2012年6月度外食産業売上はプラス2.6%・牛丼店での新商品展開など各種販促が奏功か

2012/07/26 12:00

日本フードサービス協会は2012年7月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2012年6月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス2.6%となり、先月から転じて前年同月を上回った。積極的な販促キャンペーンが功を奏し、さらに日どりの上で昨年と比べて土曜日が一日多かったのもプラスに働いた(【発表リリース】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が216、店舗数は3万2049店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に減少している。

全業態すべてを合わせた6月度売り上げ状況は、前年同月比で102.6%と前年同月を上回った。今年は昨年と比べて雨の日が多く、台風の到来などと合わせ天候には恵まれていなかったものの、土曜日が一日多かったためか客数は増加。販促キャンペーンや新商品の投入などでも客単価はほぼ前年同月比変わらずに抑え(マイナス0.1%)、客数を伸ばしたこと(プラス2.8%)で売上を底上げする形となった。

業態別ではファストフードが先月から転じてプラス。客単価は多少なりとも落ちたが、客数の伸びがそれをカバーした。牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「売上103.9%」「客数101.4%」「客単価102.5%」。客単価と客数の双方がプラスとなる、理想的な上昇を見せている。新メニューの展開が素直に業績を持ち上げた形。

ファミリーレストラン部門も今月はプラス。土日の多い少ないが客足に大きな影響を与える同部門だが、土曜日の数が多かったことで客数が増え、客単価も伸びている。特に焼肉部門は前年同月比でプラス25.8%と大きく躍進。客数がプラス23.2%とケタ違いに伸びており、昨年の風評被害がいかに大きかったかがうかがえる。

全店データ
↑ 全店データ

震災・風評の影響で
値を減らした
前年同月との比較による
リバウンド的な動きは
焼肉をのぞきほぼ終了。
東日本大地震・震災の直接的、一次的影響は、少なくとも外食産業においてはほぼ終わりを見せた。一方で消費性向における自粛・節電シフト、食品の安全に関する問題などの二次的影響(風評、扇動によるもの含む)は消費者・提供側双方の懸念材料として残り、中長期的な客数の減退が不安視される。また「焼き肉」項目のように、震災とは別方面で、個別業態の動向を大きく揺るがす事象も発生している(厚生労働省により今年7月1日から牛の生レバーの提供を禁止したため、「牛のレバ刺し」が焼肉店では販売できなくなった)。その上これからは消費税や住民税などが家計に大きな影を差すため、消費性向、特に外食にはマイナスの動きを見せる可能性が高い。

震災を経て、すでに各種プロモーションなどで新たな歩みを進めている企業・業態も少なくない。確実に変化を遂げた消費者の生活・消費スタイル、そして時節的に影響を及ぼし得る電力需給問題に、外食産業がどのような対策を講じていくのか。昨今では一部で「食べ放題」系の新メニューをセールスポイントとする動きも見受けられるが、これがプラスに働くのか否かも含め、今後の各外食店の動向に注目していきたいところだ。

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