米喫煙者に聞く「たばこに病みつきですか?」

2012/09/23 12:00

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ライターアメリカの調査機関【ギャラップ社】は2012年9月13日、アメリカにおける喫煙者の喫煙動向に関する調査結果を発表した。それによると最新調査の2012年においては、68%の喫煙者が「自分は病的なまでにたばこを吸いたいと考えている」と答えていることが分かった。2007年の最大値79%と比べて10ポイント以上低いが、それでも7割近くの人が「たばこに病みつき」状態なのが分かる(【発表リリース】)。


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今調査の最新版は2012年7月9日から12日にかけてアメリカ合衆国内に住む18歳以上の無作為抽出(RDD方式)で選ばれた男女に対して電話による音声通話で行われたもので、有効回答数は1014人。質問には英語以外にスペイン語も用いられ、かけた先の電話の種類は固定電話・携帯電話で6対4の割合。2011年3月の国勢調査に基づいたウェイトバックがかけられている。

先に【高学歴ほど喫煙率は低い…米喫煙率の現状を多方面から】などでも記しているが、アメリカでも喫煙率は漸減状態にあり、直近では大人の2割ほどにまで減っている。

↑ 米喫煙率(「この一週間、たばこを吸ったか)
↑ 米喫煙率(「この一週間、たばこを吸ったか)(再録)

また【「1日1箱未満」約7割…米喫煙者の喫煙動向】でも記したが、喫煙者においても吸うたばこの本数は減少を続けている。

↑ 一日の喫煙量(米、喫煙者限定、1箱20本)
↑ 一日の喫煙量(米、喫煙者限定、1箱20本)(再録)

喫煙者率は減り、喫煙者の喫煙本数も減り、まさに「アメリカのたばこ離れ」的状態。それでは喫煙者はたばことの距離感を置き始めているのだろうか。そこで「自分はたばこに病みつきか否か」を尋ねてみた。病的なまでにたばこに取りつかれているのなら、専門医の知恵を借りなければ禁煙は難しい。逆に一定の距離感を自覚していれば、禁煙も比較的容易だろう。

結果としてはこの数年は減少傾向にあるものの、7割前後が「自分はたばこに病みつきである」と回答していることが分かった。

↑ 「自分は煙草に病みつき」と自覚してる?(米、喫煙者限定)
↑ 「自分は煙草に病みつき」と自覚してる?(米、喫煙者限定)

もっとも古いデータ1990年分では自覚者は61%。年々と増加し、一時は80%に届きそうになる。その後2007年の79%をピークとし、上下を繰り返しながらも中期的には横ばい状態。心境的には喫煙者のたばこ離れは起きてい無いようだ(厳密には「喫煙の魅惑に取りつかれている」というところか)。

詳しくは後程あらためて解説するが、今件グラフは「禁煙したいか」の回答傾向にも近しい動きをしている。「喫煙者は減る、喫煙者の喫煙本数は減る」一方で「禁煙したい」と同時に「たばこに病みつきであるとの自覚症状を持つ」人が多いあたり、禁煙問題の難しさを思い知らせられるというものだ。


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