アメリカの日本への一般人信頼度73%・有識者は90%に(2014年)(最新)

2014/11/10 08:25

外務省は2014年11月7日、アメリカ合衆国における対日世論調査の結果を発表した。それによると調査対象母集団においては、一般人の73%・有識者の90%が「日本を信頼できる友邦国である」と認識していることが分かった。前回調査の結果と比べ、それぞれ3%ポイントずつ値が低下している(【発表リリース:米国における対日世論調査(結果概要)(2014年)】)。

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今調査は外務省が【ニールセン(Nielsen)社】に委託して行ったもので、有効回答数は一般人1003人(18歳以上)・有識者200人(政官財、学術、マスコミ、宗教、労働関係などで指導的立場にある人物)。電話により2014年7月31日から8月21日に行われた調査で、信頼度95%の標本誤差は一般で±3%・有識者で±7%。前年調査はハリス・インタラクティブ(Harris Interactive)社によって実施されたが、同社は2013年11月にニールセン社に買収されているため、今年調査はニールセン社への委託となってる。ただし調査そのものは「ハリス調査」として実施されており、その様式などは前年同様と考えられる。

今調査は1960年以来ほぼ毎年実施しているが、少なくとも一般人向けの設問としてはその最初の調査から調べられている項目。それによると「日本を信頼のおける同盟国・友好国(友邦)か否か」という設問で、イエスと答えた人の割合は一般人で73%、有識者で90%に達した。

↑ 日本は米国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)
↑ 日本は米国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)

↑ 日本は米国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)(今世紀限定)
↑ 日本は米国の信頼できる友邦か否か(信頼できる・信頼できない・意見無しの三択中、「信頼できる」の回答者)(今世紀限定)

有識者に対しては1993年以降に設問が設定されているが、今世紀に入ってからはほぼ9割を維持している。一般人については多少の上下を繰り返しながら1990年代以降は上昇傾向にあり、2012年においては2011年から続く形で、過去最高の84%を記録した。一方それ以降は減少傾向にあり、2013年は大きな下げを見せ、今年2014年も下落の流れを引き継いでいる。

今件調査の別項目では(別機会に精査するが)アジアにおけるアメリカの最重要パートナーとしての位置づけで、一般人・有識者共に2013年において日本を抜いて中国がトップについていた。しかし今回2014年では一般人・有識者双方で再び日本がトップに返り咲いている。理由として有識者では前年から特段増加した項目は見つからないが、一般人では政治的な結びつきの項目で大きな上昇が確認されている。少なくとも一般人の視点では、政治的な日米関係は改善の方向にあると見られているのだろう。

なお一般人における「信頼できる」「信頼できない」回答者による、その回答の主な理由は次の通り。「×」印は回答項目そのものが存在していなかったことを意味する。

↑ 「日本は信頼できる」回答者による主な理由(自由回答)(一般人)
↑ 「日本は信頼できる」回答者による主な理由(自由回答)(一般人)

↑ 「日本は信頼できない」回答者による主な理由(自由回答)(一般人)
↑ 「日本は信頼できない」回答者による主な理由(自由回答)(一般人)

「信頼できる」理由としては友好関係や日本の国民性への好感が大きく値を上げている。また過去の出来事に対する経験や歴史を挙げる人が減る一方で、第二次大戦以降の友好関係と答える人が大きく増えているのが興味深い。客観的な立場で見ての信頼感よりも、自分達(アメリカ)にとって友好的であるか否かを考慮した、より身近な関係としての認識で信頼を置くようになったと解釈すべきか。

一方で「信頼できない」の理由では、経済関連の対立要素は減る一方、文化や社会など考え方の違いによる違和感で生じた、感情論的な毛嫌いによる要素、あるいは具体的に説明がしにくい要素が増えている。



やや余談ではあるが補足をしておく。今件調査は外務省が毎年定期的に調査依頼と公開をしているものだが、単年時公開分を調べた限りでは、2012年分まではギャラップ社に2月から3月(時には2月から4月)と春先にかけて行われていた。それが2013年以降はハリス・インタラクティブ社に依頼先が変更となり、調査実施期間も7月から8月と夏期に変更されている。また一部項目では調査項目に変更が見受けられるため、単純比較をすると真意を見誤る可能性がある。一方2014年は依頼対象社がニールセン社に代わったが、内部的には同じであるため、2013年と様式は同一と見なして良い。実際、各項目の回答値を見ると、それを裏付ける結果が出ている。

特記すべき留意点がある場合には個々で行うが、今年を含めた2013年分以降と、それ以前の回答値においては、時に連続性の点で精度の低い結果が出ていることを認識した上で、各データを見るべきだろう。


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