テレビを長時間観る人はネットも長時間…米主要メディア利用時間の関連性をグラフ化してみる

2012/05/08 12:10

テレビとインターネット米国内調査機関の大手Nielsenは2012年5月2日に、2011年第4四半期(Q4)における米国内の主要メディア利用動向に関する調査結果【「The Cross Platform Report - Q4 2011」】を公表した。同国内のメディア回りの最新状況を推し量れる知る良い資料なのだが、今回はその中から、「テレビの視聴時間とインターネットの利用時間の相関関係」に関して精査していくことにする。

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映像を観るスタイルとしてはもっとも一般的な「(従来型の)テレビ視聴」、ストリーム形式(リアルタイム)の動画視聴、そして動画視聴のベースとなるインターネット利用の3スタイルについて、それぞれの利用性向の相関関係をチェックしたのが次のグラフ。インターネットの利用者を、その利用時間に従い上位から5等分し、それぞれの属性においてインターネットの利用時間、リアルタイム動画(ストリーム)の視聴時間、テレビ視聴時間の平均時間を算出。さらにインターネットを利用しない人も同じような計算をしてグラフ化したもの。

↑ 一日あたりのインターネット利用時間で利用者を上位者から5等分にした区分別、リアルタイム動画視聴時間・インターネット利用時間・テレビ視聴時間(米、自宅にインターネット環境のある人限定、分/日)
↑ 一日あたりのインターネット利用時間で利用者を上位者から5等分にした区分別、リアルタイム動画視聴時間・インターネット利用時間・テレビ視聴時間(米、自宅にインターネット環境のある人限定、分/日)

リアルタイム動画はインターネット環境上で無いと視聴できないので、ネット非利用者の視聴時間がゼロなのは当たり前。そしてインターネットの利用時間が長いほど、リアルタイム動画を視聴する時間も長くなる傾向にある。

さらにインターネット利用者はネットアクセスに集中してテレビ視聴をおろそかにするどころか、逆に視聴時間が長くなる。特にインターネットをもっともよく使う層では、使わない層に比べてテレビの視聴時間が1時間以上も長い。

これはテレビの視聴時間をベースに回答者を区切り属性化した場合でも同じで、「テレビ視聴時間が長い」人ほど「インターネット利用時間も長くなる」傾向がある。他方、リアルタイム動画は逆の傾向(テレビ視聴時間が長いほど短くなる)動きを見せている。

↑ 一日あたりのテレビ視聴時間で利用者を上位者から5等分にした区分別、リアルタイム動画視聴時間・インターネット利用時間・テレビ視聴時間(米、自宅にインターネット環境のある人限定、分/日)
↑ 一日あたりのテレビ視聴時間で利用者を上位者から5等分にした区分別、リアルタイム動画視聴時間・インターネット利用時間・テレビ視聴時間(米、自宅にインターネット環境のある人限定、分/日)

単に娯楽好きな人、暇を持て余している人が、テレビも観るしネットへもアクセスする傾向が強く、結果として双方が同時に高くなったという可能性はある。また、インターネットを利用できる環境を持つ人の多くが、テレビの「ながら視聴」をしているため、結果的にテレビ視聴時間とインターネット利用時間が連動しているとの見方もできる。

例えば先日の【アメリカにおけるタブレット機と「ながら」の傾向】にもあるが、テレビを視聴しながらタブレット機を操作し、メールを確認したりテレビの内容について調べる人は少なくない。

↑ テレビとタブレット機との「ながら」関係(米13歳以上、2011年Q4、タブレット機保有者限定、Nielsen)
↑ テレビとタブレット機との「ながら」関係(米13歳以上、2011年Q4、タブレット機保有者限定、Nielsen)(再録)

メールやスポーツの得点確認なら視聴しているテレビとは関係が無く、単純な「ながら」利用でしか無い。しかし番組の情報確認、さらにはSNSを介して番組の内容についてリアルタイムで知り合いと語りあう場合、番組そのものに対する宣伝効果や副次的便益(番組内で紹介された商品の売上向上)など、テレビ番組にも多かれ少なかれプラスとなる。

「インターネットに没頭するとテレビの視聴時間は短くなる」という見方をする人もいるが、それは誤解でしかない。むしろ何度と無く言われていることではあるが、インターネットとテレビは切り口次第で非常に良い相性を持つメディアとなる。それが改めて理解できる結果といえよう。

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