有識者はインターネット、一般人はテレビが最多…米国人の「日本情報」取得元(2014年)(最新)

2014/11/11 11:27

外務省は2014年11月7日付で、アメリカ合衆国国内における対日世論調査の結果を発表した。その内容によれば調査対象母集団では、日本の情報や知識の取得元として、一般人はテレビやインターネットを、有識者はインターネットやテレビ、新聞を多用していることが分かった。中長期的な動きでは、一般人・有識者共に、インターネットの利用による情報取得者が増加する傾向を示している(【発表リリース:米国における対日世論調査(結果概要)(2014年)】)。

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一般人はテレビ、ネット、雑誌。有識者はネット、テレビと新聞の順


調査概要に関しては先行記事【アメリカの日本への一般人信頼度73%・有識者は90%に(2014年)(最新)】を参考のこと。

日本に在住する我々がアメリカ合衆国の事を、テレビや新聞、雑誌、インターネットなど多種多様な媒体で、あるいは実際に旅行したり、学校で習う事で知るように、アメリカ在住の人達もまた、日本の事を色々な媒体、機会を介して習得している。最新の2014年分調査の結果によれば、一般人は70%の人がテレビ経由で、65%の人がインターネット経由で日本の情報を得ている。

↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(2014年)(一般人)
↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(2014年)(一般人)

↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(2014年)(有識者)
↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(2014年)(有識者)

一方、有識者は全般的に取得するルートが対メディアに偏りを見せ、対人ルートが少なめの傾向を示している。トップにはインターネットが収まり、次いで新聞とテレビが同列で並んでいる。ラジオは41%で一般人と比べれば高めだが、それより右側、映画や対直接行動・対人ルートは2割前後で低迷している。「有識者」がメディアルートでの情報取集に傾注している動きは注目に値するものといえよう。

経年変化を見てみる


これを年代別の推移でグラフ化すると、個々の媒体と対象者の立ち位置の変化もかいま見えて興味深い。まずは一般人。

↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(一般人、対メディア)
↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(一般人、対メディア)

↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(一般人、対人)
↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(一般人、対人)

雑誌・書籍の立ち位置は意外にも安定している。これはアメリカ発のだけでなく、日本の雑誌を間接的に取得しているのも反映しているのかもしれない。一方で新聞やテレビ、特に新聞は漸減傾向にあるが、これは【ニュースメディアはテレビ・新聞からインターネットへ…アメリカの10年来動向をグラフ化してみる】などで解説しているように、新聞というメディアそのものの立場が弱まっていることと浅からぬ関係があると見て良い。またインターネットは右肩上がりの動きを見せている。

2014年の動きとしては、対人ルートの一部で上昇が見られる一方、メディア全般に減少傾向が確認できる。特に新聞、ラジオ、テレビといった、従来型メディアの落ち込みぶりが著しい。これらのメディアで日本を取り上げる機会が以前と比べて減ったのが原因かもしれない。

それに反する形で映画が急上昇しているのは非常に興味深い。前年2013年の27%からほぼ2倍の51%にまで上昇している。これは調査が行われた2014年7月から8月の直前にアメリカで公開され大ヒットとなった映画「GODZILLA ゴジラ」の影響が多分にあったと見るのが妥当な線だろう。無論映画そのものはフィクションのため、日本の姿をそのまま表しているわけではないのが気になるところだが。


↑ 「GODZILLA ゴジラ」予告3(日本公開版)。【直接リンクはこちら:「GODZILLA ゴジラ」予告3】

続いて有識者。

↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(有識者、対メディア)
↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(有識者、対メディア)

↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(有識者、対人)
↑ 日本についての知識及び情報はどこから得ているのか(自由回答)(有識者、対人)

全般的に一般人と比べて積極性が強い、つまり数字が高いように見える。同時にエンタメ性が高い対象は低め、そうでないものは高い傾向にある。他方、インターネットの利用率の急上昇や、テレビ、新聞・雑誌、新聞の減退への動きも一般人と同じ、一部ではむしろ一層加速がついているようだ。

そして2014年におけるインターネット以外の各メディアの急降下、映画の上昇も一般人同様だが、対人ルートにおける情報取得は、一般人では一部上昇の流れにあるのに対し、有識者では下降の一途をたどっている。対人関係のアプローチの点で、日本側からの積極性が薄れているのも一因にあるのかもしれない。特に対日経験の点で2004年以降漸減している点では、アメリカの世論形成という観点で、関係各方面は大いに留意をすると共に対策が求められよう。



一調査ですべてを断じるにはリスクが高いが、同時にさまざまな判断を下す材料として今調査が行われているのもまた事実。アメリカだけに限らないが、日本の情報を公知し、認知度を高めるのならば、注目を集めている、あるいは多用されているメディアに対する積極的な姿勢を見せ、行動した方が効率は良い。効率の良し悪しを考えれば、そのような結果は容易に導き出せるはずだ。

特に今回2014年分では、一般人・有識者共に新聞、雑誌・書籍、テレビ、ラジオといった大手従来型メディアでの情報取得回答率が下がっている。日本に係わる正しい情報露出、周知の点で、今後対応すべき点に違いない。


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