携帯料金の重荷がじわり…サラリーマンのお小遣い内部事情(2012年発表分)

2012/07/02 12:00

新生銀行が2012年6月28日発表した「サラリーマンの小遣い調査」によると、2012年の男性サラリーマンのこづかいの使い道として欠かせないものの最上位には「昼食代」がついた。ある意味当然の結果といえるが、「趣味の費用」「し好品代(たばこ代など)」「飲み代」などその他の項目も高い水準を見せており、相対的に「昼食代」が圧迫される事情は昨年から変わりない。しかしその一方で回答率において「携帯電話代」が昨年比で大きな上昇を見せ、お小遣いのやりくり事情に小さからぬ変化が生じているようすがうかがえる(【発表リリース(PDF)】)。

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欠かせないモノは「昼食代」
今調査は2012年4月23日から24日までの間にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は2100人。男女比は1566対534で、年齢階層比は「男性サラリーマン」は20代から50代まで10年区切りで、「女性会社員」「男性パート・アルバイト」「女性パート・アルバイト」は20代・30代でそれぞれ均等割り当て。なお「男性サラリーマン」以外は今回が昨年に続き2回目の調査となる(ただし明記ない限り、データ・グラフはこれまで通り「男性サラリーマン」からのものについてのみ対象としている)。また今調査は1979年からほぼ定点観測的に行われているが、毎年同じ人物を調査しているわけではない。

こづかいの使い道として欠かせない項目を複数回答で尋ねたところ、もっとも多くの回答が得られたのは「昼食代」だった。率にして48.8%。

こづかいの使い道として欠かせないもの(2011-2012年)
こづかいの使い道として欠かせないもの(2011-2012年)

「欠かせない」を選ばなかった場合「無くても良い」という意味ではなく、「優先順位が低くてもかまわない」(1かゼロではなく、割当が低くなる)と見れば、「小遣いの使い道として昼食代が欠かせない」と”回答しなかった”51.2%の存在も納得できる(「約5割が毎回持参弁当・昼食抜き」を意味しない)。

「昼食代」以外の項目では「小遣い」の内容にふさわしく、プライベートな項目が上位を占めている。「飲み代」が上位についていることは、上司との飲み会を期待している新社会人にとっては(【上司や先輩との飲み会、新社会人は8割が「参加したい!」】)ありがたいお話。

昨年と比べると見えてくるお財布事情の変化
また、前年と比べる形でグラフを生成すると、昨今の「お財布事情」が明確に現れているのが分かる。

こづかいの使い道として欠かせないもの(2011と2012年の差異)
こづかいの使い道として欠かせないもの(2011と2012年の差異)

・上昇項目は「飲み代」「携帯電話代」「車関係・ガソリン代」「家族への気配り」「洋服・靴などの費用」
・下落項目は「昼食代」「趣味の費用」「雑誌・書籍代」「し好品代」
・特に「携帯電話代」の上昇、「趣味の費用」「し好品代」の下落が著しい。

大きく下落したものとしては「趣味の費用」と「し好品代」が目に留まる。「し好品代」は具体的にたばこなどを指し示すが、直接的には当然減煙・禁煙によるもの。間接的には昨年の震災後における品不足やそれ以前に施行された大幅値上げ、さらには健康志向の浸透などで、たばこを避ける傾向が強まった結果ともいえる(来年以降も同じように減少すれば、確証度はさらに高まる)。

一方で大きく上昇したのが「携帯電話代」。欠かせないと答えた人の増加は、日常生活における携帯電話の立ち位置がさらに強化されたことを意味する。同時に「趣味の費用」の回答率が大きく減っていることから、「広域の趣味よりも、まずは携帯電話への支払いを確保しないと」という心理が働いていると考えればよい。どのみち携帯電話で多くの趣味が内包されうるので、優先順位が上がるのも当然かもしれない。

「欠かせないモノ」上位の変化を見てみよう

さて、この「こづかいの使い道として欠かせないもの」について、過去からの推移をながめることにする。今継続調査において「使い道」を取り上げ始めたのは2005年から。連続した形で確認できる5項目、それに加え、日常生活では今や欠かせないアイテムの代金「携帯電話代」を加え6項目でグラフを生成する。

こづかいの使い道として欠かせないもの(2005年-2012年、上位5位+αのみ)
こづかいの使い道として欠かせないもの(2005年-2012年、上位5位+α)

「昼食代」以外の4項目は2006-2007年にかけてやや低迷しているが、2008年以降は一様に上昇を見せている。「昼食代」は2008年に落ち込みを見せたが2009年には大幅に回復、その後は漸減。そして2012年では「携帯電話代」以外は押しなべて軟調な状態。

結果として、サラリーマン側の主観としては

2008年……「昼食代」は個別でも相対的にも割合を減らしている
2009年……「昼食代」は個別では上昇。しかし他の項目も大幅に上昇しており、相対的には割合が減る
2010年……お財布事情が相当厳しく、「携帯電話代」以外は「欠かせない」わけではない、つまり減らしても仕方がないという考えに
2011年……身近で「ちょっとした楽しみ」のみを上乗せし、後は削る
2012年……全体的に厳しいが「携帯電話代」を維持するため、他の項目のうち優先順位の低い対象を下げる。

という傾向が見えてくる。【4万円には届かずも5年ぶりに上昇・2012年のサラリーマンのこづかい事情(2012年発表分)】にもあるように、こづかいの総額はかろうじて前年比でプラスを示しているが、お財布事情が厳しいことに違いは無い。半ば固定費化している「携帯電話代」に振り回されつつ、他の出費へのやりくりをしているかが、手に取るようにうかがい知れるというものだ。


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