2012年7月度外食産業売上はマイナス1.7%・天候不順やオリンピック開催が仇に

2012/08/28 12:10

日本フードサービス協会は2012年8月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2012年7月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス1.7%となり、先月から転じて前年同月を下回った。日どりの関係や月の中旬ごろまで天候が回復しなかったこと、さらにはオリンピック開催による放送時間帯での外食控えがマイナスに働いた(【発表リリース】)。

スポンサードリンク


今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が213、店舗数は3万1778店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に減少している。

全業態すべてを合わせた7月度売り上げ状況は、前年同月比で98.3%と前年同月を下回った。今年は昨年と比べて気温が低く大雨をはじめとした悪天候の日も多く、さらに日どりの上では昨年と比べて土曜日が一日少なかったことがマイナスに影響した。その上今年はロンドンオリンピックの影響で、放送時間帯における外食控えが見られ、これも売上の頭を押さえる形となった。

業態別ではファストフードが先月から転じてマイナス。客単価の落ち込みは客数の増加ではカバーしきれなかった。牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「売上104.3%」「客数98.9%」「客単価105.5%」。新メニューの展開による客単価の上昇が、売り上げを押し上げた形。

ファミリーレストラン部門も今月はマイナス。土日の多い少ないが客足に大きな影響を与える同部門だが、土曜日の数が少なかったことで客数が減り、客単価の伸びでも補うことはできなかった。焼肉部門は前年同月比でプラス17.7%と大きく躍進。客数がプラス21.8%とケタ違いに伸びているが、これは先月と同じく、昨年の風評被害の反動によるところが大きい。

全店データ
↑ 全店データ

日どりの悪さ
天候の悪化
オリンピック開催と
3つのマイナス要素が
業績の頭を押さえる。
焼肉は昨年の反動で
大きく躍進。
東日本大地震・震災の直接的、一次的影響は、少なくとも外食産業においてはほぼ収束している。一方で消費性向における自粛・節電シフト、食品の安全に関する問題などの二次的影響(風評、扇動によるもの含む)は消費者・提供側双方の懸念材料として残り、中長期的な客数の減退が不安視されている。

また「焼き肉」項目のように、震災とは別方面で、個別業態の動向を大きく揺るがす事象も発生している(厚生労働省により今年7月1日から牛の生レバーの提供を禁止したため、「牛のレバ刺し」が焼肉店では販売できなくなった)。その上これからは消費税や住民税などが家計に大きな影を差すため、消費性向、特に外食にはマイナスの動きを見せる可能性が高い。その上昨今では世界規模で干ばつの発生に伴う穀物の不作懸念があり、その方面での懸念もある(今件はあくまでも売上の報告だが、材料高騰で価格の上昇や質の変化が起きれば、間接的に売り上げに影響が生じる可能性は十分にある)。

震災を経て、すでに各種プロモーションなどで新たな歩みを進めている企業・業態も少なくない。確実に変化を遂げた消費者の生活・消費スタイル、そして影響を及ぼし得る電力需給問題に、外食産業がどのような対策を講じていくのか。新興勢力と既存勢力のシェア争い動向もちらほら耳にする状況の中、今後の各外食店の動向に注目していきたいところだ。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー