男は中堅・女は高齢ほど肥満者が多い法則(2010年分反映版)

2012/05/05 06:45

肥満とやせ厚生労働省は2012年1月31日、「平成22年国民健康・栄養調査結果の概要」を発表した。それによるとBMI値判定で「肥満者」認定されるBMI値25以上の人は男性で3割・女性で2割に達していることが分かった。全般的に男性は40-50代がピークでそれ以降は減少、女性は経年と共に増加の傾向が確認できる。また「やせの者」判定されるBMI値18.5未満の人は、女性の方が多いのが分かる(【発表リリース】)。

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今調査は健康増進法に基づき、国民の身体の状況、栄養素等摂取量及び生活習慣の状況を明らかにし、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基礎資料を得ることを目的とするもの。調査時期は2010年11月。今回調査分では調査実施世帯数は3684世帯で、調査方法は問診及び計測調査による。生活習慣部分は留め置き法による自記式質問紙調査。

前回年度分記事(ちなみにこの件自身部分は今回2010年分のリリースでは非公開)でも示したように、BMIは肥満度を表す一つの指針で、Body Mass Indexの略称。計算式は簡単に「体重÷身長÷身長」。BMI値が測定出来た人を肥満(BMI>=25.0)・普通(18.5<=BMI<25.0)・やせの者(BMI<18.5)に区分している。そしてこの区分に従い、調査母体を年齢階層別に「肥満者」「やせの者」、そしてそれ以外の「その他(=BMI値は肥満者とやせの者の間)」に分けたのが次のグラフ。

↑ 肥満者(BMI≧25)とやせの者(BMI<18.5)、それ以外の者比率(2010年)
↑ 肥満者(BMI≧25)とやせの者(BMI<18.5)、それ以外の者比率(2010年)

全般的に男性の方がオレンジ部分(肥満者)が多く、女性の方が青色部分(やせの者)が多いのは冒頭で触れた通りだが、

・男性は20代だけが特異な値(肥満者が少なくやせの者が多い)
・それ以外は総じて、男性は歳を重ねるにつれてやせる傾向が強く、女性は太っていく傾向が確認できる
・男性は40-50代が肥満者のピーク

との傾向が確認できる。

特に男性40-50代は5人に2人近くが肥満者であり、同階層でやせ形が2-3%しかいないのは、少々問題ではある。

これらの区分の変移について、いくつかの特徴のある所を抽出してグラフ化したのが次の図。

↑ 肥満及びやせの者の割合(20歳以上)推移
↑ 肥満及びやせの者の割合(20歳以上)推移

年齢と共に増加していく女性の肥満者だが、これでも昔と比べれば減少をしているのが分かる。この15年で4ポイント近い減少だから大したものだ(もっともこの数年はやや戻しを見せているが)。一方で成人男性の肥満者率は増加の一途をたどっている。資料にあるように、確かに今世紀に入ってからは上昇が抑えれらている感はあるが、それでもこの数年は不気味な動きが見えている。

さらに20代女性やせ型の動きだが、2010年の値(矢印部分)はイレギュラーの感が否めない。元資料ではこの属性を抽出することで「この数年は上昇傾向」と主張したい雰囲気はあるが、実際にはもう数年、動向を見守らねばなるまい(そもそも提示されている元資料のグラフでは、このイレギュラー値の前年2009年の値も間違っている。今記事では修正済み)。



本文中で「BMIは肥満度を表す一つの指針」と表記したように、BMI値は肥満の度合いを表す絶対的な数字ではない。いくつもある肥満判定の、物差しの一つに過ぎない。BMI値は同じでも健康な人もいれば不健康な人もいる。体質次第でBMI値の上は普通でも、実は肥満極まりなく健康上のリスクを背負っている人もいる。

今件はあくまでも肥満の度合いを測るのに一番よく用いられ、一番確からしい値を使ったまでで、絶対無比ではないことに留意してほしい。もちろんそれと同時に「一番確からしい」からこそ、全体的な肥満の度合い傾向との視点では真実に近いところにあることも、認識すべきである。要は「うのみにするな、だが無視するな」ということだ。

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