地震時に心配な事、家族の安否にインフラ遮断、そして水や食料の不足

2012/05/13 12:00

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電話で安否確認ネクスティア生命保険は2012年5月9日、防災と食に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、地震が発生した際に不安を覚える事柄として、もっとも多くの人が「家族の安否」を挙げていたことが分かった。次いで「電気や水道などの遮断」「水・食料・生活用品の不足」を挙げている。男女別では女性の方が不安との回答者率は高く、特に既婚女性・子供のいる女性では高い傾向が見受けられる(【発表リリース、PDF】)。


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今調査は2012年3月1日から2日にかけて関東一都三県居住の20-59歳男女に対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1239人。男女比は1対1、世代構成比は20代・30代・40代・50代で均等割り当て。調査実施機関はマクロミル。

今調査別項目で挙げられている通り、少なくとも調査母体内においては男性よりも女性の方が、未婚者よりも既婚者の方が、そして子供が居ない人よりも居る人の方が、将来の大規模地震へのリスクに強い不安感を抱いている。

↑ 今後の大規模地震発生可能性に対する不安感
↑ 今後の大規模地震発生可能性に対する不安感)(再録)

↑ 今後の大規模地震発生可能性に対する不安感(男女属性別)
↑ 今後の大規模地震発生可能性に対する不安感(男女属性別)(再録)

それでは回答者自身にとって、地震発生時に不安になることにはどのようなものがあるのだろうか。複数回答で該当するものを答えてもらったのが次の結果。

↑ 地震発生時に不安なこと(複数回答)
↑ 地震発生時に不安なこと(複数回答)

トップは「家族の安否」。地震時には交通通信手段の遮断で、すぐには安否を確認出来なくなる場面も多い。すぐに確認を取りたいのに、それをする手段が無い。気になるのは当然といえる。

次いで多いのは「電気や水道などの遮断」「水・食料・生活用品の不足」が続く。前者はもちろん震災後に発生したインフラの途絶、休止による経験に基づくものに違いない。後者も【乾電池、水、ガソリン…震災後の品不足感、関西より関東が上】などにもある通り、昨年の震災後には流通の混乱及び需要の急増で、随所にて小売店上から品物が消える一幕があり、その経験が反映されたものと思われる。

また上記グラフにある通り「将来の地震発生リスク」に対する不安感の違い同様、具体的な不安項目においても、女性は男性以上に多くの人が不安を抱いているのが分かる。各項目の男女差異両に大きな違いはないが、あえて注目するのなら直接女性も被害を被りやすい項目には男性との差異が大きく出て、女性の被害リスクが小さめそうな項目(例えば交通機関のマヒ。専業主婦ならリスクに遭遇する可能性は低くなる)には男性との差異が小さいように見える。

これをさらに未既婚別・子供の居る居ない別・職種(一部)について、区分した上で見たのが次のグラフ。

↑ 地震発生時に不安なこと(複数回答)(上位陣、属性区分)
↑ 地震発生時に不安なこと(複数回答)(上位陣、属性区分)

既婚・子供有の条件下においては、特に「家族の安否」で大きな伸びが確認できる。守るべきものの存在により心配度が増す。当たり前の話ではあるが、具体的に数字化されたものとして確認ができる。逆に未婚男性は「家族の安否」よりも(自分の身の回りとしての)「電気や水道などの遮断」「水・食料・生活用品の不足」を心配する人が多い。

先の震災後間もなくの調査結果(例えば【地震後に「インスタント」「水」「米やパン」をまとめ買い・「電池」は買いだめ出来ず】)でも、震災直後の動きにおいて、女性の方が食品や水、生活用品の確保に強い意志を抱いていることが確認されている。

↑ 地震発生後の購入状況(通常よりも多めに買った、多めに買いたかったが買えていないのみ積上げ、通常と変わらず、買っていないは除外)(男女別、上位5位まで)
↑ 地震発生後の購入状況(通常よりも多めに買った、多めに買いたかったが買えていないのみ積上げ、通常と変わらず、買っていないは除外)(男女別、上位5位まで)

元々女性の方がこれら日用品を購入する機会が多いこともあるが、同時に危機感を強く抱いたがゆえの結果でもある。今回の調査結果もまた、それを相互に裏付けるものといえよう。


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