資生堂がトップ、グリーは多種多様な切り口のCMを展開して2位に(民放テレビCM動向:2012年3月分)

2012/05/02 12:10

ゼータ・ブリッジは2012年5月1日、2012年3月度における関東民放5放送局(いわゆるキー局)のテレビCMオンラインランキングを発表した。それによるとCMの放送回数がもっとも多かった企業・団体は資生堂だった。また、商品別オンエアランキングなどを合わせ見ると、携帯コンテンツ関連会社の躍進がいつも以上に目立つ一方、新商品・新サービスの攻勢ラッシュによる動きも確認できる結果となっている([発表リリース])。

スポンサードリンク


データの取得場所、各種データの意味、そして今件記事が関東地域のみを対象としていることについての説明は、一連の記事まとめ【定期更新記事:関東民放テレビCM動向(ゼータ・ブリッジ)】で行われている。そちらでチェックを入れてほしい。

発表資料には多種多彩なデータが掲載されているが、そのうち企業別オンエアランキング(放送回数順位)の中から上位10位を抽出したのが次のグラフ。

↑ 企業別放送回数ランキング(2012年3月、上位10位)
↑ 企業別放送回数ランキング(2012年3月、上位10位)

ビデオリサーチコムハウスのデータを元にした記事【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(1)花王】などで解説しているが、花王は年明けに数を減らし、春以降は急激に戻したのち、夏期はやや落ち込みを見せる傾向がある。1月分の記事【関東民放テレビでのCM放送回数の上位企業をグラフ化してみる(2012年1月分)】でも指摘しているように、1月は大きくその数を減らしたが、今回3月分は2月に続き回数・順位共に大きな伸びを見せている。来月以降もこの傾向が続けば、例年の「年頭の停滞」は早くも終了したことになる。

また、【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(3)ハウス食品】で解説している、興和(コーワ)は先月分と比べて今月は順位を落としている。ハウス食品も順位を下げており(トップテン圏外、12位)、さすがに年度の切り替え時期で各社とも新商品・サービスのアピールのため、広告需要が増加し、相対的に「フリースポット契約」の広告の需要動向が減退している感はある。

リリースでも指摘されているが、トップの資生堂をはじめP&G、日本・コカコーラなど多方面で日常生活品・飲料を取り扱う企業が上位に来ており、この点でも新商品ラッシュが確認できる(例えば食品系では今流行りのジュレ系商品が多数の広告を出している)。相対的に、そして2月での大量出稿でひと段落ついたこともあってか、自動車メーカーの動きは落ち着いた形に。

携帯電話向けサービスの事業会社ではグリーが躍進して第2位に。一方そのライバル会社ディ・エヌ・エーは今月も先月同様圏外(21位以下)。3月は両者間で戦略に差異が見られたようだ。特にグリーは「たたみかけるように」という言葉が似合うほど多種多彩なCMを集中投下しており、一部ではその多さ自身が話題に登ったほど。

↑ GREEのCM「聖戦ケルベロス」
↑ GREEのCM「聖戦ケルベロス」(公式動画)。


↑ 「スター・ウォーズ コレクション」TVCM デス・スター篇-1
↑ 「スター・ウォーズ コレクション」TVCM デス・スター篇-1(GREE内でコナミが展開) (公式動画)。

これら上位10位の企業におけるCM出稿を、テレビ局ごとにグラフ化したのが次の図。前回からテレビ局の並びが、地デジ化した後の順番に変更されていることに注意してほしい。

↑ 企業別放送回数ランキング(2012年3月、上位10位)(局別)
↑ 企業別放送回数ランキング(2012年3月、上位10位)(局別)

今回トップについた資生堂だが、日本テレビが大きく伸び、テレビ朝日とTBSテレビがやや多め、一方でテレビ東京とフジテレビが少なめの出稿量となっている。これは先月の傾向とほぼ同じで、同社の方針、あるいは提供番組による半固定化の動きと考えられる。似たような傾向はグリーにもみられ、局ごとの出稿量の違いは先月分と変わらない。

他方、日本コカ・コーラやアサヒビール、サントリーなど身近な飲料水、トヨタ自動車などはほぼすべての局に分け隔てなく広告を出している。「できるだけ多くの層に、分け隔てなく」という意図が見て取れる。

最後に、企業別ではなく個別商品別のランキングは次の通りとなる。

↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2012年3月)
↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2012年3月)

グリーは同社のSNS「GREE(グリー)」をプッシュしており、色々なパターンはあれど全部まとめて集計されている。ディー・エヌ・エーもまた同社SNS「モバゲー」で集約した上で集計されていることもあり、個別商品ランキングでは携帯コンテンツ会社(SNS運営会社)が先月に続き上位に顔を連ねる形となった(特にディー・エヌ・エーは企業別では20位圏外にも関わらず、こちらでは2位についている)。

今回の商品別ランキングで特に注目したいのは、第3位のmmbiによる「nottv」。日本では初となるスマートフォン向け放送局として意気込みも相当なようで、CM出稿量も大きめなものとなっている。

↑ NOTTV Change!篇
↑ NOTTV Change!篇(公式動画)。

「NOTTV」のサービス動向そのものについては色々な話が入っているが、それはともあれ、テレビCM出稿量としては目立った動きでのスタートとなった次第ではある。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2018 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー