大学・短大進学率は59.1%(「教育指標の国際比較」2012年反映版)

2012/05/09 06:40

大学生先日、大学・短大進学率に関する記事内容への問合せがあり、それについて再確認していたところ、その記事の大元となった情報【「教育指標の国際比較」(平成23(2011)年版)】について、最新のデータ【「教育指標の国際比較」(平成24(2012)年版)】がこの3月に掲載されていることが判明した。良い機会でもあり、今回はその最新の値を元に、大学や短大などの進学率の推移を示した今記事内容の更新を行うことにした。

スポンサードリンク


今資料「教育指標の国際比較」は日本の教育を考察する上で、その状況を諸外国との比較において確認することを目的として作られたもの。国内の各官公庁の資料やOECDのデータを用いて編さんされている。今回スポットライトを当てたのは国内資料による部分。

各年における高等教育への進学者数を、やはり同資料内に収録されている該当年齢人口で割った、いわゆる「進学率」の推移を示したのが次の図。大学・短大などへの進学者が増加し、高等教育への進学率を押し上げているのが分かる。元データでは2008年以降のものが記述されているが、当方の過去記事を元に2005年分以降からに編集し直している。

↑ 高等教育への進学率
↑ 高等教育への進学率

2005年以降2010年までやや起伏を見せながらも上昇を続けていた進学率だが、今回の2011年分では初めて後ずさりを示すこととなった。2010年から2011年にかけては進学率だけでなく進学者数・当該年齢人口も減少しており、人口減少過程で起きた「ぶれ」と推定される。

一方、進学率ではなく「在学率」をグラフ化したのが次の図。

↑ 高等教育の在学率
↑ 高等教育の在学率

進学率のグラフがやや横ばい、あるいは上昇カーブがゆるやか(2011年についてはさらに下降)だったのに対し、こちらはほぼ等ペースでの右肩上がりの様子を見せている。また、数字そのものは「大学・短大などの進学者」「大学・短大などの進学者+放送大学進学者」で数ポイント、「-+専修学校進学者」で10ポイント近く進学率より低い(2011年に限れば、「大学・短大・通信制・放送大学進学者」は在学率の方が高くなる逆転現象を起こしている)。これは「進学時と卒業までの時間差」「途中退学者の存在」「すべての高等教育が同じ年数で卒業するわけではない(留年など)」などの事情による。

高等教育の進学・在学率は【25歳未満の非正規雇用率は72%に急増中、ただし……】【10代-20代前半の失業率は9%台…若年層の労働・就職状況をグラフ化してみる(2011年版 子供・若者白書)】でも記したように、その年齢層における雇用関連の数字とも密接に関わってくる。高等教育課程にある人は正規社員になれるはずはなく(ごく稀に「学生起業」の人もいるが、その場合も「社員」では無い)、職を持つにしてもアルバイトやパートでの非正規雇用という雇用形態に限定されてしまう。単純に「10代・20代の非正規雇用率が高い」という結果が出ても、それがそのまま「若年層は卒業しても正社員として雇用されない」とは言い切れない次第。

ともあれ、2011年においてはほぼ5人に4人が高等教育課程へ進学し、在学者は10人に7人に至っている。少子化・人口の漸減の中で進学率・在学率がどのように変容していくのか、注意深く見守っていきたい。


※「-+専修学校進学者」の「在学率」が元資料では2007年63.1%・2008年64.1%・2009年65.3%と、2年前に公開された資料と比べて大幅に引き下げられています(昨年資料から継続中)。資料掲載の「高等教育への進学者数」「該当年齢人口」元に再計算したところ、この部分のみ計算結果から数ポイントのマイナスが行われているのが確認できました。2010年分以降、及び他の項目で同様の処理が成されているものは(今回グラフ化した部分では)無く、注意書きも見つからないため、今回も前回同様、当方で再計算した値をグラフに適用しております。

スポンサードリンク


コメント(Facebook)


▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2014 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー