「情報探索」がトップ…ソーシャルメディアの利用目的をグラフ化してみる(2011年分反映版)

2012/06/23 07:00

ソーシャルメディア2012年5月30日に総務省では、平成23年(2011年)調査における通信利用動向調査を発表したが(【発表ページ】、これは日本のインターネット、そして携帯電話などの情報通信にまつわる各種調査結果をまとめて反映した報告書で、毎年7月には発表されるはずの【情報通信白書】の基礎部分にもなる、同省の情報通信統計としては非常にウエイトの高いものである。現時点では概要、及び統計データのe-Statへの収録のみで詳細報告書は完成していないが、今回はそのデータから「ソーシャルメディアの利用目的」をグラフ化してみることにする。

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調査概要や調査対象母集団数などは2012年6月12日の公開記事【光回線浸透継続の一方で意外なモノの伸びも-自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる(2011年分反映版)】にある通り。そちらを参照してほしい。

今調査によればソーシャルメディア(ウェブ・ブログ(閲覧のみは除く)、マイクロブログ(閲覧も含む、以下同)、SNS、掲示板、動画共有サイトなど)の利用率は39.6%(無回答者除く、以下同)。

↑ ソーシャルメディア利用者率(インターネット利用者対象)
↑ ソーシャルメディア利用者率(インターネット利用者対象)

それではそれらの人たちは、どのような目的でソーシャルメディアを利用しているのだろうか……というのが今回のメインテーマ。まずは全体的な回答だが、利用者の64.4%は知的好奇心の充足のため。

↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)
↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)

次いで多い目的は「従来からの知人とのコミュニケーション」。リアルな知り合いやメールなどでやり取りしていた知人との間でアカウントをやり取りし、その上でソーシャルメディアを使って意思疎通を行うというパターン。メールよりも気軽にコミュニケーションが取れるのも、ソーシャルメディアのメリットといえる。

次いで「同じ趣味や嗜好を持つ人を探す」。いわゆる「類友」「同好の士」を探すというもの。趣味が同じならば有益な情報交換もできるし、有意義な時間を過ごせるものだ。一方で情報発信をしたい、悩み・相談事という観点で「自分と同じ立場にある人」を探す動きもある。

これをいくつかの属性別で再構築し、その動向を見ることにする。まずは世代別。

↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)(世代別)
↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)(世代別)

元々知り合いだった人とのコミュニケーションは20代でもっとも多く、次いで30代・10代後半と続く。40代以降はやや少なめ。「同好の士」を探す動きも若年層ほど強い。一方、元々の値は低いものの、「ボランティア活動や社会貢献をする」は高齢者ほど高い値を示しており、シニアがソーシャルメディアを通じて積極的に社会貢献活動に励もうとしている姿が見えてくる。

次いで男女別。こちらは同一性別内の世代別変遷を見やすくするため、項目の表記を変えてあることに注意。

↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)(世代別)(男女別、上位陣)
↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)(世代別)(男女別、上位陣)

↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)(世代別)(男女別、下位陣)
↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)(世代別)(男女別、下位陣)

「知的好奇心の充足」は全般的に男性の方が上。一方で「旧来からの知人との意思疎通」は女性のほうが高い傾向を見せている。女性がチャットやメールなどのデジタルコミュニケーション(特にモバイル端末経由で)を好む傾向にあることを考えれば、理解できる結果といえる。またその流れもあってか、「同好の士」探索もまた女性のほうが全般的に高め。

興味深いのは下位陣(上位陣とは縦軸の単位が異なることに注意)。情報発信の点では男性が若年層と高齢層で二分されているのに対し、女性は全般的に若年層のほうが高く、男女で異なる動きを見せる。悩み相談などについては女性、特に30-50代の中堅層で高い値を示している。またボランティア活動も全般的に女性が上。

最後に世帯年収別区分。これも比較的はっきりとした動きが確認できる。

↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)(世帯収入別)
↑ ソーシャルメディアの利用目的(複数回答)(世帯収入別)

年収が高くなるほど知的探究心の充足は減少する。これはソーシャルメディアの情報の信頼性、高収入者が求める情報がソーシャルメディア上にあるか否かなどが影響している。一方、従来からの知人との意思疎通では、高年収者の利用率が急上昇しているのも興味深い。いわゆるハイソ同士のコミュニケーションか。

その他一部で高年収者が反転する動きを見せるが、全般的には低年収者ほど多種多様な目的で利用しているようすがうかがえる。



ソーシャルメディアをどのように使うか、何を目的とするかは人それぞれ。注意しなければならないのは、ソーシャルメディアはあくまでもツールでしかなく、その上で交わされる情報の確からしさはソーシャルメディアそのものに担保されるものでは無く、多分に発信者によるものであるということ。「Facebookに掲載されていた情報だから間違いない」ではなく、「-さんが解説をしているから確からしさの点で安心できる」ということ。

情報収集にしても発信にしても、同好の士を探すにしても、「どのサービスで」よりも「誰を」に留意するべきだろう。

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