お一人な高齢者、女性は男性の2.07倍…高齢者世帯数の推移をグラフ化してみる(最新)

2018/08/03 05:13

2018-0730厚生労働省は2018年7月20日に同省公式サイトおよび総務省統計局のデータベース「e-Stat」において、平成29年(2017年)版となる「国民生活基礎調査の概況」を発表した。この調査は国民生活の基本事項を調べ、各行政の企画や運用に必要な資料を収集する目的で行われているものだが、今回はその中から「高齢者(65歳以上)”のみ、あるいはこれに加えて18歳未満の未婚の者”がいる世帯の具体的な家族構成分布」について確認を行うとともに、その状況を推し量ることにした。例えば「高齢者のみの一人身世帯」には男性のみと女性のみの事例が考えられるが、男性と女性ではどちらが多いのだろうか、その実情を知ることが出来よう(【発表ページ:平成29年 国民生活基礎調査の概況】)。

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今調査の調査要件及び注意事項は、先行記事の【平均世帯人数と世帯数の推移をグラフ化してみる】にて説明している。そちらを参考のこと。

今回対象とする世帯は「高齢者世帯」と呼ばれているもの。具体的には「65歳以上(高齢者)のみで構成されている、あるいはこれに18歳未満の未婚の者が加わった世帯」を指す。

この「高齢者世帯」の具体的な世帯数構造とその推移を示したのが次のグラフ。直近データの2017年においては、男性のみ世帯数が1.00とすると、女性のみ世帯数は2.07、夫婦(ともにお年寄り)のみ世帯が3.15の割合となっている。なおグラフ中の注記は無いが2012年分は福島県では未調査となっているため、その分の値は除外されている。また「単独世帯」とは単身世帯、一人身世帯のこと。

↑ 高齢者世帯数(世帯構造別、万世帯)
↑ 高齢者世帯数(世帯構造別、万世帯)

この30年ほどの間(1986-2017年)に「高齢者世帯数」そのものは5.60倍、男性のみの単独世帯に限れば8.32倍にまで増加した計算になる。増加率は男性単独世帯の方が大きいが、絶対数は女性単独世帯の方が2.07倍ほどで、422万8000世帯にも及ぶ。これはひとえに女性の方が寿命が長いことによるものである。特に「夫婦のみ世帯」で配偶者に先立たれ、単独世帯になる人において、その傾向が強いと容易に想像できる(5年おきに行われる国勢調査の結果【自分の歳で結婚している人は何%? 結婚状況などをグラフ化してみる】もそれを裏付けている)。

女性の長寿命を別の視点で確認できるのが次のデータ。男女それぞれの高齢者単独世帯における、年齢階層構成比を示したものだが、明らかに男性よりも女性の方が高齢化が著しい。

↑ 高齢者単独世帯の構成割合(2017年)
↑ 高齢者単独世帯の構成割合(2017年)

例えば80歳以上で区切ると、男性は24.7%・女性は41.0%と、16.3%ポイントの開きがある。一人暮らしをしている高齢者のうち、男性は大よそ4人に1人・女性は5人に2人が80歳以上と表現を変えてみると、一人暮らしのお年寄りのリスクの高さが改めて認識できる。

高齢者世帯の増加に伴い、【バリアフリー、普及率は約半分。アパート・マンション少々低めか】でも示したようなバリアフリーに関する問題、「買物困難者」に代表される社会生活上のインフラの対応、そして健康管理など、多種多様な問題が表面化し、トラブルの増加が容易に想像される。サポートの判断基準も併せ、各種対策が急務であることはいうまでも無い。


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