ブラウン管は25%にまで低下、薄型95%…テレビやパソコンなどの普及率動向(上)(テレビ・パソコン・ファックスなど(2012年))

2012/05/07 06:40

先に【エアコン普及率をグラフ化してみる(2012年分データ反映版)】で触れたように、主要耐久消費財(テレビや自動車など、長期に渡って使用される商品。原則的に1年以上)の普及率調査を内閣府の【消費動向調査】では定期的に実施し、結果を公開している。そのデータを元に、主要家電などの普及率推移を眺めた記事の更新を逐次行っている。今回はそのうち、「テレビやパソコンなどの普及率」の上編の精査を行うことにする。つまり去年の同様主旨の記事の更新版という次第である。

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「消費動向調査」そのものの解説や「世帯」の区分、「普及率」の定義についてはまとめ記事【定期更新記事:主要耐久消費財・普及率(内閣府・消費動向調査)】で説明されている。そちらで確認をしてほしい。

まず最初には「カラーテレビ」について。相変わらずテレビの普及率は100%に近い。

↑ カラーテレビ普及率と、保有世帯における平均保有台数(一般世帯)(3月末時点)
↑ カラーテレビ普及率と、保有世帯における平均保有台数(一般世帯)(3月末時点)

有意値の確認ができた1966年にはわずか0.3%だった普及率も急カーブを描いて伸び、1972年には61.1%と半数を突破。1975年には90.3%と「10世帯のうち9世帯までがカラーテレビを保有」の状態となった。以降、98-99%をキープしつつ現在に至る。

また、保有世帯における保有台数も順調な伸びを示していたが、2005-2007年の2.5台をピークに、昨今ではむしろ減少している。少子化に伴う世帯構成人数の減少が影響を与え始めたこと、そして何より地デジ化に伴うテレビ買い替えに際し、世帯単位での整理統合が行われたものと考えられる。

カラーテレビをもう少し詳しく確認してみる。データ上には「ブラウン管カラーテレビ」と「薄型(液晶、プラズマなど)カラーテレビ」の2区分について、それぞれ普及率が載っている。2005年以降のデータしかないのでやや雑なグラフになるが、薄型テレビの急速な普及率の高まりが確認できる。

↑ カラーテレビ普及率(種類別)(一般世帯)(各年3月末時点)
↑ カラーテレビ普及率(種類別)(一般世帯)(各年3月末時点)

↑ カラーテレビ保有台数率(種類別、保有世帯当たり)(一般世帯)(各年3月末時点)
↑ カラーテレビ保有台数率(種類別、保有世帯当たり)(一般世帯)(各年3月末時点)

2010年には「ブラウン管テレビ」と「薄型テレビ」はほぼ同率となり、以後両者は加速度的に減退・上昇していく。2012年時点では薄型テレビの普及率は9割を超え、ブラウン管テレビは1/4程度にまで低下している。また、台数推移を見ても、2010-2011年に両者の立ち位置の転換が起きた事が分かる。

次に「パソコン」の普及率。このデータはあくまでもパソコンそのものの普及率であり、インターネットに接続しているパソコンの普及率ではない。インターネットの普及率については【インターネット普及率の推移をグラフ化してみる(2010年分反映版)】などを参照のこと。また、パソコンの利用者がほぼインターネット利用者なのは間違いないが、昨今では携帯電話をはじめとしたモバイル端末でも本格的にネットへの接続ができるため、パソコン利用率=インターネット利用率ではない(現実にはパソコン利用率<<インターネット利用率)ことも留意しておく必要がある。

↑ パソコン普及率と、保有世帯における平均保有台数(一般世帯)(3月末時点)
↑ パソコン普及率と、保有世帯における平均保有台数(一般世帯)(3月末時点)

1990年後半から急速に普及しはじめたものの、2003年の63.3%あたりで頭打ち。その後再び上昇を見せるも、70%を超えたあたりで再び横ばいの傾向を見せている。昨今では漸増しているが、その比率は微々たるものでしか無い。携帯電話の普及率(2012年時点・一般世帯で94.5%)と比べると10ポイント以上も低いのが印象的。

最後にファクシミリ。最近は電子メールやブロードバンドの普及、デジカメの高性能化、文章の電子化の促進で以前ほどありがたみがなくなっている(そもそもFAX送信をパソコン経由で行うことも日常化している時代)ものの、いまだに有益で便利なツールには違いない。

↑ ファックス普及率(一般世帯)(3月末時点)
↑ ファックス普及率(一般世帯)(3月末時点)

2006年に56.7%に達し「2世帯に1世帯はファックス持ち」を実現した後は、普及率はほぼ横ばい、そしてこの数年間は漸減傾向にある。ところが直近2012年は再び持ち直し、58.6%に。とはいえ、頭打ち状態には違いない。



このように図にしてみると、カラーテレビの普及が他のデジタル系メディアと比べていかに早かったかが改めて確認できる。また、そのカラーテレビですら、最近はブラウン管から薄型テレビへの世代交代が確実に進行しており、そろそろブラウン管テレビの普及率も1割切れを見せるのかもしれない。

かつての高度成長期時代には「カラーテレビ」「クーラー」「自動車」が三種の神器と呼ばれていた。そのうちカラーテレビはほぼ100%に達し、残りのクーラーや自動車も(下編で触れるが)8割を超える普及率に達している。以前言及した、かつての「新三種の神器」(「太陽電池・電気自動車・省エネ家電」)も色々な情勢の変化で(言葉通り)「台無し」にさせられてしまったわけだが、需要が無くなったわけではない。むしろ増えている(悪用される面も多々あるが)。

内閣府の消費動向調査に「電気自動車」や「太陽光発電ユニット」が登場するのはいつになるのか。楽しみに待ちたいところだ。

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