三大都市圏への人口集中推移をグラフ化してみる(2012年版情報通信白書より)

2012/07/23 06:50

過密総務省は2012年7月17日、2012年版の【情報通信白書】を公開した(【発表リリース】)。構成要素の一部は以前【インターネット機器としてのモバイル機器とパソコンの所属世帯年収別利用率をグラフ化してみる(2011年分データ反映版)】などでも紹介した「通信利用動向調査」の結果を元にしているが、他にも色々な資料を元に注目すべきデータを多数収録している。今回はその中から、三大都市圏(東京圏=首都圏、中京圏・近畿圏)への人口集中度合いの変移を見ていくことにした(【該当ページ:第1部 特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋 第2節 グローバルに展開するICT市場】)。

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今件項目は国勢調査そのものと、それを元にした推定データから構築されたもの。「情報通信白書」上にある値は多少ややこしい表記をしているので、今回は区分を「三大都市圏のうち東京圏」「三大都市圏のうち東京圏以外の中京圏・近畿圏」「三大都市圏以外地域全部」に区分し、グラフ化した。さらに総人口に占める比率(人口そのものでは無いことに注意)を積み上げ型、そして折れ線グラフの二つを生成する。

↑ 三大都市圏(東京圏・中京圏・近畿圏)の人口が総人口に占める割合(比率積み上げグラフ)
↑ 三大都市圏(東京圏・中京圏・近畿圏)の人口が総人口に占める割合(比率積み上げグラフ)

↑ 三大都市圏(東京圏・中京圏・近畿圏)の人口が総人口に占める割合(単純折れ線グラフ)
↑ 三大都市圏(東京圏・中京圏・近畿圏)の人口が総人口に占める割合(単純折れ線グラフ)

数字の動きを見れば分かるように、東京圏への大きな人口集中・中京圏及び近畿圏へのゆるやかな人口集中、そして三大都市圏以外での過疎化の動きが見て取れる(特に折れ線グラフでその特徴が一目でわかる)。東京圏への集中は著しく、確定値である2010年分までの値を追うと、三大都市圏以外の過疎分がほぼ東京圏に移行した計算となる。また2005年において初めて三大都市圏以外の人口比率が5割を切り、この年が人口集中という観点におけるターニングポイントだったのが見て取れる。

白書側ではこの動きなどを受け、「我が国においては、三大都市圏への人口集中と過疎化の進展が並行して進むことが想定される」と評している。【2055年には9000万人割れ…日本の人口推移をグラフ化してみる(高齢社会白書(2011年版))】などにもある通り、総人口そのものは漸減傾向を示していることも合わせて考えると、過疎地域での人口の減少ぶり(比率では無く人数として)が著しいものであることは、容易に想像できよう。



以前【人口集中化と乗用車普及率の関係をグラフ化してみる】でも触れたが、人口の集中はさまざまな日常生活・社会情勢の変化をもたらし得る。あるいは逆に、そのような変化を望むからこそ、人口の集中が起きているとも考えられる。

白書では同時に、「人口集中地域の集中の理由」の一つである「整備されたインフラ」に関して、高度成長期に構築されたインフラ・国土基盤ストックの老朽化に伴う、更新などへの負担に警鐘を鳴らしている。人口の集中化でおきる(あるいはそれを解消するための)創生も含め、21世紀型の社会基盤の建設・更新は、ピンチでもありチャンスでもあるといえる。もちろんピンチよりはチャンスの方が当事者にとってはありがたい。「コンクリートで未来を」な時期であると認識し、歩みを進めることを期待したい。

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