コンビニでの「1店舗あたりの」たばこ販売動向をグラフ化してみる(2016年)(最新)

2016/11/12 05:20

先に【コンビニでは1日何箱たばこが売れているのかを計算してみる(上)】などでローソンのアニュアルレポートの最新版に掲載されていた値などをベースとして、たばこの1店舗あたり販売個数を算出した。それによれば2016年は1店舗当たり1日で約298箱ものたばこが売れていることが判明した。今回はそれらの計算方法をさらに発展させ、ローソンをサンプルとして、コンビニ1店舗あたりのたばこ販売推移を試算し、精査を行うことにした。

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【コンビニの商品種類別売上の変化をグラフ化してみる】で解説している通り、ローソンに関しては統合報告書(アニュアルレポート)を参照すれば、年単位での商品区分別の売上構成が確認できる。ちなみにローソンに限らず大手コンビニが決算の後に公開するアニュアルレポートは、該当企業だけでなく所属業界を幅広い視点から確認精査できる情報が満載されており、ぜひ一度は目を通してほしい内容となっている。

↑ 商品群別売上高構成比率推移(連結・チェーン全店、ローソン)(再録)
↑ 商品群別売上高構成比率推移(連結・チェーン全店、ローソン)(再録)

さらに同社の決算短信補足資料をチェックすれば「平均日販」(1日の店舗当たりの平均売上)も抽出が可能。あとはたばこの単価を求めれば、1店舗の平均販売箱数が算出できる。「コンビニでは1日何箱たばこが売れているのかを計算してみる(上)」ではマイルドセブンとセブンスターのほぼ中間の価格を用いたが、今回は【たばこ税の推移をグラフ化してみる】でも用いているメビウス(旧マイルドセブン)の単価を使うことにした。

今回取り上げる範囲は2004年分(2003年3月-2004年2月期)から2016年分(2015年3月-2016年2月期)だが、該当期間に行われたたばこの値上げ(2006年7月、2010年10月、2014年4月)はいずれも期間中の実施のため、年ベースでは値上げ前後の販売が混じってしまう。当然その年ではぶれが生じ得る。そこで値上げを含む年では、「値上げ前」「値上げ後」それぞれの単価で販売個数を算出し、双方を併記することにした。要は「それぞれの値を上限・下限とし、実態値はその間におさまるはず」といった次第。

以上の方法で算出された結果、生成できたのが次のグラフ。

↑ ローソンにおけるたばこの販売動向(1店舗当たり概算、箱数/日)(メビウス(マイルドセブン)価格で概算)(値上げ実施年は値上げ前・後双方の単価で計算)
↑ ローソンにおけるたばこの販売動向(1店舗当たり概算、箱数/日)(メビウス(マイルドセブン)価格で概算)(値上げ実施年は値上げ前・後双方の単価で計算)

2004年時点では260個近くだった販売箱数は、2009年では約380個にまで伸びている(タスポの導入で自販機経由の購入に手間を覚えた喫煙者が、コンビニでの調達にシフトした形)。日本における喫煙率は下落を続けているものの、自動販売機での購入機会が減り、その分がコンビニに回っていると考えれば道理は通る。タスポ効果(特需、とでも呼ぶべきか)の影響は大きく、グラフ対象期間内における増加分は、ほぼこの上昇でまかなわれているのが分かる。

もっとも最近ではコンビニの入り口そばに自販機が置かれる事例も多い。タスポ制度が随分と緩やかになり、そして外から内部の混雑具合を見て「コンビニに入るまでも無いか」と考えるたばこ購入者までをも取り込もうとする、コンビニ側の意図が見えてくる。

グラフ期間内では3回実施されているたばこの値上げの影響だが、確実にたばこの販売個数にはマイナスの影響を与えている。「ぶれ」が生じた値上げ該当年の直前の年との販売個数と比較すると、明らかに減少しているのが確認できよう。特に2010年10月の値上げが、いかに大きな影響を与えたのかも容易に把握できる。

一方、2014年ではたばこ代の値上げが無かったにも関わらず、販売数は大きく落ち込んでいる。概算で約1割の減退である。価格の引き上げには影響されない、本質的なトレンド転換を予見させる。

2016年2月分までの直近年では、前年が消費税率引き上げに伴う値上げによる駆け込み需要とその反動で確定値の算出ができない状態だが、仮にもっとも低い値だったとしても、それと比較してさらに少ない値に留まっている。確実にたばこの販売が減退していることを改めて認識させる。

次年分では2016年4月に実施された主要銘柄の値上げに伴い、売り上げ額はともかく販売箱数にはマイナスの影響が生じることになる。今件概算値に限るが、節目となる300箱/日を割り込むことも十分あり得よう。


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