中国17.7億・インド11.4億…世界の携帯電話契約数上位国の実情(最新)

2024/02/13 02:46

このエントリーをはてなブックマークに追加
2024-0205国際電気通信連合(ITU: International Telecommunication Union)では同公式サイト内の【データ項目ページ(Statistics)】において、毎年1回のペースで加盟国の携帯電話やインターネットの普及率など、電気通信関連の各種統計データを更新・公開している。今回はそのデータの中から、「携帯電話の『契約数』上位国」についてグラフ化、そして状況の精査を行うことにした。

スポンサードリンク


今件は単純に、携帯電話の「契約数(ポストペイド、プリペイドを問わず)」を数え、その上位国を並べたものである。以前に【インターネットと携帯電話の普及率を世界の他国と比べてみる】でイタリアにおけるSIMカードと携帯電話本体との関係を事例として挙げているが、SIMカードを使い分ける利用スタイルをすることで、一人で複数の契約をしている場合もある。その時は延べ(件)数としてカウントされてしまい、人口以上の値を示す国も生じてくる。

ITUのデータベースでは最古は2000年、最新は2022年の年次データが収録されている(記事執筆時点)。そこで各値を抽出した上で2002年と2022年における上位陣をグラフ化する。

↑ 携帯電話契約数上位国(一人で複数契約の事例あり、万件)(2000年)
↑ 携帯電話契約数上位国(一人で複数契約の事例あり、万件)(2000年)

↑ 携帯電話契約数上位国(一人で複数契約の事例あり、万件)(2022年)
↑ 携帯電話契約数上位国(一人で複数契約の事例あり、万件)(2022年)

両グラフでは縦軸の桁が「1ケタ違う」ことに注意してほしい。これは2000年からの22年間で、それだけ契約者数が(言葉通りケタ違いに)増えた状況を表している。また、重複カウントの件はあるものの、1ケタ分携帯電話契約件数が増えたことは、その分飛び交う情報量が増え、その情報に触れる人も増えている状況にあることを意味する。契約者間での情報の行き交いを考えると、飛び交う情報量は累乗的なものとなるはずだ。

さらに、先の【20年あまりにわたる携帯電話普及率推移(新興国編)】などでも触れている通り、新興国の普及率上昇は著しい。22年の間に順位にも大きな変動が生じているのが分かる。とりわけ中国とインドは他の国から抜きんでており、実人口同様に人海戦術モードに突入している。

よい機会なのでその伸び率、具体的には2000年から2022年にわたる成長率を算出しておく。

↑ 携帯電話契約数上位国(一人で複数契約の事例あり、2000年時点の値からの変移、2022年時点の契約数上位国、倍数)(2022年)
↑ 携帯電話契約数上位国(一人で複数契約の事例あり、2000年時点の値からの変移、2022年時点の契約数上位国、倍数)(2022年)

インドやパキスタン、バングラデシュなどの新興国の伸び率が高い。そしてなによりもナイジェリアの値が異様な状態にある。同国の2000年時点の契約数は3万件、2022年では2億2223万件なのだから、これだけの値が出て当然。【総務省の世界情報通信事情】によれば、これでもまだ普及率は75.9%(2017年時点)。今後まだまだ伸びそうな感はある。



本文中でも触れているが、携帯電話契約・利用者数の大小は、そのまま携帯電話を介して取り交わされる情報量の大小をも意味する。インターネットへアクセスができる端末なら、「世界に情報を発信し、世界の情報を入手できる人」の数をも意味する。

今後さらに携帯電話が普及し、インターネットへアクセスできる端末が増えてくれば、各国の動向、そして世界全体は大きな変化を遂げるに違いない。


■関連記事:
【世界中で減少する固定電話、増加する携帯電話…固定・携帯電話の普及率(2012年発表版)】
【携帯・PHSなど合わせて233.8%の普及率…総務省、2023年3月末時点の電話通信サービスの状況を発表(最新)】
【世界地域別インターネットの普及率など(最新)】

スポンサードリンク


関連記事


このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー|Twitter|FacebookPage|Mail|RSS