフ化した記事、全国紙5紙(読売、朝日、毎日、日経、産経)の都道府県別シェアの更新を行うことにする。

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まずは概要的に「全国紙5紙の朝刊世帯普及率」をそれぞれ算出し、単純に合計したものを都道府県別に列挙した。なお今回のデータは先の記事同様、日本ABC協会「新聞発行社レポート 普及率」2012年1月-6月平均データを一次ソースとしている(ことになる)。また、今件記事で参照される、前期2011年7月-12月分の被災三県(宮城・岩手・福島各県)は直近データが存在しないため、今回期以外でデータが存在する最新の2010年7月-12月平均データをそのまま流用している。

↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率・単純合計値(2012年上半期)
↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率・単純合計値(2012年上半期)

グラフ中にも但し書きがあるが、「1世帯が複数の全国紙を購読している事例も多分にあるため、この値がそのまま『いずれかの全国紙を購読している世帯普及率』では無い」ことに留意する必要がある。例えば奈良県なら98.0%とあるが、奈良県はほぼ全世帯がいずれかの全国紙を購読していることを意味しない。あくまでも「全国紙普及の(相対的)指標」程度のものである。

とはいえ、多数の世帯が全国紙を複数定期購読している状況も想定しにくい(一般紙と業界紙という組み合わせなら十分ありうる)。このグラフで高い値を示している地域(関東・近畿圏や山口県)ではやはり、以前の地図展開記事において読売や毎日のシェア比率が高い結果が出ており、納得もできる。

次に、直前期2011年下半期からの差異を計算したのが次のグラフ。前述の通り被災三県は比較期が異なるため、大きな値が出てしまっている。

↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率・単純合計値(2011年下半期から2012年上半期への差異)
↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率・単純合計値(2011年下半期から2012年上半期への差異)

三重県でプラス0.5%、いくつかの県で(ほぼ)プラスマイナスゼロがあるが、多数の都道府県で0.2-1.0%の減少が確認できる。被災三県は上記の事情からイレギュラー値が出たのも仕方ないが、次回の機会では他県と揃えられるはず。また、減少率の点でも関東・近畿圏の減り方がやや大きいように見える。代替媒体の浸透ぶりが影響している可能性は否定できない。

続いて全国を「北海道・東北」「関東」「中部」「近畿」「中国」「四国」「九州・沖縄」に区分し、それぞれの地域別に各新聞の朝刊世帯普及率を算出した。

↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率(地域別)(2012年上半期)
↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率(地域別)(2012年上半期)

元々普及率が高めの関東・近畿だが、特に読売と朝日が高い値を示しているのが分かる。一方、例えば毎日新聞は近畿や中国などの西日本の方が強い、朝日新聞は中部地域では読売以上の世帯普及率を誇っている・四国でもほぼ同列に迫っている、産経は関東と近畿で他地域より強めなど、地域特性や各新聞社の特徴などが見えてくる。

この値について、前期からの変移を計算したのが次のグラフ。

↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率(地域別)(2011年下半期・暫定から2012年上半期における変移)
↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率(地域別)(2011年下半期・暫定から2012年上半期における変移)

産経新聞・毎日新聞の一部地域でかろうじてプラスの値が確認できる。それ以外は多かれ少なかれ減少を示しており、特に北海道・東北地区の減り具合が目立つ(が、これは前述の通り、被災三県の調整による可能性があるため、この部分については次回の記事展開時に再考察が必要となる)。

地域別に見ると、特に西日本での朝日新聞の減少ぶりが目立つ。これは前回から状況は変わらず。一方毎日新聞は全国的に減少しており、両紙の減少特性の違いが見てとれる。また読売新聞は関東で大きく減少しているが、元々同紙は商業施設向けの新聞としての強みもあるため、関東地区の商業施設での費用削減のあおりを受けたという想像も成り立つ。

前回の記事同様、各新聞社別に普及率グラフを再構築したのが次の図。

↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率(新聞別)(2012年上半期)
↑ 全国紙5紙の朝刊世帯普及率(新聞別)(2012年上半期)

読売新聞の強さは関東や近畿のような、人口密集地域での世帯普及率の高さにあることがひと目で分かる(商業施設での強さが改めて理解できる)。朝日新聞もそれに近い動きを見せており、第二位の座にあるのも納得ができる。産経新聞も傾向的には読売や朝日に近いのだが、絶対値があまりにも不足しており、今一歩及ばないのが実情。一方で毎日新聞の近畿圏での異様な強さも目に留まる。



今回以降は半年単位で確認・データ更新を行うことにしたため、前回記事と比べて差異が少なく、ややメリハリに欠けるデータだったかもしれない。しかし確実に各新聞社で「動き」はあり、一連の流れが継続中であることがうかがえる。

一方で被災三県のデータでややぶれが生じている件については、次回の機会で解消される。特に東北地方の動向に関して、じっくりと眺めたいところだ。

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