65歳でも18%が「ほぼ毎日」利用…米シニア層のSNS利用性向

2012/06/17 06:40

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ソーシャルメディアアメリカの調査機関【Pew Research Center】は2012年6月6日、アメリカの高齢者におけるインターネットへの接触機会に関する調査結果【Older adults and internet use】を公開した。今回はその中から、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス、今件ではFacebookに代表される複合型サービスを指し、ツイッターなどのミニブログは含まないものとする)や電子メールの利用性向について見て行くことにする。


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今調査の最新データのものについては2012年3月15日から4月3日にRDD方式で選ばれたアメリカ合衆国内の電話番号に電話をかけ、応答した18歳以上の人に、通話(英語とスペイン語)インタビューで行われたもので、有効回答数は2254人。固定電話は1351人、携帯電話は903人(うち410人は固定電話非保有者)。インターネット利用者は1803人。国勢調査の結果に基づいたウェイトバックがかけられている。

以前別記事でも示した通り、65歳以上のシニア層におけるインターネット利用率は過半数に届いている。

↑ 世代別インターネット利用率(米、2012年4月)(ブロードバンド環境整備率含む)
↑ 世代別インターネット利用率(米、2012年4月)(ブロードバンド環境整備率含む)(再録)

このインターネット利用者のうち、どれほどの人がSNSを利用しているのかを示したのが次のグラフ。若年層ほど利用率・常用利用率が高いのは、他のデジタル系サービスと同じ傾向。

↑ SNS利用性向(米、2012年2月)(ネット利用者限定)
↑ SNS利用性向(米、2012年2月)(ネット利用者限定)

65歳以上でSNSの利用経験者は34%、常用利用者は18%。インターネットを利用しているシニアにおいて、約2割はSNSに慣れ親しんでいる計算になる。全シニア比ならほぼ1割。アメリカで65歳以上の人を10人探せば、そのうち1人がSNSを常用しているということ。

一方電子メールでは、世代間格差がほとんど無くなる。

↑ 電子メール利用性向(米、2012年2月)(ネット利用者限定)
↑ 電子メール利用性向(米、2012年2月)(ネット利用者限定)

常用的利用の項目で10ポイントほど値は減るものの、シニアでも他世代とほぼ変わりない利用性向を見せる。「電子メールはシニアにとって、オンラインコミュニケーションの基盤であり続ける」とは報告書の表現だが、まさにその通りといえる。

ちなみに過去のデータをひっくり返し、2005年あたりからの世代別SNSの利用性向・常習的利用性向の推移をグラフ化したのが次の図。

↑ SNS利用性向(米)(ネット利用者限定)
↑ SNS利用性向(米)(ネット利用者限定)

↑ SNS常習的利用性向(米)(ネット利用者限定)
↑ SNS常習的利用性向(米)(ネット利用者限定)

若年層ほど早期から利用性向が高まる動きを見せる一方で、中堅層、高齢層になるほど上昇性向は鈍い。それでも少しずつではあるが利用率は上昇を続けていること、一方で2010年後半あたりから各世代における「利用性向」が頭打ちになっていることが分かる。「常習的利用性向」は上昇継続中なので、今後は「利用者率そのものは微増を継続」「単なる利用者からのめり込んでしまう人にランクアップ的なパターンが増える」状況が続くものと思われる。


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