関東在住者が「本震」当日に知りたかった情報は何か(2012年版情報通信白書より)

2012/07/31 07:05

情報総務省は2012年7月17日、2012年版の【情報通信白書】を公開した(【発表リリース】)。構成要素の一部は以前【インターネット機器としてのモバイル機器とパソコンの所属世帯年収別利用率をグラフ化してみる(2011年分データ反映版)】などでも紹介した「通信利用動向調査」の結果を元にしているが、他にも色々な資料を元に注目すべきデータを多数収録している。今回はその中から、2011年の東日本大地震・震災(「本震」「震災」)当日に、関東在住者が知りたかった情報について見ていくことにする(【該当ページ:第1部 特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋 第1節 東日本大震災が情報行動に与えた影響(2)地震発生当時の情報ニーズ】)。

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今件該当項目は東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県在住者を対象として、ウェブによりアンケートを行った結果によるもの。これは15-59歳の男女を対象とし、2011年9月16日-26日かけて実施され、有効回答数は2000人。調査詳細内容は東京大学大学院 情報学環・学際情報学府のウェブサイト内の【調査実験紀要『東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究・調査研究編』】にて収録されている。

今白書に取り上げられているのは、本震当日該当地域(関東地域)に居る人が、どのような情報を知りたかったのかについて。結果としては同調査と並列に同一機関で行われた東北・被災地内での調査同様に、「家族や知人の安否」がもっとも多く、73.2%に達していた。

↑ 本震当日に知りたかった情報(関東地域、n=2000)
↑ 本震当日に知りたかった情報(関東地域、n=2000)

次いで多いのは「地震・津波の規模や発生場所」。本震当日はまだ情報も錯綜しており、具体的な地震・震災の状況そのものが把握できておらず、正確な情報が求められている状況下にあった。また最上位の「家族や知人の安否」にも直結しうるものだけに、重要視されて当然といえる。

「余震や津波の今後の見通し」は自分自身にも家族・知人にも関係のあることで、やはり上位陣と深い関係がある。注目すべきはその次の「道路・鉄道の開通/運行状況」。今件本震は平日の昼過ぎ、退社開始時刻前に発生し、交通機関も多数震災の影響を受けた。

結果として【東日本大地震当日、関東地区でいつもの交通機関を使えずに徒歩で帰った人は3割超・泊まった人も2割近く】などにもある通り、関東など大都市圏では帰宅困難者が多数発生する事態となった。自らが帰宅困難者となるか否かを判断する情報を、多くの人が求めていたのも納得のいく話ではある(今件回答者が本震時には、その多くが職場にいたであろうことは容易に想像ができる)。



白書、そして大本の調査結果ではこの「道路・鉄道の開通/運行状況」の回答率の高さや、多数の帰宅困難者が発生した状況について、「地震が平日の昼間に発生し、関東では帰宅困難者が多く発生したことを背景にしている。近年の災害は、朝晩や休日に発生したり、地方で発生していために、このようなニーズはこれまで比較的少なかったのと対照的である」と解説している。

まさに地震などの自然災害が事前に予見、あるいはコントロールできるわけではなく、「いつ起きるか分からないシロモノ」であることを再認識させられる結果といえよう。

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