任天堂、業績公開以来初の期末連結赤字
2012/04/27 07:05


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↑ 任天堂連結業績(期末、億円)

↑ 任天堂・連結業績推移(億円、締め月の変更や1年未満決算年あり)
リリースによれば該当期の主力商品の一つであった携帯ゲーム機「ニンテンドー3DS」の期内販売台数は1353万台となったものの、【ニンテンドー3DS本体の販売動向をグラフ化してみる(2011年度第3四半期決算短信反映版)】で示したように下方修正後の期内販売目標台数1400万台には届かず、ソフト販売も伸び悩みを見せた。またWiiではハード・ソフト共にそれなりの値を示したものの、ハード全体としては一部での値下げやそれに伴う流通在庫の補償、さらには円高による為替損失が災いし、最終赤字を計上することとなった(それでも1月発表時の業績予想よりは、やや円安に振れたこともあり赤字幅が縮小している)。
次期、つまり現在進行期における業績予想としては、各ハード対応の新作を随時継続的に投入すると共に、新型家庭用ゲーム機「Wii U」の年末展開を行うことで、売上高8200億円、該当期純利益200億円を見込んでいる。なお為替レートは1米ドル=80円、1ユーロ=105円を想定している。
詳しくは機会を改めて解説するが、現在進行期における主力ゲーム機の販売予想としては、DSシリーズがハード・ソフト共に弱含み、3DSが強気、Wiiはハードがほぼ変わらず・ソフト弱含み(いずれも前期比)が計上されている。「Wii U」は「Wii」の値に加算されているので、Wiiのハード予想が「ほぼ変わらず」とされているものと思われる。
一般携帯電話、スマートフォン、そしてタブレット機などにデジタルエンタメの「お株」を奪われつつあるとの認識もあるゲーム機市場。その雄たる任天堂は今期いかなる戦略を呈し、舵をとっていくのか。注意深く見守りたいところだ。
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