【更新】花王がトップ、ドコモがドラマ化のCM「walk with you」で健闘(民放テレビCM動向:2012年4月分)

2012/06/03 06:35

ゼータ・ブリッジは2012年6月1日、2012年4月度における関東民放5放送局(いわゆるキー局)のテレビCMオンラインランキングを発表した。それによるとCMの放送回数がもっとも多かった企業・団体は花王だった。また、商品別オンエアランキングなどを合わせ見ると、携帯周りのサービス・企業と共に、夏に向けて飲料品関連企業の躍進が目立つ結果となっている([発表リリース])。

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データの取得場所、各種データの意味、そして今件記事が関東地域のみを対象としていることについての説明は、一連の記事まとめ【定期更新記事:関東民放テレビCM動向(ゼータ・ブリッジ)】で行われている。そちらでチェックを入れてほしい。

発表資料には多種多彩なデータが掲載されているが、そのうち企業別オンエアランキング(放送回数順位)の中から上位10位を抽出したのが次のグラフ。

↑ 企業別放送回数ランキング(2012年4月、上位10位)
↑ 企業別放送回数ランキング(2012年4月、上位10位)

ビデオリサーチコムハウスのデータを元にした記事【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(1)花王】などで解説しているが、花王は年明けに数を減らし、春以降は急激に戻したのち、夏期はやや落ち込みを見せる傾向がある。今回4月分は3月に続き回数・順位共に大きな伸びを見せており、どうやら同社は夏期前攻勢の真っただ中にあるようだ。

また、【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(3)ハウス食品】で解説している、興和(コーワ)は先月分と比べて今月はトップ圏外となった(15位)。ハウス食品はデータ公開範囲である20位以内にすら無い。さすがに年度の切り替え時期で各社とも新商品・サービスのアピールのため、広告需要が増加し、相対的に「フリースポット契約」の広告の需要動向が減退している感はある。

リリースでも指摘されているが、日本コカ・コーラ、アサヒビール、キリンビールなどの飲料系企業と、gloopsやグリー、NTTドコモのようなソフト・ハードを問わず携帯電話系企業の躍進が著しい。相対的に他業種企業が落ち着いたのも一因だが、昨今の企業の「勢い」を覚えさせる。

その携帯電話向けサービスの事業会社では、グリーが先月の第2位から第7位に後退、ライバル会社ディ・エヌ・エーは今月も先月同様圏外(21位以下)。4月も3月同様に両者間で戦略に差異が見られたようだ。他方、昨今では見かけなかった携帯系企業名gloopsが目に留まる。



↑ 大召喚!!マジゲート
↑ 大召喚!!マジゲートの宣伝トラック。

上記のトラックによる大プロモーションからも分かるように、同社の携帯アプリ『大召喚!!マジゲート』の大々的なプロモーションが行われている。その一環として強気のCM攻勢があり、その結果が出ている次第。

これら上位10位の企業におけるCM出稿を、テレビ局ごとにグラフ化したのが次の図。テレビ局の並びが、地デジ化した後の順番に変更されていることに注意してほしい。

↑ 企業別放送回数ランキング(2012年4月、上位10位)(局別)
↑ 企業別放送回数ランキング(2012年4月、上位10位)(局別)

今回トップについた花王だが、日本テレビとフジテレビが大きく伸び、テレビ朝日がやや多め、一方でTBSテレビとテレビ東京が少なめの出稿量となっている。これは先月の傾向とほぼ同じで、同社の方針、あるいは提供番組による半固定化の動きと考えられる。

他方、日本コカ・コーラやアサヒビール、サントリーなど身近な飲料水、トヨタ自動車などはほぼすべての局に分け隔てなく広告を出している。「できるだけ多くの層に、分け隔てなく」という意図が見て取れる。興味深いのはグリーやgloopsのような携帯系企業では局ごとの偏りが大きい一方、同じ携帯系でもNTTドコモはどの局にも偏りなく回数を配している点。ソフト企業とハード企業の違いか、あるいは企業毎の特性なのか。

最後に、企業別ではなく個別商品別のランキングは次の通りとなる。

↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2012年4月)
↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2012年4月)

直上で触れたように、『大召喚!!マジゲート』を配するgloopsが「大攻勢! マジカーヨ」的な状態に。それに続くグリーは同社のSNS「GREE(グリー)」をプッシュしており、色々なパターンはあれど全部まとめて集計されているため、第二位のポジションを占めることになった。一方、昨今では商品別ランキングでグリーと競っていたディー・エヌ・エー(SNS「モバゲー」)は今回12位でグラフ外。

今回の商品別ランキングでgloopsの『大召喚-』以外に注目したいのは、第3位のNTTドコモによる「walk with you」。モバイル端末を擬人化し、常に利用者と共にある、頼りになる存在であることをドラマ化・状況再現化し、アピールしている。


↑ walk with you「Xi2割/とあるプレゼンテーション」篇
↑ walk with you「Xi2割/とあるプレゼンテーション」篇 (公式動画)。

同キャンペーンは2010年5月からスタートしているが、今回月では新製品の展開に伴い、大規模な攻勢に打って出たようだ。[解説ページ]にもある通り、出演者も有名どころが揃い、インパクトも大きい。さらに擬人化による分かりやすいイメージ広告として、注目も集めることになった。

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