「個人情報とアプリ導入の是非」米モバイルアプリ利用者の判断

2012/09/18 06:55

プライバシーアメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年9月5日、アメリカにおけるモバイル端末(一般携帯・スマートフォン双方を含む)とプライバシーとの関わり合いに関する調査報告書【Privacy and Data Management on Mobile Devices】を発表した。今回はその中から、個人情報絡みでのアプリケーション(アプリ)の導入判断について見ていくことにする。

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今調査は2012年3月15日から4月3日にアメリカ合衆国内に住む18歳以上の男女に対し、電話による対話(英語とスペイン語)でのインタビューにて行われたもので、有効回答数は2254人。固定電話は1351人、携帯電話は903人(うち410人は固定電話なし)。インターネット利用者はそのうち1803人。回答値には国勢調査を基にしたウェイトバックがかけられている。

まずはモバイル端末保有者におけるアプリ利用率。全体では4割強、若年層では約2/3。デジタル機器でよくありがちな傾向「若年層」「高所得」「高学歴」ほど高い値を示している。

↑ アプリ利用者(モバイル端末保有者限定)(米、2012年3-4月)
↑ アプリ利用者(モバイル端末保有者限定)(米、2012年3-4月)

そして本題となるのが次のグラフ。上記アプリ利用者において、個人情報絡みからアプリの利用を断念した経験があるか否かを聞いたもの。断念した段階によって2項目、具体的には「該当アプリの組み込みをしなかった」「該当アプリを一度組み込んだが、『やっぱり止めた』とばかりにアンインストールしてしまった」に分けている。

↑ 個人情報絡みでアプリ利用を放棄した経験(アプリ利用者限定)(米、2012年3-4月)
↑ 個人情報絡みでアプリ利用を放棄した経験(アプリ利用者限定)(米、2012年3-4月)

5割強の人が「個人情報の取得や利用の面で気になる部分があるので、該当アプリの組み込みは止めた」とアプリの組み込みそのものをしなかった経験を持つ。具体的にどの程度の割合・回数かまでは分からないが、それなりの人にとって、アプリにおける個人情報の活用がアプリ導入をする・しないを決める際のマイナス要因となっている。

属性別では学歴で多少ながらも「高学歴=高放棄経験率」の動きを見せるが、全般的には有意な差異は見られない。大体半数程度の人が、経験済み。

一方で「一度組み込んだが、個人情報関連で気になる、気に食わない仕様を知ったので、アンインストールした」経験は3割程度。「組み込まなかった」経験よりも経験率が低いのは、個人情報が気になる人の少なからずはインストールするか否かを決める時点でチェックを入れ、その場で組み込みを止めるというふるいにかけられているからだと考えられる。

そして「組み込んだアプリを外した」経験もまた、属性に絡んだ変移はほとんど見られない。かろうじて「男性の方が多め」という程度。技術的な情報取得の差異によるところだろうか。



モバイル端末の個人情報取得に関するこだわりは、まさに人それぞれ。「アプリの機能が便利になるのなら、特に問題ない」とする人や、「何に使われるか分からないので怖い」とする人、さらに該当アプリにおける利用のされ方、取得される個人情報の種類など、多様な変動パラメータがあるため、一概に「イエス」「ノー」で割り切るのは難しい。

一方で少なくともアメリカでは半数の人は、個人情報絡みでアプリの導入そのものをパスした経験があることは、知っておいた方が良いだろう。


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