スーパーやデパートの主要商品構成比の移り変わりをグラフ化してみる(2011年分反映版)

2012/09/09 12:00

デパート先日【百貨店やスーパーの分野別売上高推移をグラフ化してみる(2012年7月分まで版)】で、百貨店やスーパーの分野別売上高推移の記事の値を最新版のものに差し替えた。それに伴い経済産業省の商業動態統計調査の結果をもとに、小売業に関するいくつかの記事について、直近の値に反映させたものへと更新を行っている。今回は過去において展開した、スーパーやデパートの主要商品構成比の移り変わりをグラフ化した記事を対象に、現在確定値が公開されている2011年分までを反映させたものに更新する。

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データの取得元は【百貨店やスーパーの分野別売上高推移をグラフ化してみる(2012年7月分まで版)】の時と同じく【経済産業省の商業動態統計調査】【統計表一覧】。百貨店とスーパーの合計、それぞれ別個のデータが記載されている。当サイトで業界団体(日本チェーンストア協会)発表の売上高を定期更新している「チェーンストア」とは、「百貨店」か「デパート」の違いがあるが、表記上の違いでしかないと見なしてよい(【百貨店 衣料品客離れていく 行き着く先はモールとネットに】で説明しているように「日本チェーンストア協会に加盟している大規模店舗で展開する総合小売業者がデパート、日本百貨店協会に加盟している大規模店舗で展開する総合小売業者が百貨店」という程度)ので、同一視しても問題は無い。

デパート一方主要品目の区分だが、日本チェーンストア協会のものと商業動態統計調査とでは微妙な食い違いが確認できる。区分構成は【利用上の注意】にあるが、例えば「サービス」「その他」の区分が見当たらない。また、具体的商品で見ると「かばん」は日本チェーンストア協会では住関品扱いだが、商業動態統計調査では身の回り品として衣料品扱いされている。よって今件記事は主要テーマ「スーパー・デパートにおける、食料品と衣料品の売上ウェイトを見るためのもの」とし、毎月分析記事を掲載している、日本チェーンストア協会発表による記事区分とは別物と見なしてほしい。

さて肝心の主要品目別売上構成比だが、最新データを反映した結果、次のようなグラフになった。かつては衣料品の方がウェイトが大きかったが、「デパ地下」という言葉が露出しはじめた20世紀末-21世紀初頭にかけて、食料品との逆転現象が起きている。

↑ 百貨店+スーパーにおける主要品目別売上構成比
↑ 百貨店+スーパーにおける主要品目別売上構成比

当然といえばそれまでだが、衣料品と食品とでは「商品単価」がまるで違う。大根一本とスーツ一着が同じなら、買い物客はそろって卒倒してしまうに違いない(どちらの値段に合わせたとしても)。そして商品の回転率も別物。売り場によって明確な区分がされているとはいえ、商品の売上高構成比の変化と共に、百貨店やスーパーのビジネススタイルが少しずつ様変わりしているようすも容易に想像できる。

やはりデパートは少しずつ「衣料品のデパート」から「衣料品も売る、食品のデパート」とのスタイルに移り変わりつつあると見なせる。この数年は食料品だけで過半数に達していることから、「デパ地下」だけでデパート全体の半分の売上をまかなっているという、少々驚く結果が見えてくる。

良い機会でもあるので、全売上高に対する比率の他に、単純に売上高の積み上げグラフを作成する。これを見ると「衣料品と食料品の売上高構成比順位が入れ替わる」タイミングで、総売上高が天井を打ち、その後は漸減している状況が分かる。

↑ 百貨店+スーパーにおける主要品目別売上構成比(兆円))
↑ 百貨店+スーパーにおける主要品目別売上構成比(兆円)

やはり売上高の面から見る限りでは、1990年後半がデパートなどのターニングポイントだと考えて良い。とりわけここ数年の不景気の中でデパートなどの経営悪化が取り沙汰されているが、問題そのものは10年前ほど前から、あるいはさらにさかのぼり、衣料品の構成比が減少を見始めた1990年前後(20年ほど前)から確認できていたことになる。

「デパート」という店舗スタイル上の問題なのか、それとも単に環境の変化に応じた改善の模索と実行が足りないのか。このデータだけでは判断は難しい。ただ、何もせずに手をこまねいているだけでは、状況の改善が見られないことだけは間違いない。

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