老齢の親にタブレット機を使わせたいけど…欲しい機能とハードルとなるもの(2012年版情報通信白書より)

2012/07/27 06:50

シニアのタブレット機総務省は2012年7月17日、2012年版の【情報通信白書】を公開した(【発表リリース】)。構成要素の一部は以前【インターネット機器としてのモバイル機器とパソコンの所属世帯年収別利用率をグラフ化してみる(2011年分データ反映版)】などでも紹介した「通信利用動向調査」の結果を元にしているが、他にも色々な資料を元に注目すべきデータを多数収録している。今回はその中から、高齢者を親に持つ、その親にタブレット機をプレゼントしたい中堅層が、タブレット端末について考えている内容に関して再整理しておくことにする(【該当ページ:第1部 特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋 第2節 「スマートフォン・エコノミー」-スマートフォン等の普及がもたらすICT産業構造・利用者行動の変化-(3)高齢者のタブレット端末利用の可能性】)。

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今調査項目は高齢者(60歳以上)1559人、および60歳以上の親と別居中・親にタブレットパソコン(PC)をプレゼントしようという意向が少しでもある30-40代の子供826人に対し、インターネット経由で行ったもの。また別途、パソコンをほとんど使っていないがタブレット端末に少しでも興味がある60歳以上に対し、郵送調査を行った結果(353人)が含まれている場合もある。どの母体を対象としているかは、随時各項目で記述する(【調査要件詳細】)。

以前別記事でも解説したが、高齢者自身がタブレット機を使うとした場合、動作の安定性・確実性・簡便性など、いわゆる「インフラ的要件」を求めているのが目に留まる。

↑ タブレット端末の統合的な機能の有用さ(60歳以上・PC利用者)
↑ タブレット端末の統合的な機能の有用さ(60歳以上・PC利用者)(再録)

この需要は、高齢者の親にタブレット端末をプレゼントしたいと考えている中堅層もほぼ同じ。利用ハードルの低さやリスクの小ささ、動作の安定性について納得がいくタブレット機をプレゼントしたいと考えている。

↑ タブレット端末で親に有用な機能・サービス(30-40代、別居中の60歳以上の親を持つ人限定)
↑ タブレット端末で親に有用な機能・サービス(30-40代、別居中の60歳以上の親を持つ人限定)

後程説明する「阻害要因」に「後で面倒を見るのが大変」の選択肢が上位に入っているのを合わせて考えると、トラブルが発生した際にプレゼントした子供自身が対応する必要性が高いことから、その手間をできるだけ避けたいという想いも見え隠れしている。もちろん不具合なくスムーズに使えればそれに越したことは無く、むしろそれを望みたいのだが。

一方で「子供達(=回答者自身)が同じものを持っているので相談可」が「集会場や公民館で教えてくれる」の2倍以上の回答率を示しており、「他人に教えてもらうよりは、自分が教えてあげたい」とする子供心も見え隠れしている。

逆に「これがあるからタブレット機をプレゼントするのは躊躇してしまう」という、阻害要因にはどのようなものがあるだろう。最上位についたのは「使い方が難しくて使えない」。6割近い中堅層(プレゼント予備軍)が危惧している。

↑ 親がタブレット端末を使うための阻害要因(30-40代、別居中の60歳以上の親を持つ人限定)
↑ 親がタブレット端末を使うための阻害要因(30-40代、別居中の60歳以上の親を持つ人限定)

タッチパネルを用いたアイコン操作による操作系は、キーボードとマウスを使ったパソコン操作と比べれば、随分と楽に見える。しかしそれでもアプリケーションの利用概念そのものを知らなければならないし、親がICT(情報通信技術)に疎い可能性もある(今件回答は60歳以上の親と別居中・親にタブレットパソコン(PC)をプレゼントしようという意向が少しでもある30-40代の子供によるものであることに注意。親がパソコンを知っているとは限らない)。

また、価格云々は仕方ないとして、技術的なハードルの高さも懸念されている。設置や設定、セキュリティは一度こなしてしまえばそれで終了、というわけにもいかない。定期的なチェックが必要となり、不測の事態の際には足を運ぶ必要が生じる(「後で面倒を見るのが大変」に包括される部分もあるが)。



白書ではこれら阻害要因に関して、「使い方について、タブレット端末の使いやすさを訴求することの必要性が示されている」との意見をまとめている。極論として、パソコン的な操作ができる万能型のタブレット機では無く、必要な機能が作動するタブレット型端末であれば十分なのかもしれない。その類の端末の方が、他の阻害要因を避けるのも容易そうだ。

例えば、電子書籍リーダーのような。


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