固定電話の保有状況をグラフ化してみる(2011年分反映版)

2012/07/03 06:55

固定電話2012年5月30日総務省は同省公式サイトなどにおいて、平成23年(2011年)調査による通信利用動向調査の結果を公表した(【発表ページ】)。これは日本のインターネットや携帯電話などのような、情報通信にまつわる各種調査結果をまとめあげたもので、毎年7月頃に発表予定の【情報通信白書】の基礎部分にもなる、同省の情報通信統計としては非常に有益なものである。現時点では概要、及び統計データのe-Statへの収録のみで報告書の類は完成していないが、今回はそのデータから「世帯単位での固定電話の保有状況」をグラフ化してみることにする。

スポンサードリンク


調査概要や調査対象母集団数などに関しては2012年6月12日付の記事【光回線浸透継続の一方で意外なモノの伸びも-自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる(2011年分反映版)】にて解説ずみ。そちらを参照してほしい。

携帯電話の普及と共に固定電話の加入者数・契約数は漸減傾向にある。

↑ IP電話利用数・固定電話加入者数・携帯電話加入者数の推移(万件、万契約)(年度)(積上げ)
↑ IP電話利用数・固定電話加入者数・携帯電話加入者数の推移(万件、万契約)(年度)(積上げ)(再録)

今調査母体では世帯全体の普及率は84.1%。全世帯のうち15%強は「固定電話なし」との結果が出ている。

↑ 固定電話の保有状況(世帯単位、2011年末)(世帯主年齢別)
↑ 固定電話の保有状況(世帯単位、2011年末)(世帯主年齢別)

目を引くのは20-30代の低さ。特に20代世帯では3/4が「固定電話無し」と回答している。電話の手段をまったく持たないのではなく、携帯電話を保有しているので事足りてしまう、固定電話をわざわざ別途用意する必要が無い結果である。これは日本だけでなく諸外国でも同じで、例えば【「固定電話のみ」世帯は1割足らず…アメリカでの電話の種類別世帯普及率推移をグラフ化してみる(2011年上半期まで)】によると、アメリカでは携帯電話のみの世帯は3割程度・18-24歳が属する世帯に限れば過半数という結果が出ている。

↑ 自分が所属する世帯に関する電話環境「携帯のみ」の回答率(米、年齢階層別による回答)
↑ 自分が所属する世帯に関する電話環境「携帯のみ」の回答率(米、年齢階層別による回答)(再録)

固定電話の保有状況を世帯構成、世帯年収別に見たのが次のグラフ。

↑ 固定電話の保有状況(世帯単位、2011年末)(諸属性区分別)
↑ 固定電話の保有状況(世帯単位、2011年末)(諸属性区分別)

概して高齢者が居る世帯では高く、若年層だけで構成されている世帯では低い。そして年収別では低年収の方が低い値を示しているが、これは「中高齢層」≒「(若年層と比べて)高年収」という間接的な連動性の結果によるところが大きい。また、携帯電話の普及率そのものが高いことから、少しでも出費を抑える目的で固定電話を廃する人が多いという考え方も十分ありうる。

最後に居城地別。

↑ 固定電話の保有状況(世帯単位、2011年末)(居住地関係区分別)
↑ 固定電話の保有状況(世帯単位、2011年末)(居住地関係区分別)

都心部ほど固定電話の保有率は低く、一戸建てよりも集合住宅の方が低い。グラフ化は略するが、携帯電話の世帯ベースでの保有率は都市区分ではさほど際は無く、住宅種類ではむしろ集合住宅の方が低い。よって「携帯電話普及率が高い属性ほど、固定電話保有率が低くなる」という直接的なつながりは、都市区分や住宅種類区分では該当しない。

むしろ多分に「都市部、集合住宅の方が若年層の居住率が高い」「若年層世帯では携帯電話に傾注しており、固定電話保有率が低い」「結果として、都市部、集合住宅の方が固定電話保有率が低くなる」と考えたほうがスマートといえよう。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2018 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー