「この10年で日本の治安は悪化」8割、理由は「地域社会の連帯感の希薄化」「景気悪化」

2012/08/18 12:10

警官内閣府は2012年8月16日、日本の治安に関する特別世論調査の結果を発表した。それによると、最近治安が悪化していると感じている人は8割を超えていることが分かった。「悪化している」の回答者にその理由を尋ねると、もっとも多くの人が「地域社会の連帯意識の希薄化が原因」と答えている。また、景気悪化による治安の悪化を懸念する声も大きい(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2012年7月5日から15日にかけて全国の20歳以上の日本国籍を有する人3000人に対し、調査員による個別面接聴取方式で行われたもので、有効回答数は1956人。男女別・世代階層別構成比は非公開。

直近10年間で治安の状況変化について、良くなったと考えている人は15.8%。それに対して悪化したと考えている人は81.2%に達し、圧倒的多数の人が治安悪化を認識している。

↑ この10年間での治安に関する認識
↑ この10年間での治安に関する認識

では悪化した原因は何だろうか……というより「何である」と考えられているのか(回答者の推測であり、真実とは限らないことに注意)。これについて「治安が悪化した」と考えている人(上記の81.2%の人)に聞いたところ、最多回答項目は「地域社会の連帯意識の希薄化」だった。5割強の人が同意を示している。

↑ 治安悪化の理由(治安悪化と回答者した人限定)(複数回答)
↑ 治安悪化の理由(治安悪化と回答者した人限定)(複数回答)

「隣の家の家族構成が分かりますか」と聞かれて答えられる人はどれほどの割合で居るだろうか。地域社会内での結びつきが薄くなれば、住民以外の人が徘徊していても怪しまれることなく、必然的に犯罪の巣窟となるリスクは上乗せされる。また核家族化の進行も連帯意識の脆弱さに拍車をかけている。しかし逆に、子供に道を尋ねただけで通報されてしまう状況も首をかしげるところもあり、難しい話でもある。

第二位以降も昨今の世相を反映した項目が上位を連ねている。「景気の悪化」、「情報取得性の容易さ」、そして「教育不足」。さらにはこれらの要素が組み合わさった結果とも言える「国民の規範意識の低下」も気になるところ。

ちなみに同様の調査を行った2006年と比較すると、景気による治安の悪化を覚える人が急激に増加している。

↑ 治安悪化の理由(治安悪化と回答者した人限定)(複数回答)(2006年との比較)
↑ 治安悪化の理由(治安悪化と回答者した人限定)(複数回答)(2006年との比較)

「来日外国人犯罪の増加」が治安悪化の原因と考える人は半数近くに減っている。一方で「景気悪化」によるとの意見が20ポイント近く増加。「国民の規範意識の低下」や「地域社会の連帯意識」などの点でも増加を示している。世情を反映した動きであると共に、社会環境の変化に伴う全般的な「社会的決まりごと、暗黙の了解」を守る意識の低下(「自分一人が守らなくても」「法律で定められていないから」「正直者がバカを見る」的な考えに代表される、身勝手さの増加)が懸念されるところではある。

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