【更新】2012年6月の熱中症での病院搬送者、1837人に

2012/07/20 12:10

総務省消防庁は2012年7月12日、同年6月における熱中症による全国の救急搬送の状況(確定値)を発表した。それによると同年6月における熱中症による救急搬送者は1837人となり、昨年2011年の6月での数字6980人と比べ73.7%の減少が見られたことが分かった。例年と比べて日照時間が短く、気流の影響などもあり、低温となった時期が多かったのがプラスに働いたようだ([発表リリース、PDF])。

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今年の6月は梅雨前線や台風の影響、さらには日照時間の短さやオホーツク海高気圧の発達に伴う、冷たく湿気を伴った気流の影響で低温となった時期があり、全般的に温度は低めに推移。昨年の同時期と比べれば、熱中症の発生リスクは低くなる環境下にあった。加えて今年は昨年から続く電力事情下における、熱中症対策上の「心構え」もある程度できている中での状況展開となった。

今回の発表によれば、2012年6月の全国における熱中症による救急搬送人員(要は救急車で医療機関に搬送された人)は1837人となり、昨年2011年の6月における6980人の約1/3.8・73.7%減という値になった。

↑ 熱中症搬送人員(2010-2012年、各6月、人)
↑ 熱中症搬送人員(2010-2012年、各6月、人)

↑ 熱中症搬送人員(2010-2012年、各6月、人数比)
↑ 熱中症搬送人員(2010-2012年、各6月、人数比)

全階層で人数は減少しているが、特に元々搬送数・率が高かった高齢層において、今年は特にその減少割合が大きいのが分かる(約1/5にまで減少)。気温の高低は特に高齢者の熱中症に大きな影響を与えるようだ。一方新生児から少年にかけての未成年者における減少率は半減にも満たず、注意を要する点といえる。

熱中症患者の高齢者率の減少に伴い、搬送時の初診傷病程度も変化。全体に占める軽症者の比率が増加しているのが確認できる。

↑ 熱中症搬送人員初診時傷病程度(2010-2012年、各6月、人)
↑ 熱中症搬送人員初診時傷病程度(2010-2012年、各6月、人)

↑ 熱中症搬送人員初診時傷病程度(2010-2012年、各6月、人数比)
↑ 熱中症搬送人員初診時傷病程度(2010-2012年、各6月、人数比)

軽 症:入院を必要としないもの
中等症:重症または軽症以外のもの
重 症:3週間の入院加療を必要とするもの以上
死 亡:医師の初診時に死亡が確認されたもの

「中等症」とは上記説明から「3週間未満の入院を必要とするもの」となる。それだけ搬送時に状態が悪化していたことを考えると、本人が無理をしていたか、あるいは発見が遅れたことが想定できる。患者全体に占める高齢者の比率が減れば、そのような事例が減少する結果となるのも理解はできる。

リリースでは今回の状況を受け、「熱中症を予防するには、暑さを避け、こまめに水分を補給し、急に暑くなる日には注意することなどが必要」「高齢者は温度に対する皮膚の感受性が低下し、暑さを自覚できにくくなるので、屋内においても熱中症になることがあるので注意が必要」と呼びかけている。

自分自身はもちろんのこと、身の回りに該当しそうな人がいた場合、積極的に声をかけるなどして、事象の発生を極力防ぐ努力をして欲しいものである。【東京都荒川区が実は先進的な節電方法「クーリングスポット」を実行していた件について】で紹介したような、公的機関における「クーリングスポット」へ誘うのも一つの手といえよう。

なお7月に入ると気温の上昇を受け、熱中症による救急搬送数も急増している。【消防庁の熱中症情報】によると、7月の第一週目(7月2日-8日)は979人、第二週目(7月9日-15日)は2483人が救急搬送されており(いずれも速報値)、急激な伸びを示している。

↑ 2012年直近・週ベースでの熱中症による救急搬送状況(速報値)(人数)
↑ 2012年直近・週ベースでの熱中症による救急搬送状況(速報値)(人数)

気象状況の動向にもよるが、今年は特に西日本地域での熱中症の発生動向が気になるところ。くれぐれも注意してほしい。


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