2012年3月度外食産業売上はプラス13.1%・震災起因減少月との比較で大幅増

2012/04/26 06:45

日本フードサービス協会は2012年4月25日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2012年3月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でプラス13.1%となり、前年同月を大幅に上回った。休日・祝日が1日多かったことに加え、前年同月が震災で大きく値を減らしていたことへの反動から、主に客数の前年同月比が増え、これが売上をプラスに押し上げている(【発表リリース】)。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が227、店舗数は3万3333店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に増加している。

全業態すべてを合わせた3月度売り上げ状況は、前年同月比で113.1%と前年同月を大きく上回った。今年は昨年と比べて雨の日が多かったものの休祝日も1日多く、さらに震災で値を減らした2011年3月との比較になるため、大きく(前年同月比での)数字を伸ばすこととなった。

業態別ではファストフードが先月に続いてプラス。牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「売上105.8%」「客数106.1%」「客単価99.8%」となり、単価をほぼ維持しつつ客数を増やせたことが、売上を伸ばした要因となっている。伸び率そのものはそれほど大きくないが、業績改善の形としては悪くない。

ファミリーレストラン部門も今月は震災起因減少月との比較となるため、一様に大きく上げている。焼肉部門は他の部門と比べるとやや客数の伸び率が鈍いが、それでも1割以上上回っている。先月指摘した法規制の変更(厚生労働省の指導や法改正(「生食用食肉の規格基準」の設定など。参考:【生食用食肉の規格基準(東京都福祉保健局)】))で2011年10月から牛肉の生食が原則禁止となった)による影響も、ほぼ姿を消している。さらにパブ/居酒屋部門は震災後の自粛ムードで大きく売上を落としていたことから、反動による前年同月比の上げ方も大きなものとなっている。

全店データ
↑ 全店データ

震災の影響で
大きく値を減らした
前年同月との比較で
全般的に大きくプラスへ
東日本大地震・震災の直接的、一次的影響は、少なくとも外食産業においてはほぼ終わりを見せている。一方で消費性向における自粛・節電シフト、食品の安全に関する問題などの二次的影響(風評、扇動によるもの含む)は消費者・提供側双方の懸念材料として残り、中長期的な客数の減退が不安視される。また「焼き肉」項目のように、個別業態の動向を大きく揺るがす事象も発生しており、外食産業は波乱状態にある。

今回随所で指摘しているように、今月からしばらくは、震災直後の直接的影響に伴い発生した「震災特損」との比較となる。従って他の一般的要因(今月なら雨天の多さ、休祝日の多さなど)が把握しにくい状況が続くことになる。留意が必要であることは言うまでも無い。

震災を経て、すでに各種プロモーションなどで新たな歩みを進めている企業・業態もあるものの、暗中模索状態の企業も少なくない。消費者の生活・消費スタイルは確実に変容しており、生命線ともいえる電力需給問題もいまだに(そしてこれからに向けて)大きな不安要因として横たわる。これらの難局に対して今後外食産業がどのような対策を講じていくのか、動向が気になるところだ。

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