前年同月における震災の反動が大きく影響…2012年3月度チェーンストアの売上高、マイナス2.4%

2012/04/24 12:00

【日本チェーンストア協会】は2012年4月23日、チェーンストア(スーパーやデパートなど)の2012年3月度における販売統計速報を発表した。それによると2012年3月は前年同月における震災の反動が大きく影響し、食料品や住関品でマイナス値を見せ、それが影響する形で前年同月比は2か月ぶりにマイナス値、-2.4%(店舗調整後)を記録した(【発表リリース、PDF】)。

スポンサードリンク


今調査結果は協会加入の57社・7742店舗に対して行われている。店舗数は先月比で111店舗減、前年同月比で303店舗減。売り場面積は前年同月比97.8%と2.2ポイントほど減っている。

分野別では前年同月比でそれぞれ次のような値が出ている。ちなみに数字はすべて店舗調整後(1年前の状態と比較するため、昨年存在しなかった店舗の分を除いた値)によるもの。

■総販売額……1兆0056億2007万円(前年同月比97.6%、▲2.4%)
・食料品部門……構成比:62.7%(前年同月比95.7%、▲4.3%)
・衣料品部門……構成比:10.2%(前年同月比105.9%、△5.9%)
・住関品部門……構成比:19.9%(前年同月比97.5%、▲2.5%)
・サービス部門…構成比:0.4%(前年同月比108.4%、△8.4%)
・その他…………構成比:6.8%(前年同月比104.5%、△4.5%)

寒さなどで衣料品は堅調。
震災直後の買い占め需要の
反動で食料・住関はマイナス。
3月は沖縄を除き全国的に寒い日々が続き、平均気温も前年比で0.5度前後低くなった。これを受けて冬物はやや伸びたが春物商品は足踏み。また昨年の震災による消費マインドの低下に伴う売り上げ低迷の反動もあり、衣料品はプラス。一方震災時の買い占めなどによって発生した特需の反動で、食料品・住関品は押し並べて不調。結果として構成比の大きい食料品のマイナスが響き、総合値も前年同月比マイナスを見せることになった。

具体的には、食料品においては相場高もありトマトやレタス、キャベツなどは堅調だが、ジャガイモなどは不調。畜産品は豚肉や牛肉は相変わらず不調、一方で鶏肉は堅調。水産物はうなぎやかつおは不調、刺身などの動きは堅調。惣菜はサラダなどの洋総菜は堅調。その他商品では震災特需の反動で、備蓄系食品が苦戦。

衣料品では気温の低下からセーターやコートなどの冬物商品、スーツやジャンパーなどが好調。一方で半袖シャツなどの春物商材は不調。住関品も震災関連商品を中心に不調。花粉症対策用品も、花粉の飛翔が少なめということもあり、不調。

先月分(2012年2月)では昨年の東日本大地震・震災から3月11日で1年を迎えるにあたり、各種防災関連商品が大きく伸びた。今月も同様の理由からそれなりに売れているはずだが、昨年同月の震災直後における特需(特別需要。この場合は震災後における各種買い溜め・買い占めを意味する)にははるかに及ばず、マイナス値を示した。それだけ買い溜めが大規模に行われたのかを改めて知る事例といえる(【震災で大きく上ぶれ…この3年間のミネラルウォーターの購入性向をグラフしてみる】などが具体例)。

今月は主要三項目のうち衣料品は1年前における震災後の消費マインドの低迷、食料品と住関品は震災特需と、それぞれの特殊事情の反動で特異な動きを見せた。食料品と住関品の特需による影響はもう一、二か月続く可能性があるが、衣料品の動きはさらに長く、半年単位で続いている可能性がある。少なくとも今後数か月は、単純に前年同月比の値だけにとらわれると、業界全体の動向を見誤りそうな感はある。注意が必要となろう。

スポンサードリンク


関連記事



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2018 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー