「タンスの肥やし」がトップ…やりがちな無駄遣いとは

2012/08/19 06:30

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タンスの肥やしオリックス生命保険は2012年8月7日、節約生活などに関する調査結果を発表した。それによると調査母体において、「ついしてしまいがちな無駄遣い」の最上位には「買っても一度も着用しない服や靴がある」がついた。3割強の人が同意を示している。次いで「食品を買っても(購入したことを忘れて、使いきれずに)腐らせてしまう」「誰も観ないテレビがついている」などが続く。男女別では家事回りや着衣の面で、女性が高い値を示している(【発表リリース、PDF】)。


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今調査は2012年7月13日から17日にかけて20-49歳の男女に対して携帯電話を用いたインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1、世代構成比は20代・30代・40代でほぼ均等割り当て。調査実施機関はネットエイジア。

先に【電気代、外食費、ファッション…日頃から節約しているもの】で記しているように、今調査母体で普段から節約しているものの最上位には「電気代」がついている。次いで「外食費」「衣類・ファッション費」の順。

↑ 日頃、出費を抑えるために節約しているもの(複数回答、上位10項目)
↑ 日頃、出費を抑えるために節約しているもの(複数回答、上位10項目)(再録)

それでは逆に、ついしてしまう、やってしまう無駄遣いとしてはどのようなものを自覚しているのだろうか。該当するものをすべて答えてもらった結果が次のグラフ(無駄遣いを自覚していなければ回答できない・しないことに注意)。

↑ やりがちな無駄遣い(複数回答)
↑ やりがちな無駄遣い(複数回答)

トップには「買っても一度も着用しない服や靴がある」。この項目の文言だけなら「礼服をはじめとして特殊な状況下でないと着用しないもの」の可能性もあるが、「やりがちな無駄遣い」として聞いている以上、礼服などは除外される。例えば「買った時には格好よく見えたけど、自宅に戻ってみたら急に醒めてしまい、着る気が失せた」「いつか着ようと思っていたが、ついタイミングを逸してしまった」「体格が変わって着られなくなった」「手持ちの服などと全然合わなかった」など多種多様なパターンが考えられよう。

第二位は「食品を買っても腐らせてしまう」。第十位の「消費しきれない(食べきれない・使いきれない)量を買う」よりタチが悪く、こちらは「買ったことすら忘れてしまう」というもの。「そんな馬鹿なこと、あるわけない」と思っていても、他の食品の奥に隠れてしまったり、「いつか使おう」と思いながらもタイミングを逸し忘れてしまう経験をした人は少なくないはず。

また「テレビの付け放し」「電気の付け放し」など、電気機器の無駄な利用も上位についている。一方で「コンビニへウィンドウショッピングに立ち寄り、つい衝動買い」という、購入者からすれば「無駄遣い」だが、コンビニからすれば「大切なお客様の購入動機の一つ」で「無駄扱いされては困る」的なものもある。

これを男女別に見ると、冒頭でも触れたように家事回り、そして着衣の面で女性が高い値を示している。男性が女性を上回るのは2項目、「電気をつけたまま寝る」「誰も居ない部屋の電気を付け放し」のみ。

↑ やりがちな無駄遣い(複数回答)(男女別、上位10位)
↑ やりがちな無駄遣い(複数回答)(男女別、上位10位)

特に「一度も着用しない服や靴」は約2.5倍、「購入食品を忘れて腐らせる」は約2倍、女性が男性より回答率が高い。それぞれの購入場面そのものが男性より女性の方が高いとはいえ、意外なほどの高い値といえる。他方、「コンビニでの衝動買い」は男女でほとんど違いが無く、これも世間一般のイメージとはややずれがある。こちらもコンビニ周りの商品購入性向における動きとして、驚きと共に留意すべき結果といえる。



これら高い値を示す項目は、いずれも「無駄遣いと認識できている」ものでもある。上でも触れているが、当人の自覚が無ければ、無駄遣いの行為そのものを把握せず、ただひたすら無駄を繰り返すばかりとなる。一方「これは無駄遣いだ」と、行った時点、あるいは後ででも気が付けば、今後改善される機会が得られたことになる。

「電気製品の無駄な付け放し」や「食品の過剰購入などによる腐敗化」は、改善そのものは簡単に出来、しかも単に「節約」というだけでなく、資源の無駄遣いの防止にもつながる。「節約」は無理をせず、できることを手掛けてほしいものだ。


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