世代、学歴、収入別…米図書館利用性向をグラフ化してみる

2012/07/01 06:35

図書館アメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年6月22日、アメリカの図書館や本好きな人、そして電子書籍に関する調査結果【Libraries, patrons, and e-books】を公開した。今回はその中から、アメリカにおける図書館の利用性向について見ていくことにする。

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今調査は2011年11月16日から12月21日において、アメリカ合衆国国内で生計を立てている16歳以上の男女に、RDD方式で選ばれた電話番号に対する電話による口頭インタビュー形式(英語・スペイン語を利用)で行われたもので、有効回答数は2986人。固定電話は1526人、携帯電話は1460人(うち固定電話を持たない人は677人)。インターネット利用者は2571人。統計結果には国勢調査の数字に基づいてウェイトバックがかけられている。

先に【米図書館会員率58%、図書館を「大切だ」と思う人は69%】でも記したが、今調査母体、つまりアメリカの16歳以上の男女においては、58%の人が図書館会員(図書館の貸し出しカード保有者)であるという結果が出ている。

↑ 図書館会員比率(各属性別)(米、2011年12月)
↑ 図書館会員比率(各属性別)(米、2011年12月)(再録)

もちろん図書館会員でなくとも、図書館の利用は可能。原則的に館外への持ち出し(借り入れ)が出来なかったり、電子書籍の借り入れサイトへのアクセスが不可能ができないなどの制限は加わるが、入館そのものまで拒否されることはない。

それでは図書館会員であるか否かは別として、どれほどの人が図書館を利用しているのだろうか。全体では56%と半数強の人が「過去一年間に一度でも図書館を利用した経験がある」と回答した。

↑ 図書館利用性向(過去1年間)(米、2011年12月)
↑ 図書館利用性向(過去1年間)(米、2011年12月)

世代別では若年層の利用がもっとも多く72%、以降はほぼ50%強を維持している。学業上必要に迫られて利用したものと考えてよい(後述するが「調べもの」「本の借り入れ」共に高い値を示している)。

年収別ではさほど大きな変化はないが、学歴別では大学修学以上になると大きく利用率が伸びる。手持ちの資料だけでは手に負えない事態が生じる事例が、高学歴ほど多くなるのだろう。

これを図書館の主な利用スタイルとして「調べもの」「本の借り入れ」「新聞などの借り入れ」の3項目それぞれについて尋ねた結果が次のグラフ。

↑ 図書館利用性向(過去1年間)(米、2011年12月)(性別、世代別/目的別)
↑ 図書館利用性向(過去1年間)(米、2011年12月)(性別、世代別/目的別))

↑ 図書館利用性向(過去1年間)(米、2011年12月)(世帯収入別、学歴別など/目的別)
↑ 図書館利用性向(過去1年間)(米、2011年12月)(世帯収入別、学歴別など/目的別)

全体では調べものに利用した人が4割、本の借り入れが3割強、新聞などの借り入れが2割強。男女別では借り入れで女性が男性をはるかに上回っているが、これは子供の居る世帯が子供向けの本を借りるためのもの。

世代別では前述したように16-17歳において調べもの・本の借り入れ双方で他の世代を大きく上回っている。金銭的な余裕がないことや、学業で使うためのものだろう。また本の借り入れに限れば、30-49歳の層が前後層と比べて高めの値が出ているのも興味深い。

世帯年収別では高年収者の方が、本の借り入れが多い。一見不思議な気もするが、その右側の学歴別でも似たような動きを示しており、世帯年収と学歴は相関関係(そして多分に因果関係)があるため、世帯年収そのものというよりは学歴に従い高い値を示している可能性が高い。

そして未成年の子供が居る人は居ない人と比べて、本の借り入れの点で高い値を示している。上に記したように、子供向けの本「も」借りるからということであれば、道理は通る結果といえよう。

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