禁煙したい米喫煙者、約8割

2012/09/25 06:55

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禁煙アメリカの調査機関【ギャラップ社】は2012年9月13日、アメリカにおける喫煙者の喫煙動向に関する調査結果を発表した。それによると最新調査の2012年においては、78%の喫煙者が「色々とプラスマイナスを考え、総合的に判断すると、やはり禁煙したい」と答えていることが分かった。1977年当時の調査結果66%と比べると12ポイント増加している。中期的には上下を繰り返しつつ、今世紀に入ってからは「喫煙者の禁煙希望率」は8割前後を維持しているように見える(【発表リリース】)。


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今調査の最新版は2012年7月9日から12日にかけてアメリカ合衆国内に住む18歳以上の無作為抽出(RDD方式)で選ばれた男女に対して電話による音声通話で行われたもので、有効回答数は1014人。質問には英語以外にスペイン語も用いられ、かけた先の電話の種類は固定電話・携帯電話で6対4の割合。2011年3月の国勢調査に基づいたウェイトバックがかけられている。

先に【高学歴ほど喫煙率は低い…米喫煙率の現状を多方面から】などでも記しているが、アメリカでも喫煙率は漸減状態にあり、直近では大人の2割ほどにまで減っている。

↑ 米喫煙率(「この一週間、たばこを吸ったか)
↑ 米喫煙率(「この一週間、たばこを吸ったか)(再録)

それでは喫煙者は果たして禁煙したいと考えているのか、それとも喫煙し続けたいと思っているのか。色々なプラスマイナスを考えた上で、総合的な判断として「喫煙したいか否か」を聞いた結果が次のグラフ。直近の2012年では喫煙者の78%は「禁煙したい」と答えた。

↑ 全体的に見て、禁煙したい?(米、喫煙者限定)
↑ 全体的に見て、禁煙したい?(米、喫煙者限定)

最も古いデータの1977年当時では66%。今世紀初頭に80%超を何回か記録してから、この数年ではやや数字を落としているが、中期的には上昇傾向にあると見て良い。喫煙者のうち実に8割近くは「できれば禁煙したい」と考えている。

しかし一方で先日別記事にて挙げた通り、喫煙者の7-8割は「自分はたばこに病みつきとなっており、自分の意志だけでは禁煙は難しいかもしれない」と考えてる。

↑ 「自分は煙草に病みつき」と自覚してる?(米、喫煙者限定)
↑ 「自分は煙草に病みつき」と自覚してる?(米、喫煙者限定)(再録)

意志の強い人はそれでもなお、自分の「病みつき状態」と戦って禁煙を勝ち取れるだろう。しかし多くの人は禁煙したくても「病的に取りつかれているため」果たせない、失敗してしまうものと思われる。禁煙を望みながらなかなか果たせない場合には、やはり専門医などに相談し、病気の治癒と同じような考えで禁煙を試みることをお勧めしたい。

ちなみに「もし自分がたばこを吸い始めた時に戻れるとしたら、それでもやはりたばこを吸うか」と聞いたところ、9割近くの人は「吸わない」と答えている。

↑ たばこを吸い始めた時に戻れたとしたら、それでもやはりたばこを吸うか(米、喫煙者限定、2012年)
↑ たばこを吸い始めた時に戻れたとしたら、それでもやはりたばこを吸うか(米、喫煙者限定、2012年)

たばこの魅力、むしろ魔力に取りつかれたこと自体を後悔している人も少なく無いようだ。


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