2012年4月度外食産業売上はプラス3.4%・震災起因減少月との比較で増加が続く

2012/05/26 19:30

日本フードサービス協会は2012年5月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2012年4月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス3.4%となり、先月同様に前年同月を上回った。天候に恵まれない場面もあったが、前年同月が震災の影響を深く受けていたこともあり、その反動から数字をプラスに押し上げている。特にファミリーレストランやビアホールなど、自粛の影響を強く受けた業態の客数増加が目に留まる(【発表リリース】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が209、店舗数は3万1319店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に減少している。

全業態すべてを合わせた4月度売り上げ状況は、前年同月比で103.4%と前年同月を上回った。今年は昨年と比べて雨の日が多かったものの休祝日も1日多く(その分土曜が少ないが)、さらに震災で値を減らした2011年4月との比較になるため、(前年同月比での)数字を伸ばすこととなった。

業態別ではファストフードが先月に続いてプラス。牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「売上99.6%」「客数100.1%」「客単価99.5%」。客単価が減少しているにも関わらず客数を伸ばせず、売上も低迷する結果となっている。

ファミリーレストラン部門も今月は震災起因減少月との比較となるため、一様に上げている。焼肉部門は他の部門と比べるとやや客数の伸び率が鈍いが、それでも前年同月比ではプラス。先月指摘した法規制の変更による影響も、(震災起因による減退の反動によるところが多分にあるとはいえ)ほぼ姿を消している。さらにパブ/居酒屋部門は震災後の自粛ムードで大きく売上を落としていたことから、特に客数の点で反動による前年同月比の上げ方も大きなものとなっている。

全店データ
↑ 全店データ

震災の影響で
大きく値を減らした
前年同月との比較で
全般的にプラスへ。
「自粛」で客数が減っていた
業態は特に客数面で上昇
東日本大地震・震災の直接的、一次的影響は、少なくとも外食産業においてはほぼ終わりを見せている。一方で消費性向における自粛・節電シフト、食品の安全に関する問題などの二次的影響(風評、扇動によるもの含む)は消費者・提供側双方の懸念材料として残り、中長期的な客数の減退が不安視される。また「焼き肉」項目のように、震災とは別個の方面で、個別業態の動向を大きく揺るがす事象も発生しており、外食産業は波乱状態にある。

前回月で指摘したように、2012年3月分からしばらくは、震災直後の直接的影響に伴い発生した「震災特損」との比較値が計上される。従って他の一般的要因が把握しにくい状況が続くことになる。留意が必要であることは言うまでも無い。

震災を経て、すでに各種プロモーションなどで新たな歩みを進めている企業・業態もあるものの、暗中模索状態の企業も少なくない。消費者の生活・消費スタイルは確実に変容しており、生命線ともいえる電力需給問題もいまだに大きな不安要因として横たわっている。これらの難局に対して今後外食産業がどのような対策を講じていくのか、直近では今夏の電力事情対策における動向が気になるところだ。

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