パソコンよりも携帯経由で…シニア世代のインターネット利用率をグラフ化してみる

2012/04/11 12:10

シニアのパソコン[電通(4324)]グループのシンクタンク電通総研は2012年4月10日、シニア層のインターネット利用動向に関する調査結果を発表した。それによると調査母体では、60代は6割近く、70代でも1/4近くがインターネットを利用していることが分かった。利用機種はパソコンよりも携帯電話の方が多い傾向も見受けられる(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は2012年1月13日から23日にかけて、60代から70代の男女600人に対して調査員による訪問留置式調査で行われたもの。抽出方法はランダムロケーション・クォータサンプリング(調査地点を無作為に抽出、地点ごとにサンプル数を割り当て、該当地域で調査対象者を抽出する方法)。世代構成比・男女比は、それぞれ均等割り当て。

インフラの整備やアクセス機器の進歩普及と共に、「人生全体の長さに対する」デジタル機器(特にインターネット周り)との接触時間が短く、尻込みしがちな高齢者と、物おじしない世代との間の「技術格差(デジタルデバイド)」が問題視されている。もちろんシニア層にもデジタル技術への取得・好奇心が旺盛な人は多数いるが、健康上の面も合わせ、敬遠しがちな傾向にあることは否めない。総務省資料「通信利用動向調査」による【シニア層の伸び継続・年齢階層別インターネット利用率をグラフ化してみる(2010年分反映版)】を見ても、シニア層の利用率は大きく伸びているが、それでも若年層と比べればかなり低い値に留まっている。

年齢階層別インターネット普及率
↑ 年齢階層別インターネット普及率(個人)(再録)

今調査では60-70代に対するインターネットのアクセス状況を尋ねているが、パソコン・携帯電話その他を問わず、とにかく「利用している」、つまり頻度はともあれ日常的にインターネットを使っている人は60代で57.0%、70代で23.3%に達した。

↑ シニア層ネット利用率(2012年)(機器問わず、メール送受信含む)
↑ シニア層ネット利用率(2012年)(機器問わず、メール送受信含む)

先の総務省のデータと比べると70代の値がやや低いように見えるが、それでも1/4近くはネットアクセスを行っている。男女別では男性が高めで、また60代と70代との間には2倍ほどの開きも確認できる。

70代は過去のデータが無いので比較できないが、60代はかろうじて何回か過去分の値があり、移り変わりを眺められる。

↑ 60代のネット利用率時系列推移
↑ 60代のネット利用率時系列推移

補助線的に破線の矢印を配したが、一直線に利用率が増加しているのが分かる。今後もこの傾向が続くとは考えにくいが、上昇傾向が続くのは間違いあるまい。

最後に、気になるのが「アクセスのために使っている端末」。パソコンは取扱いが難しく価格も高いが、一度慣れればできることは多い。携帯電話やスマートフォンは接続そのものは容易だが、サイズの関係から高齢者には操作が難しいところもある。

結果としては60代・70代共に携帯経由でインターネットにアクセスしている人が多く、携帯経由はパソコン(PC)経由の3割前後増しの利用率という計算になった。

↑ 主要機種別インターネット利用率(2012年)
↑ 主要機種別インターネット利用率(2012年)

同じく総務省「通信利用動向調査」によれば、携帯電話経由のインターネットアクセス率は2010年末時点で、60代前半50.0%・60代後半36.7%・70代21.8%で、調査期間の1年強の差異を考慮すれば、ほぼ一致する。

これらの値は数年前と比べれば格段に進歩発展していることに違いないが、同時に「それでもまだ」若年・中堅層と比べれば低め。一方で【「シニア層のネット離れ」を少し深く突っ込んでみる(2011年版情報通信白書より)】などにもある通り、シニア層の「技術格差」を埋めるカギはいくつか見出されている。関係各方面は是非とも状況改善・利用率のさらなる向上のため、各種施策を手掛けてほしいものだ。

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