花王が断トツ、みずほ銀行の宝くじCMが上位にランクイン(民放テレビCM動向:2012年7月分)

2012/08/28 07:00

ゼータ・ブリッジは2012年8月27日、2012年7月度における関東民放5放送局(いわゆるキー局)のテレビCMオンラインランキングを発表した。それによるとCMの放送回数がもっとも多かった企業・団体は先月に続き花王だった。また、商品別オンエアランキングなどを合わせ見ると、携帯周りのサービス・企業の攻勢が激しさを増しているようすが見受けられる([発表リリース])。

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データの取得場所、各種データの意味、そして今件記事が関東地域のみを対象としていることについての説明は、一連の記事まとめ【定期更新記事:関東民放テレビCM動向(ゼータ・ブリッジ)】で行われている。そちらでチェックを入れてほしい。

発表資料には多種多彩なデータが掲載されているが、そのうち企業別オンエアランキング(放送回数順位)の中から上位10位を抽出したのが次のグラフ。

↑ 企業別放送回数ランキング(2012年7月、上位10位)
↑ 企業別放送回数ランキング(2012年7月、上位10位)

ビデオリサーチコムハウスのデータを元にした記事【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(1)花王】などで解説しているが、花王は年明けに数を減らし、春以降は急激に戻したのち、夏期はやや落ち込みを見せる傾向がある。ところが今年は3月から継続する形で回数・順位共に「他CMとの相対的な」優位性を見せている。今件リリースでも「花王が1位。これで4か月連続の1位となります」と言及されており、特異性が感じられる。同社の広報・戦略パターンに変化が生じているのかもしれない。

【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(3)ハウス食品】で触れている、興和(コーワ)は今月も先月から続き2位。ハウス食品に至っては先月の4位から3位に順位が上昇している。ただし双方とも先月と比べれば放送回数が減少していることから、傾注度は減少したものの、他社との間における相対的な順位上昇にいたったものと考えられる。

先月リリースで指摘された自動車メーカーは、今回10位以内には1社のみ。ただし20位まで目を向けると全部で3社となり、攻勢が続いていることがうかがえる。

常連組となった携帯電話向けサービスの事業会社では、グリーが先月の第12位から第17位に下落、ライバル会社ディ・エヌ・エーは今月も先月同様圏外(21位以下)。7月も6月同様に(共に順位を下げた一方で)両者間で戦略に差異が見られたようだ。その代わり、携帯電話本体の事業会社のうち、エヌ・ティ・ティドコモとKDDIの姿が確認できる。夏の新機種・新サービスのアピールに懸命な様子がうかがえる。

これら上位10位の企業におけるCM出稿を、テレビ局ごとにグラフ化したのが次の図。テレビ局の並びが、地デジ化した後の順番に変更されていることに注意してほしい。

↑ 企業別放送回数ランキング(2012年7月、上位10位)(局別)
↑ 企業別放送回数ランキング(2012年7月、上位10位)(局別)

まず目立つのはトップの花王における日本テレビとフジテレビの多さ。1400回強を示している。以前から説明しているように、同社の方針、あるいは提供番組による半固定化の動きと考えれ、数か月ほど継続しているパターン。とはいえ今月は先月と比べても極端な値を示し、商品展開に猛烈な注力をしているのが分かる。

他方、自動車会社や飲料会社、ドコモなどはほぼすべての局に分け隔てなく広告を出している。「できるだけ多くの層に、分け隔てなく」という意図が見て取れる。化粧品という観点では同じような展開を示しても良い資生堂が、日本テレビに偏りを見せるのは興味深いところ。

最後に、企業別ではなく個別商品別のランキングは次の通りとなる。

↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2012年7月)
↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2012年7月)

今月もトップはグリー。以前から解説しているように、同社は社名と同名の携帯向けサービスを(CM上でも)展開しているため、カウントの際にこのような結果になりやすい。

今月は「みずほ銀行・サマージャンボ宝くじ/2000万サマー」「KDDI(auスマートパス)」「セブン-イレブン・ジャパン(企業CM)」など、これまであまり見かけなかった企業・サービスの上位入りが目立つ。

↑ auスマートバリュー「チアリーダー」篇
↑ auスマートバリュー「チアリーダー」篇 。公式動画。

KDDI(auスマートパス)のCMは、剛力彩芽氏と『巨人の星』のメンバーが共演する夢の組み合わせによるもの。コミカルな展開とオチが楽しめる今CMは、インパクトの強いものとなった。

「5億円」と「5・置く・円」「夢の組み合わせ」といえば木村拓哉氏とジミー大西氏の共演による「みずほ銀行・サマージャンボ宝くじ/2000万サマー」も印象深い。当選金額を冷静に、しかもシャレ付き(「5億円」と「5・置く・円」、「2000万サマー」と「ニセもののサンマ」と)で解説する木村氏と、その額の大きさに慌てふためき、よく分からない例えをする大西氏との掛け合いには、多くの人が笑い、好印象を覚えたに違いない。

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