エアコンの買い替え年数をグラフ化してみる(2012年分対応版)

2012/05/06 07:05

先日【携帯電話の買い替え年数をグラフ化してみる(2012年分対応版)】で、内閣府の【消費動向調査】にて2012年4月17日に公開された2012年分最新情報を元に、携帯電話(スマートフォン含む)の買い替え年数の動向について検証した。今回はその手法を踏襲する形で、「(ルーム)エアコンの買い替え年数」についてまとめておくことにした。

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消費動向調査では年1回3月分において、他の月よりは細かい内容を調査している。その中に「第6表 主要耐久消費財の買替え状況」という項目がある。これは「対象品目を買い替えしていた場合、買い替え前の商品はどれだけの期間使っていたか」を尋ねた結果であり、直近の買い替え実施者における「買い替えまでの年数」が示されることになる。

今回は「(ルーム)エアコン」の買い替え年数を抽出する。「エアコン」という表記に関して詳しい説明は回答用の質問用紙には無い。単に「ルームエアコン」とのみ記されている。冷房のみの「クーラー」は(少なくとも一般世帯向けでは)最近はほとんど見かけないが該当項目は無く、仮に回答者がいても今件項目として回答したものと思われる。一方で「ファンヒーター」は買い替え状況では問われていないが保有状況では「エアコン」と別物として一項目が設けられているので、「エアコン」には該当しない。「空気清浄機」もしかり。

世帯区分は「単身世帯」と「一般世帯(二人以上世帯)」、そしてそれを合わせた「総世帯」の3つが用意されているが、長期時期系列データが保存されているのは「一般世帯」のみ。そこでまずは「一般世帯」における、買い替え年数推移をグラフ化する。

↑ エアコン買い替え年数推移(年、一般世帯)
↑ エアコン買い替え年数推移(年、一般世帯)

やや凸凹感はあるが、全般的には買い替え年数はほ10-11年で安定している(21年分平均は10.6年)。【冷蔵庫の買い替え年数をグラフ化してみる(2012年分対応版)】などで一般家電の買い替えサイクルは10年位という話をしたが、エアコンもまたそれに合致することになる。

これを「単身世帯」の動向と重ねてグラフ化したのが次の図。今回は傾向把握のため、過去7年分まで延長している。

↑ エアコン買い替え年数推移(年、単身/一般世帯)
↑ エアコン買い替え年数推移(年、単身/一般世帯)

ややイレギュラー的な年(2006年)はあるが、概してデジタル系アイテム同様に、全般的に「単身世帯」の方が買い替え期間が短かい動きにある。その差は半年-1年程度。

次のグラフは「一般世帯」「単身世帯」それぞれの属性における、過去5年間の買い替え年数推移をまとめたもの。

↑ エアコン買い替え年数推移(年、一般世帯)(属性別)
↑ エアコン買い替え年数推移(年、一般世帯)(属性別)

↑ エアコン買い替え年数推移(年、単身世帯)(属性別)
↑ エアコン買い替え年数推移(年、単身世帯)(属性別)

直近5年間ではエアコンにおいて劇的な技術進化は見られず、商品の差別化も難しいことからか、「一般世帯」では男女間の差異は無く、「30-59歳」「60歳以上」の差異もあまり見られない。20代の買い替え年数は短めだが、そもそも論として買い替えをした人が少なくデータとして抜け・ぶれが大きいため、あまり参考にならない。

あえて変移について言及すると「60歳以上」がやや長めで、これは家電を大切に使い続ける心意気の現れに加え、買い替える理由が見つからないのが原因。冷蔵庫をはじめとした他の家電と同じ。

「単身世帯」ではわずかながらも女性の方が買い替え年数が長い。これは引っ越し事由による買い替えがあるか否かによるところと見て良い。実際、2012年における「単身世帯」の買い替え事由で「住所変更」は男性30.8%なのに対し女性は13.0%でしかない。一人暮らしという居住条件を考えれば、女性の引っ越しが男性より平均頻度が低くならざるを得ないのも理解できるし、だからこそ引っ越しの際の買い替えも起きにくく、利用が長期化しうる次第。

最後に「買い替え理由」を「一般世帯」「単身世帯」それぞれについて見たグラフ。

↑ エアコン買い替え理由(一般世帯)
↑ エアコン買い替え理由(一般世帯)

↑ エアコン買い替え理由(単身世帯)
↑ エアコン買い替え理由(単身世帯)

小回りが利きやすい「単身世帯」の方が「住所変更」による買い替えが「やや」多いように見えるが、決定的な差異では無い。一方「故障」要因では「一般世帯」の方が多く、ある程度使い倒しているようすがうかがえる。

エアコンは立派な(家電)エコポイント制度の対象商品であり、2009年から2011年3月末購入分までは何らかの反応(具体的には「その他」要因の増加)が見られるはずではあるが、該当する2011年(3月)までの動きを見ると、「単身世帯」「一般世帯」共に2011年にやや大きな動きがあり、それなりの影響(買い替え促進)を及ぼした可能性は高い。

一方「単身世帯」では「上位品目」要因で大きな伸びが確認できる。次年度以降の動きを見極める必要があるが、多分に節電周りを考慮し、電力消費量の小さい最新型の機種に買い替える動きの現れと考えられる。



エアコンは稼働時期が原則夏と冬に限定されるものの、利用する季節では稼働時間が長く、さらに電力消費量も(常用している照明や冷蔵庫などと比べ)大きい。これまでも「最新機種に買い替えて同じ利用時間でも少ない消費電力で済むように」との「節電のための買い替え」の動きはあったが、今般の東日本大地震・震災などによる電力需給の影響を受け、この機運が大いに高まっている。

買い替え年数にはまだ動きは見られないが、直上で指摘しているように「単身世帯」の買い替え理由に「節電対応のため」と思われる変動が確認されている。今後の動きを注視したいところだ。


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