世界の携帯電話所有率推移をグラフ化してみる(2012年版情報通信白書より)

2012/07/24 06:55

世界の携帯2012年7月17日に総務省では2012年版となる【情報通信白書】を公開している(【発表リリース】)。構成要素の一部は先日【インターネット機器としてのモバイル機器とパソコンの所属世帯年収別利用率をグラフ化してみる(2011年分データ反映版)】などで解説した「通信利用動向調査」の結果を元にしているが、一方で他にも色々な資料を元に注目すべきデータを多数収録している。今回はその中から、所得水準で区分した、世界規模での携帯電話の所有率推移を見ていくことにした(【該当ページ:第1部 特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋 第2節 グローバルに展開するICT市場】)。

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【アフリカ地域を中心に世界のモバイル加入者数推移をグラフ化してみる】【アジア太平洋地域を中心に世界のモバイル加入者数推移をグラフ化してみる】などでも記しているが、携帯電話≒モバイル端末の普及浸透は特に新興国で著しい。端末本体・利用料金の低価格化や、「ラストワンマイル」をあまり気にしなくてもインターネットへのアクセス権を得られること、それが果たせなくてもSMSや通話機能を用い、交流の機会が飛躍的に高まり、日常生活が一変し新たな世界への窓口を手に入れられることなど、普及理由は山ほど存在する。

次のグラフは所得水準別携帯電話(直上の説明にある通り、インターネットへのアクセス機能のあるなしを問わない)普及率の推移。ちなみに所得水準の区分だが、【解説ページ】にもある通り、

・高所得国:国民一人当たりGNI(国民総所得)1万1906ドル以上:43か国
・上位中所得国:国民一人当たりGNI 3856-1万1905ドル:53か国
・下位中所得国:国民一人当たりGNI 976-3855ドル:46か国
・低所得国:国民一人当たり GNI 975ドル以下:63か国
 ※基準は世界銀行に基づく(2009年7月公表)

となっている。

↑ 世界の携帯電話人口普及率(国別平均所得区分)
↑ 世界の携帯電話人口普及率(国別平均所得区分)

上位国では所有率が100%を超えているが、これは複数台持ち以外に、プリペイド方式によるSIMカードの利用が大勢を占めている地域・国では、一人が複数枚のSIMカードを持っている場合もあるため。その時には別々にカウントされてしまうのが原因。

直上で触れているが、コストが抑えられたことで所得水準が低い国へも携帯電話の普及が爆発的に進んでいるのが分かる。情報のやり取りが飛躍的に増える携帯電話の普及で、社会に変化が起きないはずはない。

これを各国の普及率では無く、人口(契約者数なので、実態としての一人が複数カウントされている可能性もあり、厳密にはもう少し値は抑えられる)推移でみたのが次のグラフ。

↑ 世界の携帯電話人口(国別平均所得区分)(×千万人)
↑ 世界の携帯電話人口(国別平均所得区分)(×千万人)

↑ 世界の携帯電話人口(国別平均所得区分)(所有者総数比率)
↑ 世界の携帯電話人口(国別平均所得区分)(所有者総数比率)

携帯電話の技術が進歩し、価格の低減化も進んだ2005年から2010年にかけて、特に中堅-低所得国において、爆発的なまでに携帯電話の浸透が進んだことが分かる。音声通話やSMSは多分に一対一での情報のやり取りとなるため、地域的・狭社会構成内でのやりとりとなるが、インターネットが利用できるとなれば情報のやりとりは世界規模のものとなり、増幅具合も累乗的なものとなる。

携帯電話を介して世界の情報量がビックバンレベルで増加しているのも、十分理解できよう。



白書ではインターネット・ブロードバンドについても、似たような数字展開をしているが、他の記事でも幾度となく伝えていることもあり、今回は省略する。もっとも、インターネットもブロードバンドも、「固定回線では普及率の漸増は期待できるが、コストを考えると飛躍的な動きは難しい」「携帯電話でそれらを果たせる端末が安価で展開されれば、携帯電話同様の大きな伸びがあり得る」という想定はできる。

携帯電話の一種ともいえるスマートフォンや、特徴的には近しい部分が多いタブレット機(・電子書籍リーダー)などの普及が、どのように作用していくのか。気になるところではある。

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