平均約1000曲…音楽のデジタル保存状況(2012年発表)

2012/04/15 06:40

先日【CDや着うたフルなどの世代別シェアをグラフ化してみる】で表した通り、日本レコード協会は2012年2月10日に【 2011年度「音楽メディアユーザー実態調査」】を発表しているが、このデータを基に、音楽にまつわる消費者のさまざまな消費性向のチェックを行っている。今回は資料内のデータを用いて、「iPodなどのデジタルメディアを用いた音楽ライブラリの保存状況」の確認を行うことにする。

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今調査は12歳から69歳の男女(中学生は本人の直接ではなく、親の代理回答)に対して2011年8月と10月に実施されたもの。有効回答数は4960人。8月はインターネットアンケートによるもの、10月はグループインタビュー方式によるもの。性別・世代別・地域別にほぼ均等に回答を集めた後、国勢調査の結果をベースにウェイトバックを行い、各種統計では修正後の値を用いている。

昨今ではiPodに代表される携帯デジタル音楽再生機器、パソコンでの音楽視聴など、デジタル化された音源を視聴するスタイルも、多種多様な方法が用意されるようになった。そして視聴する音源そのものも、ダウンロード販売されているものを購入、無料配布のを取得、購入したCDを音源化するなど、さまざまなルートで入手されうる。

今件調査母体では、65.3%の人がデジタル化した音源を保存している(最初からデジタル化されているものだけでなく、CDなど他の媒体からデジタル化した場合も含む。グラフ化は略するが、該当者によるライブラリの3/4近くはCDからの転送、ダウンロードが1/4近くという比率)。

↑ 音源のデジタル保存の有無
↑ 音源のデジタル保存の有無

また、デジタル化された音源の保存数を男女別に見たのが次のグラフだが、性別では男性の方が保有率、保有状況共に上であることが確認できる。

↑ デジタルライブラリの状況(全体、択一回答)
↑ デジタルライブラリの状況(全体、択一回答)

ただし保有曲数で区分した男女差を見ると、500曲(あるいは1000曲までも含めるか)までのライトユーザーはほぼ同率であることが分かる。女性はそれ以上を保有するヘビーユーザーが男性より少ない分、「そもそもデジタルライブラリを保有していない」人が多いという構造なのが見て取れる。

この「デジタルライブラリ利用者においては、女性のヘビーユーザーが少ない」という状況は、そのまま男女の保有者に限定した平均保存曲数にも反映されている。女性の平均保有曲数は男性の半分強でしか無い。

↑ デジタルライブラリの状況(保存者における平均保存曲数)
↑ デジタルライブラリの状況(保存者における平均保存曲数)

特に1万曲以上を有する「超ヘビーユーザー」が女性は0.5%しかいない一方、男性は2.6%もいるのが大きい。1万曲となると、仮に全曲をすべて1曲3分として概算すると、丸21日かけないとすべてを聴けない計算になる。検索機能を駆使すればある程度把握はできるだろうが、それでも保有する曲のどれほどまでを覚えているかは定かではない。多分に「とりあえず保存」的なところがあるものと想像される。

なおデジタルライブラリの保有率は学生、そして20代までに多く、30代を過ぎると大幅に減少する。次のグラフは「デジタルライブラリを”保有していない”人」の割合だが、20代と30代で大きな節目が生じているのが分かる。

↑ 各世代層内・非デジタルライブラリ率
↑ 各世代層内・非デジタルライブラリ率

この節目はデジタルギャップ、デジタルデバイドと呼ばれる技術的な世代間格差、そして音源へのこだわりも多分に要因であるものと思われる。パソコンやゲーム機用のソフトをパッケージ版で買うか、デジタル・ダウンロード版で構わないとするか、そのこだわりの違いのようなものだ(大抵においてダウンロード版の方が安価であることから、経済的な事由もある)。

音源のデジタルライブラリを積極的に使うか否かという観点では、20代より若い層が真の「デジタルネイティブ世代」なのかもしれない。


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【男性はレンタル・YouTube・アマゾン、では女性は?…10代の音楽入手ルートをグラフ化してみる】

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