アメリカ合衆国の日本への一般人信頼度87%・有識者は86%に(最新)

2019/01/23 05:11

このエントリーをはてなブックマークに追加
2019-0110外務省は2018年12月28日、アメリカ合衆国における対日世論調査の結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、一般人の87%・有識者の86%が「日本は信頼できる友邦である」と認識していることが分かった(【発表リリース:平成29年度海外対日世論調査】)。

スポンサードリンク


今調査は外務省が【ニールセン(Nielsen)社】に委託し、アメリカ合衆国内において電話により2018年3月に実施されたもので、有効回答数は一般人1057人(18歳以上)・有識者200人(政官財、学術、マスコミ、宗教、労働関係などで指導的立場にある人物)。

今調査は1960年以来ほぼ毎年実施しているが、少なくとも一般人向けの設問としてはその最初の調査から調べられている項目。それによると「日本はアメリカ合衆国の信頼のおける同盟国・友好国(友邦)か否か」という設問で、イエスと答えた人の割合は一般人で87%、有識者で86%に達した。調査の限りでは今回年度ではじめて、一般人の回答率が有識者のを上回ることとなった。

↑ 日本はアメリカ合衆国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)
↑ 日本はアメリカ合衆国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)

↑ 日本は米国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)(2001年度以降)
↑ 日本は米国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)(2001年度以降)

有識者に対しては1993年度以降に設問が用意されているが、今世紀に入ってからはほぼ9割を維持している。2015年度分はやや下がって83%と9割を割り込んだが、2016年度はやや持ち直しを示した。一般人については多少の上下を繰り返しながら1990年度代以降は上昇傾向にあり、2012年度においては2011年度から続く形で、それまでの最高値となる84%を記録した。一方それ以降は減少傾向にあり、2015年度でようやく底打ちし、2016年度では大きく上昇し、有識者に近づく形となった。そして直近年度となる2017年度では、はじめて一般人の値が有識者の値を上回る結果が出ている。

なお「信頼できる」と回答した人にその理由を複数回答で尋ねたのが次の結果。一般人と有識者とでは傾向が異なり、有識者の方が高い値=多方面の理由を挙げている。

↑ 「日本は信頼できる」回答者による理由(複数回答)(2017年度)
↑ 「日本は信頼できる」回答者による理由(複数回答)(2017年度)

一番の理由は「経済的な結びつき」。これは一般人も有識者も変わりが無い。一般人では次いで「世界経済の安定・発展に貢献している」が続いているが、有識者ではそれと合わせて同率で「友好関係、価値を共有する関係」が入っている。

差異はあるが一般人は有識者と比べて大きく差を開ける形で低い値を計上しており、一般人は「世界における日本の具体的な影響力は期待したほど高いものでは無い」との認識があるようにも見受けられる(公開資料の限りでは両者で質問の様式が異なるようには見えない)。

選択肢の中で一番低い回答値は、一般人は「魅力ある文化」、有識者は「安全保障への貢献」。それぞれの日本に期待している、注目している(そして失望している)観点の違いが表れているようで興味深い。特に有識者の「安全保障への貢献」は他項目と比べて一段と低い値に留まっており、日本へのさらなる安全保障への貢献を求める意思表示にも見えてくる。



やや余談ではあるが補足をしておく。今件調査は外務省が毎年定期的に調査依頼と公開をしているものだが、単年時公開分を調べた限りでは、2012年度分まではギャラップ社に2月から3月(時には2月から4月)と春先にかけて行われていた。それが2013年度以降はハリス・インタラクティブ社(Harris Interactive)に依頼先が変更となっている。また一部項目では調査項目に変更が見受けられるため、単純比較をすると真意を見誤る可能性がある。一方2014年度分以降は依頼対象社がニールセン社に代わったが、内部的には同じであるため(ハリス・インタラクティブ社は2013年11月にニールセン社に買収されている)、2013年度と様式は同一と見なしてよい。実際、各項目の回答値を見ると、それを裏付ける結果が出ている。

特記すべき留意点がある場合には個々で行うが、今年度を含めた2013年度分以降と、それ以前の回答値においては、時に連続性の点で精度の低い結果が出ていることを認識した上で、各データを見るべきだろう。


■関連記事:
【日本から主要5か国への親近感推移をグラフ化してみる】
【日本の常任理事国入り、国内賛成派は8割近く(最新)】

スポンサードリンク


関連記事


このエントリーをはてなブックマークに追加
▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2019 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー