震災で大きく上ぶれ…この3年間のミネラルウォーターの購入性向をグラフしてみる

2012/03/30 12:10

ミネラルウォーター2012年2月17日に総務省統計局が発表した【家計調査報告(家計収支編)平成23年(2011年)平均速報結果の概況】を基に、先日の記事【年金生活をしているお年寄り世帯のお金のやりくりをグラフ化してみる(2011年版)】にあるような、昨年の「家計調査報告(家計収支編)」を元に執筆した記事のデータ更新や、今回の発表資料中の特記解説の中で、目に留まった動きなどを元にしたグラフ作成と事象の検証を行っている。今回は同レポート内「最近の家計消費の特徴(二人以上の世帯)」から、「ミネラルウォーターの消費性向」について見て行くことにする。

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年ベースではその一部を【震災起因で「水」が伸びる…世帯単位での各種飲料の利用性向推移をグラフ化してみる(2011年分反映)】で記したが、昨年の東日本大地震・震災をきっかけにミネラルウォーターの需要が急増。大きな上昇ぶりが確認されている。

↑ 総世帯の平均購入頻度(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次)
↑ 総世帯の平均購入頻度(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次)(再録)

↑ 総世帯の平均支出金額(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次、円)
↑ 総世帯の平均支出金額(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次、円)(再録)

今件について二人以上世帯限定ではあるが、年ベースより細かい四半期ベースで前年同期比の動きを見たのが次のグラフ。ちなみに1Qは第1四半期を表し、1Q=1-3月期、2Q=4-6月期、3Q=7-9月期、4Q=10-12月期を意味する。またグラフ生成には支出金額のうち「名目」では無く「実質」増減率を用いているが、この「名目」「実質」の違いは【日本の経済成長率をグラフ化してみる……(上)用語解説】で解説してる通り。要は言葉の通り「物価変動の影響を考慮していないのが名目、考慮したのが実質」。

↑ ミネラルウォーターの四半期別支出金額の対前年同期実質増減率の推移(二人以上世帯)
↑ ミネラルウォーターの四半期別支出金額の対前年同期実質増減率の推移(二人以上世帯)

「前年同期比」なので季節属性は排除して考慮できる。その上でグラフを見ると(先の年次ベースのグラフでも明らかな通り、)ミネラルウォター市場そのものが成長過程にあることが分かる。今回取り上げた3年分ではすべての四半期で、前年同期比プラスを維持しているからだ。

それとは別に、2011年3月に発生した震災を受けて多くの人がミネラルウォーターのまとめ買い(買い占め)に入ったこともあり、震災そのものは3月11日、買い占め行動が起きたのは実質的に3月中旬以降、従って「2011年1Q」に該当するのは半月足らずにも関わらず、前年同期比で2倍近い伸びを見せている。いかに当時の「買い占め」が市場に大きなインパクトを与えたか、各世帯で大量に買われたかが理解できよう。

2011年2Qに入っても過多の購入は続き、前年同期比は51.6%。約5割増し。3Qになるとようやく落ち着いて18.6%。この程度ならまだ昨年までも見受けられた成長率ではある。ところが再び4Qになると大幅に増加し、34.5%のプラスを見せている。2010年の同期も同じような動きを見せたところから、「年末にかけて備品のチェックと不足分の再調達」による結果と考えられる。



売れない水はいつまでも売れない当方(不破)の見た(各種販売動向、店頭も含めた実市場の動き)限りでは、昨年の震災直後のパニック的な「水買い」の勢いはすでに無く、「あれば何でもよい」から「品質の確かなものを購入していく」スタイルに戻りつつある(売れる品目はすぐに売り切れ、売れないものはいくら値を下げても山積みのまま)。一方で購入世帯の購入性向は高いレベルを維持したままで、特に子持ち世帯が「賢い調達方法」を習得すべく東奔西走しているようすがうかがえる。

一度身についた慣習はなかなか元には戻らない。さらに昨今の状況を鑑みると、さすがに2011年1Q時のような加速ぶりはないものの、今後もミネラルウォーターの購入性向は高いレベルを維持し続けるものと思われる。

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