アメリカが抱く日本のイメージ「豊かな伝統と文化」がトップ(2014年)(最新)

2014/11/12 08:27

外務省は2014年11月7日付で同省公式サイト内において、アメリカ合衆国での対日世論調査の結果を発表した。その内容によれば調査対象母集団のうち一般人においては、日本を「豊かな伝統と文化を持つ国」と認識している人が92%に達しており、各選択肢の中ではもっとも高い値を示していた。次いで「経済力・技術力が高い」「戦後一貫して平和国家の道を歩んできた」「自然が美しい」が上位についている(【発表リリース:米国における対日世論調査(結果概要)(2014年)】)。

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アメリカが持つ日本へのイメージ、とは……?


調査概要に関しては先行する今調査に関する記事【アメリカの日本への一般人信頼度73%・有識者は90%に(2014年)(最新)】における記述を参考のこと。

今調査母体のうち一般人においては、日本の知識や情報はテレビ、インターネットなどを主なツールとして取得している。

↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(2014年)(一般人)(再録)
↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(2014年)(一般人)(再録)

それではその日本に対するイメージとして、どのような姿を頭に描いているのだろうか。主要選択肢を用意し、それに同意できるか否かで答えてもらった結果が次のグラフ。「豊かな伝統と文化を持つ国」が9割超え、それ以外に「経済力・技術力が高い」「戦後一貫して平和国家の道を歩んできた」「自然が美しい」の3項目が8割以上に達している。

↑ 日本に対するイメージ(一般人、2014年)
↑ 日本に対するイメージ(一般人、2014年)

次いで「アニメ・ファッション・料理など新しい文化を発信」が7割強で上位陣に収まっている。「保守的で閉鎖的」「理解が難しい」「警戒を要する」などのネガティブな回答はさほど多くない。

これら値の経年推移を見ると、「理解が難しい」「警戒を有する」が年々漸減し、「自然が美しい」がこの数年増加傾向を見せているのが確認できる(「戦後一貫して平和国家の道を歩んできた」は2014年から加わった選択肢で、経年変化は無い)。

↑ 日本に対するイメージ(経年)
↑ 日本に対するイメージ(経年)

ネガティブな印象が減り、独自文化に対する評価が高まるのは良いものとして解釈して問題は無い。一方で独自文化の一つである「アニメ・ファッション・料理など新しい文化を発信」が、2013年以降、2014年では「国際社会でリーダーシップを発揮する」など複数のポジティブな要素で小さからぬ値の減退が起き、「理解が難しい」がいくぶん上昇する動きが気にかかる。他の調査項目とも合わせ見ると、否定肯定の範ちゅうでは無く、日本への無関心的な動きを見せる気配も覚えさせる。

人気があるのは日本食、相撲や武道、そして生け花


次に示すのは伝統文化・ポップカルチャー双方から成る日本文化において代表的な項目を挙げ、それらについて関心があるか否かを聞いた結果。トップには「日本食」がついている。

↑ どれに関心があるか(日本の伝統文化・ポップカルチャー)
↑ どれに関心があるか(日本の伝統文化・ポップカルチャー)

再現度は別にしても日本食がアメリカにも浸透していることが、関心度の高さを裏付けるとともに、底上げの役を担っていると考えられる。意外なのは、アニメはともかく、相撲・武道や生け花、盆栽などの日本古来の娯楽に高い関心が集まっていること、そしてゲームや漫画などの値が低めなこと。

日本の対外アピールを考慮・考察する際には、日本人からの視点ではなく、今件のような海外からの視点を検証材料とする必要がある。さもなくば、的外れなプロモーションをするリスクが生じるにことになろう。

ちなみに先行記事【アメリカから見た一般の日米協力・相互理解関係の推移をグラフ化してみる(2014年)(最新)】で解説しているが、今調査では2012年までと2013年以降において、複数面で異なる手法・様式が用いられている。そのため、裏付けの無いイレギュラーな値が出た項目は、連続性を疑う必要が出てくる。

今項目ではその様式変更による影響を排除するため2013年以降に仕切り分けをした上でその動きを眺めても、複数項目での減退が確認できる。単純にイレギュラー的なものか、上記で触れた無関心派の増加によるものか、来年以降の動向を注意深く見守りたいところではある。


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